センバツ21世紀枠の県推薦校に育徳館を選出~県高野連




福岡県高校野球連盟は14日(木)、第97回選抜高校野球大会(2025年3月18日~)の「21世紀枠」県推薦校として、育徳館(京都郡みやこ町)を選出したと発表しました。同校が21世紀枠の県推薦校に選ばれるのは2011(平成23)年以来、二度目。選考理由として「平日の練習時間の短さを早朝や昼休みを使ってカバーしている」「部員が学校行事や生徒会活動に積極的に参加している」などが挙げられました。

■過去5年の県推薦校
校名 秋季大会成績
2023年 春日 ベスト4
2022年 近大福岡 ベスト4
2021年 福岡 ベスト8
2020年 北筑 ベスト4
2019年 宗像 ベスト4

育徳館の歴史は古く、そのルーツは1758年開設の小倉藩藩校「思永斎」にさかのぼります。幕末の第2次長州戦争で激戦地となった小倉から藩庁を錦原(現みやこ町)に移した小倉藩は豊津藩と改め、その藩校として1870(明治3)年に開設したのが育徳館です。その後は旧制豊津中学などへの名称変更を経て、戦後の1948(昭和23)年に福岡県立豊津高等学校となり、2004(平成16)年度から福岡県初の中高一貫校へ移行。2007年4月、育徳館高等学校に改称されました。

野球部は1899(明治32)年の創部。高校野球草創期の1916(大正5)年、豊津中として第2回全国中等学校優勝野球大会の予選(当時は九州大会)に出場している県内屈伸の古豪です。夏の福岡大会の最高成績はベスト8(1969年、1988年、2022年)。春秋も含めて県優勝はなく、今秋の県準優勝は過去最高成績(それまでの最高は2011年秋の県3位)で、九州大会も初出場でした。

秋季大会準決勝の東福岡戦、9回裏二死一、二塁から荒津の右中間二塁打で隅田がサヨナラのホームイン

今秋はノーシードから県大会に勝ち上がり、準々決勝では久留米商に1点差で競り勝ち、準決勝の東福岡戦では1-5の劣勢から7回裏に7点を奪って逆転。その後、再びリードを許しましたが9回逆転サヨナラという劇的な勝利をおさめて九州大会へコマを進めました。

九州大会では日南学園(宮崎)との投手戦をサヨナラ勝ち(2-1)で制してベスト8入り。準々決勝は柳ヶ浦(大分)に0-3の完封負けを喫しましたが、右腕エースの島投手を中心とした堅い守りで、公立校として2018年春の東筑以来となる九州大会での白星をあげました。

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福岡県の21世紀枠推薦校が決まり、九州地区の各県推薦校以下の通り出揃いました(丸囲み数字は選出回数)。

◇佐賀/小城②〔公立=県8強〕
◇長崎/壱岐②〔公立=県準優勝~九州大会8強〕
◇熊本/熊本商③〔公立=県8強〕
◇大分/大分豊府③〔公立=県8強〕
◇宮崎/延岡〔公立=県16強〕
◇鹿児島/隼人工〔公立=県8強〕

◇沖縄/宮古②〔公立=県4強〕

この中から12月13日(金)に九州地区推薦校として1校に絞られ、来年1月24日(金)のセンバツ選考委員会で全国9地区の推薦校から21世紀枠の2校が選ばれます。

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