10月25日㈯から宮崎県で開催される第157回九州地区高校野球大会の組み合わせ抽選が17日㈮に行われ初戦の相手が決まりました。福岡代表の九州国際大付は杵築(大分2位)と、福岡大大濠は熊本工(熊本1位)と、それぞれ対戦します。
今大会には、夏の選手権を制した沖縄尚学をはじめ神村学園(鹿児島)明豊(大分)有明(熊本)龍谷(佐賀)が昨秋に続いて出場。熊本工、長崎日大など出場30回以上を数える伝統校も顔を揃えました。
過去5大会の九州大会ベスト4以上をみると明豊を中心とした大分勢、神村学園を中心とした鹿児島勢、西短大附・福岡大大濠を中心とした福岡勢、さらに沖縄勢が上位を占めています。
| 年 | 優勝 | 準優勝 | ベスト4 | |
| ’25春 | 神村学園 | 西短大附 | 明豊 | エナジック |
| ’24秋 | 沖縄尚学 | エナジック | 西短大附 | 柳ヶ浦 |
| ’24春 | 明豊 | 神村学園 | 鹿児島実 | 唐津商 |
| ’23秋 | 熊本国府 | 明豊 | 神村学園 | 東海大福岡 |
| ’23春 | 有明 | 大分舞鶴 | 福大大濠 | 西短大附 |
優勝争いは全国制覇の原動力になった末吉、新垣と左右の好投手を擁する沖縄尚学をはじめ、神村学園、明豊、九州国際大付などが中心となりそうです。明豊は夏の甲子園で2勝したチームから藤・川口の三遊間が残り、神村学園は夏の甲子園では初戦敗退だったものの梶山・田中の主軸が健在です。
夏の福岡大会で準優勝したメンバーを複数残し、強豪私立を連破してきた九州国際大付も有力な一校です。組み合わせも悪くありません。センバツ出場の目安とされる準決勝まで沖縄尚学、神村学園、明豊との対戦はなく、初戦の杵築、準々決勝で対戦する可能性のある唐津商、長崎西はいずれも公立校。もちろん油断はできませんが比較的くみしやすいパートに入ったという印象です。長打力を備えた打線に、右の渡邊・縄田、左の山口・岩見と投手陣の層も厚く、4年ぶりのセンバツに向けて期待が膨らみます。

初戦の相手・杵築は2016年秋以来5回目の出場。全国大会には2012年夏に一度出場しています。大分大会では2、3回戦と1点差で競り勝ち、準々決勝で明豊と並ぶ第1シード・大分舞鶴を撃破。その勢いのまま準決勝で津久見を破って九州大会出場を決めました。投手陣は左腕・高畑からショートの谷につなぐのが必勝パターン。谷は13回1/3を投げて自責点ゼロと安定しています。打線は2番杉浦が打率.438と当たっており2盗塁を決めるなどキーマンになっていますが、チーム打率は.263とそこまで高くありません。
◇杵築 大分大会の戦績(カッコ内は安打数)
-2回戦 3-2(5)大分南
-3回戦 2-1(6)楊志館
-準々決勝 5-3(10)大分舞鶴
-準決勝 7-3(11)津久見
-決勝 6-9(9)明豊
一方の福岡大大濠は激戦区に入りました。初戦は伝統校の熊本工、勝ち上がると準々決勝は明豊か日本ウェルネス沖縄。ベスト4を目指すうえでは厳しい戦いが予想されます。ただ福岡大大濠も今夏まで3季連続で甲子園に出場した西日本短大附、東筑などシード校を破ってきただけに力があります。

初戦の相手・熊本工は2021年秋以来、8季ぶり61度目の出場。熊本大会5試合で3失点と失点の少ないチームで、背番号4ながら主戦を務めた右腕の堤投手が原動力となりました。福岡大大濠の波多江投手との投手戦が予想され1点を争う試合となりそうですが、勝機は十分にありそうです。
◇熊本工 熊本大会の戦績(カッコ内は安打数)
-2回戦 19-0(16)天草
-3回戦 2-0(5)開新
-準々決勝 6-2(6)九州学院
-準決勝 8-1(13)東海大熊本星翔
-決勝 1-0(5)有明
九州大会は25日㈯に開幕。9時からSOKKENスタジアム(宮崎市)で開会式が行われ、初日は福岡大大濠がひなたサンマリンスタジアム宮崎で12時30分からの熊本工戦にのぞみます。


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