第155回九州地区高校野球福岡大会は12日(土)に久留米市野球場で準決勝2試合が予定されており、決勝進出および九州大会に出場する2校が決まります。
【第1試合(10:00~)東福岡×育徳館】
2年ぶりの九州大会出場を目指す東福岡と、初の県4強入りを果たした育徳館の対戦。これまで公式戦で両校の対戦はありません。東福岡は近藤、育徳館は島という右の好投手を擁します。いずれも力のある直球を投げ変化球のキレもある本格派で、投手戦が予想されます。
打力ではシェアな打撃を見せる東福岡がやや上という印象ですが、昨秋から主力として活躍する島-隅田のバッテリーは実践経験も豊富。育徳館は5回戦、準々決勝と1点差の試合を制してきたように競り合いに強いチームで、僅差の試合に持ち込めば勝機が巡ってきそうです。
東福岡の伊藤監督は1999年夏、投手として甲子園に出場。大学、社会人を経て2007年にロッテに入団、主にセットアッパーとして8年間プレーしました。2020年に母校の監督就任後、チームを九州大会に二度導いています。
育徳館の井生監督は小倉高の出身。大学卒業後は独立リーグでプレーし、現役引退後は育徳館で副部長を経て昨春に監督に就きました。はからずも、準々決勝で母校・小倉を破った東福岡へのリベンジ役も担うことになりました。二人とも監督就任後、短期間でチームを上位に導いており、その采配にも注目されます。
【第2試合(13:00~)西短大附×修猷館】
夏に続く優勝を狙う西日本短大附と県内屈指の進学校・修猷館の過去の対戦成績は西短の7勝2敗。この10年間では2014年春(3-0)16年夏(4-1)19年春(5-2)と西短が3連勝中ですが、いずれも3点差以内の接戦を演じています。
西日本短大附は準々決勝で特大アーチをかけた4番佐藤のほか俊足・奥、巧打の井上、長打力を秘める斉藤・安田、勝負強い山下と、今夏の甲子園を経験した主力が複数残ります。右腕エース中野も制球力のある好投手。修猷館は田﨑、林らの投手陣を中心に堅守で勝ち上がってきました。ここまで5試合のうち3試合が2点差での勝利で、競り合いに強みを発揮します。修猷館としては終盤勝負に持ち込み、西短の焦りを誘いたいところです。
西日本短大附の西村監督、修猷館の波多江監督は現役の球児だった1989年夏、準決勝で対戦しています。西村監督は9番ショートで出場し1安打1打点、波多江監督はエースとして先発登板。試合は9-1で西短が7回コールド勝ちをおさめ決勝に進出しましたが、福岡大大濠に敗れて準優勝に終わりました。ご存じの通り、この時の西短の1番打者が新庄剛志選手(現日本ハム監督)でした。35年の時を経て、今度は監督として準決勝で再び顔を合わせることになりました。
また、少し気が早いですが育徳館と修猷館は、センバツ21世紀枠の県推薦校としても有力視されます。いずれも藩校にルーツを持つ伝統校で県推薦校にも過去一度ずつ選ばれるなど、現状では甲乙つけがたいところ。そのため準決勝の結果は、21世紀枠県推薦校の選考の行方にも少なからず影響を及ぼしそうです。
注目の準決勝は12日(土)、久留米市野球場にて行われます。第一試合は10時試合開始です。
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