修猷館・田﨑、福島・古賀(春)の両エースによる投手戦となったが、終盤に突き放した修猷館に軍配が上がった。
修猷館は初回二死後、尾辻が右前打で出塁すると鵜野も左前打で続き一、二塁とし、田井の中前打で尾辻が先制のホームを踏んだ。同点で迎えた6回は、先頭の鵜野が中越え三塁打で出ると、田井の中前打で勝ち越した。
再び同点とされて迎えた8回は田井が左前打で出塁(代走仁田畑)。荒木三振、田﨑四球、鶴見の遊内野安打で一死満塁から石田は三振に倒れたが、中道が押し出し四球を選んで勝ち越した。9回は尾辻の遊強襲安打、鵜野の右前打でライトがファンブルする間に尾辻が三進し無死一、三塁。宮内三振のあと、打者荒木のときに暴投で尾辻が生還して2点差とし、逃げ切った。
1点先制された福島はその裏、松野が四球で出塁。大塚の遊ゴロで松野は二封されたが打者古賀のときに大塚が二盗を決めて一死二塁。古賀は左飛に倒れたが、牛島の右前適時打で追いついた。勝ち越された直後の6回は一死から古賀が左前打で出ると、打者牛島のときに暴投で二進。牛島二ゴロで二死三塁から神代が中前打を放ち、再び同点とした。
しかし7回以降は無安打に抑えられ、9回は先頭の牛島が四球を選んだが後続が凡退。粘り強く戦ったが、終盤に力尽きた。
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第155回九州地区高校野球福岡大会 4回戦 (2024年9月23日・月/今津運動公園野球場) |
チ 一二三四五六七八九 計HE 修猷館 100001011 4131 福 島 100001000 231 修猷館 年 打安点 福 島 年 打安点 (左)中 道② 411 (捕)松 野② 300 (中)中 原② 400 (遊)大塚一② 400 (遊)尾 辻② 520 (投)古賀春② 410 (二)鵜 野② 540 (右)牛 島② 211 (一)田 井② 432 (一)神 代② 411 (走 仁田畑① 000 (左)楠 本② 200 (一 宮 内② 100 (二)佐 藤② 400 (三)荒 木① 400 (三)中 島② 300 (投)田 﨑② 410 (中)佐 味② 300 (捕)鶴 見① 420 (右)石 田② 300 球犠振盗残 球犠振盗残 327112 50615 —————————————- 投 手 回 安球振責 投 手 回 安球振責 田﨑 9 3562 古賀春 9 13373 ———————————————— ▼試合時間/12:43~14:37 公式記録ではありません ※打者名の下線は左打ち、投手名の下線は左投げ |
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中盤までは互角の戦いが続いたが6回以降は修猷館が試合の主導権を握ってリードを広げ、地力の差をみせて競り勝った。
修猷館の先発はエース田﨑。直球にスライダ―、チェンジアップを交える右腕だが、初回、2回とも先頭打者を四球で出すなど立ちあがりは球がバラつき、4回までに4つの四球を出した。それでも5回までを1失点でしのぎ、6回は2安打を許して同点に追いつかれたものの7回以降は無安打投球。直球のスピードはそれほど感じなかったが丁寧にコーナーを突き、変化球でタイミングをずらして打ち取っていった。特に外野フライアウトは12を数えた。
福島もエースの古賀が先発。直球、スライダーにスローカーブを交え修猷館打線にのぞんだ。初回二死からの3連打で1点を失い、2回以降も5回をのぞいて毎回のように走者を背負う投球が続いた。
6回までは2失点で粘り接戦に持ち込んだが、球数が100球を超えた終盤は疲れの色を隠せなくなった。8回は2安打と四球で満塁とされ中道に押し出し四球で勝ち越しを許すと、9回も連打を浴びて自らの暴投で失点。力投したが最後は力尽きた。
点差は開かなかったが、安打数は修猷館13に対して福島は3。特に中盤以降は修猷館が毎回のように得点圏に走者を進め、いつ得点を挙げても不思議ではない状況が続いた。1番から6番まで左打者が並ぶ打線は尾辻・鵜野・田井の3~5番で9安打。前チームからのレギュラー尾辻は、力強い打撃で2安打を放ちチャンスメイク。鵜野は小柄な4番打者だがコンパクトな打撃で4安打と主軸の働きをみせ、田井は二度の得点機でタイムリーを放ち勝負強さをみせた。
チーム13安打のうち長打は鵜野が6回に放った中越え三塁打1本だけで、その一打も風に乗って伸びたもの。センター中心に打ち返す打撃で古賀に圧力をかけ続け、8~9回で突き放した。
福島打線はファーストストライクから積極的にスイングをかけていったが、迫力不足は否めなかった。変化球をうまくあわせた当たりは目についたが、タイミングが少しずれているのか打球に勢いがなく、いずれも外野の守備範囲内にとどまった。しり上がりに調子をあげた田﨑の前に放ったヒットは3本だけ。古賀を中心によく守って接戦に持ち込んだが、勝ち切るまでの力はなかった。
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