真颯館が小倉工の繰り出す5投手から17安打を放って13点を奪い、7回コールドで圧倒した。
真颯館は初回二死後、月川が右前打で出塁。木下の左越え二塁打で二死二、三塁とし、宮川の三塁内野安打で先制した。同点とされた直後の4回は四球で出た尾形を野元が送り、村田の右中間二塁打で勝ち越し。さらに綿島中前打、井上四球で一死満塁から、月川の中前打で2点を追加した。
5回はこの回から登板した梅山から羅がセンター右への二塁打で出塁。尾形の一塁前バントが野選となり野元四球で無死満塁から村田の右前打でまず1点。なおも満塁から綿島の一二塁間のゴロをセカンドがはじく間に2者が還り(記録は安打)、三塁を狙った一走村田を刺そうとした送球が逸れる間に村田も生還した(送球間に綿島二進)。さらに代わった矢山から井上が中前打を放って綿島を迎え入れ、この回5点をあげた。
7回は4番手田坂を攻め、代打内田が右前打、続く代打奥永も左前打で無死一、二塁とし、木下の左前打で内田が生還した。さらに浦上四球で無死満塁から、代打山口の中前打で2点を追加。代打稲見遊飛のあと代打中村の中前打で再び満塁とすると村田の中犠飛で浦上が還り、勝負を決めた。
小倉工は1点を追う3回、木戸が遊内野安打で出塁し、尾崎が送って一死二塁。続く田中(豪)のライト前への飛球に宮川が飛びついたが及ばず後逸する間に木戸が生還(記録は三塁打)して同点に追いついた。しかし続く西村のスクイズが捕邪飛となり勝ち越せなかった。4回も四球で出た福田を送り一死二塁としたが後続が凡退。大差がついた5回以降は得点圏に走者を進められず沈黙した。
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第155回九州地区高校野球福岡大会 3回戦 (2024年9月15日・日/北九州市民球場) |
チ 一二三四五六七八九 計HE 真颯館 1003504 13170 小倉工 0010000 141 (7回コールド) 真颯館 年 打安点 小倉工 年 打安点 (左)綿 島② 622 (投右)田中豪② 311 (遊)井 上② 211 (捕)西 村 ② 300 (打二 内田② 110 (左)久 澄 ② 200 (二)月 川② 322 (一)福 田 ② 210 (打三 奥永① 110 (中)盛 田 ② 200 (捕)木 下② 521 (右)向 野 ② 200 (右)宮 川② 411 投 梅 山 ① 000 (右 浦 上② 000 投 矢 山 ② 000 (一) 羅 ② 310 打 古 屋 ② 100 (打一山口慎② 112 投 田 坂 ① 000 (中)尾 形② 310 投 元 島 ② 000 (打中 稲見① 100 (一)轟 木 ② 200 (三)野 元② 110 打 田中健 ② 100 (打 中 村① 110 (二)木 戸 ② 310 (遊 中 川① 000 (遊)尾 崎 ② 110 (投)村 田② 223 打 岩 野 ② 100 球犠振盗残 球犠振盗残 743112 22505 —————————————- 投 手 回 安球振責 投 手 回 安球振責 村田 7 4251 田中豪 4 7434 ーーーーーーーーーーー梅山 0 3103 ーーーーーーーーーーー矢山 2 2100 ーーーーーーーーーーー田坂 0 4104 ーーーーーーーーーーー元島 1 1000 ———————————————— ▼試合時間/12:36~14:34 公式記録ではありません ※打者名の下線は左打ち、投手名の下線は左投げ |
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3回までは互角の展開だったが、小倉工の先発田中(豪)が4回に3点を失って降板してからは一方的な試合となった。
背番号9の田中は、右スリークォーターから投げ込む130キロ超(この日最速138キロ)の直球が武器。90キロ台のカーブもあるが見せ球的な使い方で、実質的には直球一本で真颯館打線にのぞんだ。外角低めへの力のある直球で初回に尾形、2回に月川から三振を奪うなど3回まで1失点で踏ん張ったが、三巡目に入った4回に四球を挟む3連打を浴びて3失点。直球が高めに浮いたところを叩かれ、5回からはライトにまわった。
真颯館は左腕村田が先発。今夏は2年生エースとして3試合すべてを完投した。120キロ台後半(同132キロ)の直球に100キロ台のカーブ、110キロ台のスライダーを交える。右足を引き上げて一旦止め、そこから投げ下ろす直球が右打者の内角低め(左打者の外角低め)に制球された。
3回は木戸のショート前の弱い当たりが内野安打となり、田中(豪)のライト前への飛球に宮川が飛び込んで後逸する間に1点を失ったが、小倉工打線の早打ちもあってテンポよくアウトを重ね、7回を74球で投げ切った。被安打4、与四死球2で危なげのない内容だった。
村田の出来からして4回の3点追加でセーフティリードかと思われたが、打線は5回以降も小倉工の4投手から10本のヒットを連ねて点差を広げた。6回までに先発全員安打を達成すると7回は5人を代打に起用。そのうち4人がクリーンヒットを放ち、層の厚さを見せつけた。
小倉工は2番手で背番号1の1年生左腕梅山が登板。120キロ台前半の直球(同125キロ)を中心にした投球をみせたが、打者5人に3安打1四球でアウトを一つも取れずに降板。救援した3番手の矢山は右サイドハンド。120キロ台前半の直球(同125キロ)に交えるスライダーが低めに決まり、打者9人に対して2安打1死球。自責点ゼロで2イニングスを投げ切った。
7回からマウンドに立った1年生右腕の田坂は130キロ超(同133キロ)の直球を投げ込んできたが、真颯館の代打攻勢の前に被安打4・与四球1で無念の降板。5番手に左腕元島をつぎ込んでようやく真颯館の攻撃を食い止めたが、投手陣にとってはほろ苦い結果となった。
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