福岡の高校野球

【観戦記】西短大附9-0北九州市立(選手権福岡大会4回戦)

西短大附が投打に北九州市立を圧倒、7回コールドで5回戦に進出した。

▼4回戦(16日・久留米)⇒試合記録
北九州市立 000 000 0 =0
西短大附  320 310 x
=9
(7回コールド)
【北】高見→荒木【西】原→中野

西短大附は初回一死後、井上が中前打。続く斉藤の時にヒットエンドランをかけ、右翼線への二塁打になる間に井上が生還した。さらに佐藤の右前打で一死一、三塁とし、安田三振のあと山下がセンター左を破る二塁打を放って2者を迎え入れ、この回3点を先制した。

1回裏西短大附二死一、三塁 山下がセンター左を破る二塁打を放つ

2回は一死から奥が左前打で出ると二盗と捕手の悪送球で三進。井上四球、二盗で一死二、三塁から斉藤の一ゴロで奥が三本間に挟まれたが帰塁、今度は二走が二・三塁間で挟まれ二塁送球が乱れる間に奥が生還した。なおも一死二、三塁から佐藤の左犠飛でリードを広げた。

4回は一死から中前打で出た奥が二盗を決め、井上の右中間三塁打で生還。斉藤の中前打で井上も還り7-0。続く佐藤四球の球が暴投となって斉藤は一気に三進し、安田の中犠飛でこの回3点を追加した。5回は四球で出た7番湯山を小川が送り、原のレフト右を破る二塁打でダメ押しの1点を加えた。

北九州市立は2回一死後、5番永田が中前打。続く松藤も右前打で一、二塁としたが河野が三ゴロ併殺打に倒れた。6回は1番徳永が三塁内野安打で出塁し、和田が送って一死二塁としたが後続が倒れ、三塁を踏めずに完封を喫した。

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初回から西短大附がその打棒をいかんなく発揮した。

北九州市立・高見

北九州市立の先発はエース高見。1回戦の古賀竟成館戦で2失点完投したあと2・3回戦と温存され満を持しての登板だった。130キロ前半(この日最速134キロ)の直球にスライダーを交える。投球の軸となる直球の走りは悪くなかったが、西短大附はこういう右の本格派タイプには滅法強い。少しでも甘く入ると痛烈な打球を外野に運ばれる。

初回、2番井上が高めに浮いた134キロの直球をセンター右にはじき返すと、スライダーを叩いた斉藤の一打は球足速くファーストの左を抜け、そのまま右翼線を転々。スタートを切っていた井上が悠々とホームを踏んだ。佐藤はスライダーを逆らわずライト前に運ぶと、山下はライトポール際に大きなファールを放ったあと、センター左を破る2点タイムリー。外角低め、高さ・コースとも悪くない134キロの直球だったが、この球を打たれてはお手上げという一打だった。

2回も奥が甘く入ってきた直球をレフト前にはじき返すと、すかさず二盗。捕手からの送球が高くそれる間に三塁を陥れる。佐藤はスライダーを今度はレフトに高々と打ち上げ、俊足の奥には十分すぎる犠牲フライ。西短大附打線の勢いを止めることができず、高見はこの回で降板した。

2回裏西短大附一死二、三塁 佐藤がレフトへ犠牲フライを放つ
北九州市立・荒木

3回からは荒木がマウンドへ。100キロ台の大きなカーブを武器に3回は三者凡退に抑えたが、上位打線を迎えた4回は奥にそのカーブをセンター前に軽打されると、井上には128キロの直球を右中間に、斉藤にはチェンジアップをセンター左に運ばれるなど3点を失い8-0。勝負としてはここで決まった感があった。高見、荒木とも持てる力は発揮したが、全国でも上位を狙える強力打線を封じることはできなかった。

西短大附・原

西短大附の先発は3回戦に続いて左腕の原。120キロ台なかば(同129キロ)の直球にスライダー、カーブなどをコーナーに投げ分ける。その投球を直接見るのは初めてだったが、目を引いたのはコントロールのよさ。内外角を広く使ってコーナーいっぱいを突いてくる。直球に詰まる打者も目立ったように変化球との緩急もよく利いていた。唯一のピンチといってよい2回一死一、二塁では、チェンジアップを引っ掛けさせて三ゴロ併殺打に打ち取った。被安打5、与四死球ゼロで危なげなく6回を投げ切った。

北九州市立はスタンドに詰めかけた大応援団に何とか応えたかったが、防戦一方の苦しい試合となった。5本のヒットを放って反撃を試みたがショート井上をはじめとする堅守を崩せず、三塁を踏むことができなかった。5回裏は0-9となった後、あと1点でコールド負けという一死二塁をしのぎ、6回裏も一死二塁を耐えて7回まで持ち込んだのが、数少ない見せ場となってしまった。

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