
10月26日(土)から大分県で開催される第155回九州地区高校野球大会の組み合わせ抽選が18日(金)に行われ初戦の相手が決まりました。福岡代表の西日本短大附は聖心ウルスラ学園(宮崎2位)と、育徳館は日南学園(宮崎1位)と、それぞれ対戦します。
今大会も神村学園(鹿児島)、明豊(大分)、沖縄尚学、鹿児島実、海星(長崎)など、出場20回以上を数える実績校が顔を揃えました。過去5大会の九州大会ベスト4以上をまとめたのが下表です。優勝3ポイント、準優勝2ポイント、ベスト4を1ポイントとして集計し、各県のレベルを測る目安としました。その結果は大分=8、鹿児島=7、福岡=6、熊本=6、沖縄=3、長崎=3、宮崎=1、佐賀=1。各県の実力は拮抗していることがわかります。
年 | 優勝 | 準優勝 | ベスト4 | |
’24春 | 明豊 | 神村学園 | 鹿児島実 | 唐津商 |
’23秋 | 熊本国府 | 明豊 | 神村学園 | 東海大福岡 |
’23春 | 有明 | 大分舞鶴 | 福大大濠 | 西短大附 |
’22秋 | 沖縄尚学 | 長崎日大 | 海星 | 大分商 |
’22春 | 神村学園 | 西短大附 | 九国大付 | 小林西 |
こうした傾向を踏まえて大会を展望すると、2季連続で決勝進出を果たしている明豊(大分)、同じく2季連続ベスト4で今夏の甲子園で完投勝ちのある早瀬が残る神村学園(鹿児島)、昨年春秋と優勝校を輩出した熊本の1位校・専大熊本玉名、140キロ台後半の直球を投げる1年生左腕・末吉のいる沖縄尚学などの上位進出が予想され、ここに今夏甲子園16強の主力が残る西日本短大附が加わってきそうです。
西日本短大附、育徳館とも初戦の対戦相手は過去5大会でベスト4が一度しかない宮崎県勢。さらに育徳館は上記にあげたチームと準決勝まで対戦がなく、ベスト4進出も十分に狙えるパートに入りました。西日本短大附は140キロ台後半の直球を持つ本格派右腕・陣内を擁する海星と同じパートに入りましたが、相手に関わらずベスト4を狙える力は十分に備えていると思われます。
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西日本短大附の初戦の相手・聖心ウルスラ学園は2018年春以来、13季ぶり3回目の出場。久々の九州大会ですが今春そして昨夏の宮崎大会ではいずれも準優勝と、宮崎県では近年上位に顔を出しています。

今年のチームは前チームから主力として活躍する1番百合園、3番辰口、4番木村が中心。辰口は準々決勝の宮崎商戦で一発を放ちました。投手陣は右腕古木が5試合中4試合で先発しましたが完投はなく、のべ5人の投手がマウンドにあがっています。勝った4試合のうち3試合が2点以内の僅差と接戦にも強く、初戦の延岡星雲戦は0-5からの逆転勝ちと粘りもありそうです。
ただ、夏の甲子園を3試合戦った選手が複数いる西日本短大附の経験値は大きいはずで、エース中野も好調。例え競り合いになっても、落ち着いて勝機をつかんでくれそうです。
◇聖心ウルスラ 宮崎大会の戦績(カッコ内は安打数)
-2回戦 延岡星雲7-5(10)
-3回戦 日向学院1-0(6)
-準々決勝 宮崎商2-1(7) ※延長10回
-準決勝 宮崎学園6-0(11)
-決勝 日南学園1-5(7)
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育徳館が対戦する日南学園は2季ぶり25度目の出場。昨秋の九州大会でもベスト8に進出しました。秋の宮崎大会では5試合で失点はわずかに2点で、今夏のマウンドも経験している右腕エース・長友が3回戦から準決勝まで3試合連続で完封。130キロ超の直球にカーブを右打者の外角低めに投げ込んできます。

打線は決勝で本塁打を放った4番の蔡が軸ですが5試合で2桁安打はなく、ロースコアの試合展開が予想されます。育徳館は足も絡めながら先に点を奪い、エース島を楽にしたいところ。例えリードを許しても福岡大会準決勝で東福岡に逆転勝ちした自信を胸に、粘り強く戦ってほしいと思います。
◇日南学園 宮崎大会の戦績(カッコ内は安打数)
-2回戦 小林6-1(6)
-3回戦 日章学園1-0(5)
-準々決勝 都城東6-0(8)
-準決勝 富島1-0(3)
-決勝 聖心ウルスラ5-1(7)
九州大会は26日(土)9時から佐伯中央病院スタジアム(佐伯市)で開会式が行われ、まず育徳館が10時30分からの開幕試合にのぞみます。
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