【’25夏の展望④G・Hブロック】福岡大大濠と飯塚の4強争いに 東筑紫学園,修猷館,真颯館が迫る




【Gブロック】
シード校/南部=福岡大大濠 北部=東筑紫学園

春準Ⅴ・福大大濠が8強有力
東筑紫学園、真颯館など逆転狙う

Gブロックは春の準優勝校・福岡大大濠が中心になります。

福大大濠・志村

福岡大大濠は柴田(現日本ハム)高田ら昨夏準Ⅴメンバーから主力が抜け、秋はパート決勝で東福岡に敗退。それでもひと冬越して戦力を整えると、春は2年ぶりに九州大会出場を果たしました。原動力になったのは左腕エースの志村。鋭く落ちるスライダーを武器に春は東福岡、久留米商を完封するなど、高い安定感を誇ります。

打線は好打者の小峰(2年)を切り込み役に、中距離打者が並びます。準決勝の久留米商戦では好投手・持地から東、志村が一発。九州大会の明豊戦では敗れましたが13安打を放つなど打線も活発です。例年、優勝候補に挙げられながら届かない夏の甲子園。今年は悲願なるでしょうか。

東筑紫学園・津田

北部シードの東筑紫学園は秋ベスト16、春ベスト8。130キロ台なかばの直球に多彩な変化球を交える津田、ブレーキの利いたスライダーが武器の渡邊と、前チームから登板してきた右腕2人がチームをけん引します。打線も左の強打者・九木田を中心に力があります。投打のバランスがとれたチームで福岡大大濠との決戦を見据えます。

真颯館・村田

両校を追う一番手は真颯館。左腕エース村田は130キロ台前半ながらキレのある直球、変化球を低めに集めます。前チームから主戦として登板しマウンド経験は豊富。円熟味あふれる落ち着いた投球を見せます。チームは秋は4回戦で常磐に2-3、春は3回戦で光陵に0-1で敗れるなど得点力不足に泣いてきただけに、打線の奮起が求められます。

折尾・長尾

その真颯館と初戦でぶつかる折尾は秋と春、北九州市長杯で2勝ずつを挙げました。藤井、山本(2年)の両右腕に加えて、北九州市長杯では長尾がチェンジアップを武器に好投。投手陣が厚みを増しています。センター中心に打ち返す打線が村田に食らいついて勝機を見出したいところ。

柳川は春の大会4回戦で祐誠に延長タイブレークの末、敗れましたが、続く筑後地区大会ではその祐誠や久留米商などを破って準優勝。初戦を突破すれば福岡大大濠との一戦を迎えます。福翔は秋は2勝。春は3勝してパート決勝まで進出。エース沼島は切れのあるスライダーを低めに集める好投手で、県大会出場の有力候補です。

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【Hブロック】シード校/南部=修猷館 北部=飯塚

総合力で飯塚が一歩リード
修猷館、北筑、筑陽など逆転狙う

Hブロックはシード飯塚がベスト8の最右翼。その飯塚に修猷館、北筑、筑陽学園がなどが挑む形になりそうです。

飯塚・大塚

飯塚は春ベスト8、続く福岡中央地区大会では優勝を飾りました。右腕エース・大塚は140キロ超の直球にスライダーなど変化球を交える本格派。牟田口、神谷、坂口の中軸は長打力を備え強力です。特に牟田口は春以降、かなり打撃が進化した印象で注目の打者。守備もよく鍛えられており今年も総合力の高いチームに仕上がっています。

不安があるとすれば大塚に次いで軸になる2番手投手でしょうか。秋から多くの投手が登板していますが、春の段階ではまだ必勝パターンが確立できていなかった印象です。大塚の前、あるいは後に投げる投手の安定感が上位進出のカギになりそうです。

修猷館・林

修猷館は昨秋のベスト4。準決勝で西日本短大附に敗れましたが、1-2と健闘しました。躍進の原動力になったのは左サイドハンドの林。120キロ前後の直球、スライダーでコーナーを突く投球が持ち味です。ただ、祐誠と対戦した春は不本意な投球で初戦敗退。右腕の田﨑ら含めた立て直しが期待されます。左打者がズラリと並ぶ打線は尾辻、田井の中軸が得点源。秋は1試合平均4.5点、春も1点しか取れなかっただけに得点力の向上が課題となっています。

武蔵台・信國

北筑は北九州市長杯で4強。右腕エースの原田のほか、110キロ台の直球に変化球を交える左の軟投派・東川、昨夏のマウンドを経験し安定感のある左腕・橋本らが継投をみせます。県大会出場は有力ですが、その上を目指すには打線の援護が求められます。

武蔵台は春の大会でパート決勝まで進出。福岡大大濠に敗れましたが0-2と接戦を演じました。長身左腕のエース信國は伸びのある直球にスライダー、チェンジアップ、カーブを交え三振の取れる投手。福岡地区大会の春日戦では8回で12三振を奪っています。

戸畑工・篠原

評価が難しいのが筑陽学園。昨秋はパート決勝まで進みながら、春は初戦で明善に0ー10でコールド負け。それでも福岡地区大会では沖学園や福工大城東などを下してベスト4入りを果たしました。右腕エースの金岡、大型左腕の江原の両輪が、いずれも制球にやや不安を残すだけに、投手陣の出来がポイントになりそう。

ダイナミックなフォームから力のある直球を投げ込む左腕・篠原を擁する戸畑工、今季は結果を出せていませんが選手層の厚い大牟田なども県大会をうかがいます。

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