
好機に長打攻勢で大量得点につなげた飯塚が、7回コールドで宗像を下した。
飯塚は2回一死後、川上の三ゴロが一塁悪送球となり出塁。木下遊ゴロで二進し、郡山四球のあと大塚が左前打を放って先制した(送球間に一走、打者走者も進塁)。なおも二死二、三塁から池田の中前打で2者が生還。女鹿四球のあと牟田口の中前打で池田も還り、この回4点をあげた。
4回は一死から池田が二塁内野安打で出ると、女鹿の二ゴロで二進し、牟田口の左中間二塁打で生還した。6回はこの回から登板した2番手の畑田から大塚が中前打。池田は三振に倒れたが女鹿四球で一死一、二塁とし、牟田口の中前打でまず1点。さらに神谷が右越え本塁打を放って3点を加えた。

5回まで飯塚先発の大塚に2安打に抑えられていた宗像は6回一死後、井原、福島の連続四球で一、二塁。原田中飛で井原が三進し、吉貝の右前打で生還した。7回は2番手藤井から一死後、沼田が左前打。大石三振のあと代打山下の中越え二塁打で1点を返した。しかし反撃もここまで。続く井原が二ゴロに倒れ、コールド負けを喫した。
第12回福岡中央地区高校野球大会準決勝 (2025年5月4日・日/筑豊緑地野球場) |
チ 一二三四五六七八九 計HE 飯 塚 0401040 9100 宗 像 0000011 251 (7回コールド) 飯 塚 年 打安点 宗 像 年 打安点 (二)池 田➂ 422 (遊)井 原➁ 300 (右)女 鹿➁ 200 (捕)福 島➂ 200 (一)牟田口➂ 443 (二)原 田➂ 300 (中)神 谷➂ 313 (中)吉 貝➂ 321 (左)坂 口➂ 300 (左)野 原➂ 310 (三)川 上➂ 200 (一)門 司➂ 300 (打 中 野➂ 100 (右)沼 田➁ 310 (三 石 坂➂ 000 走 東 畠➂ 000 (捕)木 下➂ 200 (三)大石凌➂ 300 (打捕 山中➂ 100 (投)朝 倉➂ 100 (遊)郡 山➁ 200 投 畑 田➁ 000 (遊 伊 藤➂ 110 投 藤 嶋➁ 100 (投)大 塚➂ 321 打 山 下➂ 111 (打 尾 篭➁ 100 走 鬼 丸➁ 000 (投 藤 井➁ 000 球犠振盗残 球犠振盗残 61506 20505 —————————————- 投 手 回 安球振責 投 手 回 安球振責 大塚 6 3241 朝倉 5 6531 藤井 1 2011 畑田 0.1 3114 藤井 1 2011 藤嶋 1.2 1010 ———————————————— ▼試合時間/12:15~13:45 ※公式記録ではありません ※打者名の下線は左打ち、投手名の下線は左投げ。丸囲み数字は学年 |
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宗像守備陣のわずかなスキに乗じて主導権を掴んだ飯塚が、そのまま押し切った。

宗像の先発はエース朝倉。スライダー、カーブ、フォークと多彩な変化球を交え、立ち上がりは好調だった。特にフォークが冴え、初回は池田を空振り三振に仕留めると女鹿も当てただけの二ゴロ。2回も先頭の坂口を空振り三振。テンポよくアウトを重ねていった。
続く川上も三ゴロに打ち取ったが一塁送球がやや高く、ファーストの足が離れてセーフ。このワンプレーから流れが飯塚に傾いていく。木下遊ゴロ、郡山四球で二死一、二塁。ここで踏ん張りたかった朝倉だが、大塚にサードの右を破られてしまう。さらに池田にセンター後方に運ばれ、女鹿の四球を挟んで牟田口にもセンター前にはじき返されてあっという間に4点が飯塚に入る。打たれたのは全て直球。郡山、女鹿に変化球が決まらず四球を出した後だっただけに、狙われていたか。

飯塚もエース大塚が先発。力のある直球にスライダー、カットボールを交える。立ち上がりからいい当たりをされながらも5回まで2安打に抑え、三塁を踏ませなかった。6回一死から2者連続でストレートの四球を出し、吉貝に右前に運ばれて1点を失ったが、6回を被安打3・与四死球2の1失点でまとめた。7回に登板した2年生の藤井は大型右腕。直球にスライダーを交える。

飯塚は6回にも2番手の畑田を攻め、大塚がスライダーに詰まりながら中前に運んでチャンスメイクすると、牟田口が3打席連続のタイムリーを中前に放って加点。とどめは4番神谷。直球をライナーで右越えに運び、試合を決めた。
大型打者の牟田口は前チームから出場していたが、この春まで6~7番に入ることが多かった。3番に座ったこの日は4安打3打点と大活躍。4安打のうち3本はセンター前にはじき返し、もう1本は左中間をライナーで破る二塁打。大振りせずコンパクトに振りぬくようなスイングで快打を連発した。もともと長打力はあったが確実性も備わり、相手投手にとって怖い打者となりそうだ。

大塚は打撃でも活躍。2回の第一打席ではサードのグラブを痛烈に弾く先制打。6回はスライダーを詰まりながらセンター前に運び、いずれも大量得点を呼び込んだ。

6回から登板した宗像の2番手・畑田は左腕からスライダー、カーブを交えてきたが、甘くはいってきた球を叩かれた。畑田のあとを受けた藤嶋は、落差のある大きなカーブが安定して決まり、打者5人に対して被安打1。追加点を許さなかった。ともに2年生、今後の活躍が期待される。
打線は大塚の直球を芯で捕らえた打球も散見されたが、いずれも野手の守備範囲内にとどまった。一人気を吐いたのが2安打の4番吉貝。6回の好機では直球をライト前に運び一矢を報いたが、チームとして大塚を攻略するまでには至らなかった。
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