【観戦記】北筑9-0若松(秋季大会2回戦)




北筑が6回に敵失をからめ大量8点を奪って突き放し、若松を7回コールドで下した。

3回裏、北筑は一死から高橋が遊ゴロ失(一塁悪送球)で出塁すると、打者石田の時に二盗を決め、石田のセンター左を破る三塁打で生還、先制した。

6回は小辻がレフト右を破る二塁打で出塁。満行のバントは飛球気味になり小辻はスタートを切れなかなったが(記録は捕ゴロ)、山口のショート左へのゴロが一塁悪送球を招き小辻が生還した。さらに一死二塁から手島中前打で一、三塁とし、橋本の遊ゴロが二塁への野選となる間に山口が還って2点目。一死一、二塁から代打兼竹の時に重盗で二、三塁とし、兼竹の三ゴロの間に手島がホームを踏んだ(兼竹もサードの失策で出塁)。

6回裏北筑二死三塁 斉藤が右翼線に適時打を放ち7点目

なおも一死一、三塁から高橋は三振に倒れたが、このとき兼竹が二盗を決めて二死二、三塁となり、石田の右中間三塁打で2点を追加して7-0。続く斉藤が右翼線に落ちる適時打を放ち打者小辻のときに二盗、さらに暴投で一気に本塁を陥れた。小辻四球のあと、満行がレフト右への二塁打を放って9-0とし、試合を決めた。

若松は2回、山口侑が四球を選び、松崎の投前バントが二封されたあと、山口将が再度送って二死二塁とし、打者中谷のときに山口侑が三盗を決めたが中谷が三振。4回は小西が中前打で出たが大庭、山口侑がいずれもスリーバント失敗し打者松崎の時に捕逸で二死二塁としたが、松崎が一飛に倒れて得点できなかった。

6回は一死から下澤が中前打を放ったが後続が凡退。力投を続ける大庭を援護できなかった。

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第155回九州地区高校野球福岡大会 2回戦
(2024年9月7日・土/筑豊緑地野球場)
チ   一二三四五六七八九十 計HE
若 松 000000    034
北 筑 001008x    970
(7回コールド)
  若 松 年 打安点   北  筑 年 打安点
(捕)前 田② 300 (左中左)石田② 423
(右)下 澤② 310 (二)斉 藤 ② 411
(三)小 西② 320 (遊)小 辻 ② 310

(投)大 庭② 300 (投左)満行 ① 411
(遊)山口侑② 200  走 市之瀬 ① 000

(二)松 崎② 300  投 青 木 ② 000
(左)山口将② 200 (捕)山 口 ① 300
(一)中 谷① 200  捕 古 川 ② 000
(中)木 戸① 200 (三)手 島 ② 320
ーーーーーーーーー   
(中投中)橋本② 300
ーーーーーーーーーー  (右)椎 原 ① 200
ーーーーーーーーーー   右 兼 竹 ② 101
ーーーーーーーーーー  (一)高 橋 ② 200
球犠振盗残        球犠振盗残
111214          21465
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投 手 回 安球振責 投 手 回   安球振責
大庭  6 7241 満行    5 2110
ーーーーーーーー ーー  橋本  1 1010
ーーーーーーーー ーー  青木  1 0010
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▼試合時間/13:28~15:04 公式記録ではありません
※打者名の下線は左打ち、投手名の下線は左投げ

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北筑・満行

北筑の先発は背番号7の満行。今夏3回戦の大和青藍戦でも先発した期待の1年生右腕だ。ややスリークォーター気味のフォームから投げ下ろす直球に縦に鋭く落ちるスライダーをまじえ、三振を重ねていった。2回二死からの4者連続を含め、5回を投げて10奪三振(うち二つはスリーバント失敗)。小西に2安打を許し、山口侑に四球を与えたが、それ以外は走者を許さなかった。球威で押すというより、変化球とのコンビネーションで打ち取っていく印象。

北筑・橋本

6回からはエースナンバーをつけた橋本がマウンドへ。前チームから主戦を務める左腕だ。時折クイックを織り交ぜながらテンポよく直球・スライダーを投げ込んでくる。下澤に安打を許したが、安定感のある投球をみせた。7回は背番号11の右腕青木が登板し、3人で退けた。

打線は大庭の低めの球を打ちあぐみ5回まで2安打。6回に大量得点をあげたが相手のミスに助けられた部分もあり、その真価は次戦以降に問われることになりそうだ。

若松・大庭

ベンチ入り10人の若松は、右腕の大庭が先発。テイクバックを小さめにとり、直球にスライダーを交える投球をみせた。3回に味方の失策から1点を失い、その後も毎回のように走者を出したが直球・スライダーを低めに集めて要所を締めた。4回二死二塁で左の橋本から見逃し三振を奪った内角直球は、高さ・コースとも申し分のない一球だった。

5回を終えて1-0。スコアだけみれば接戦だったが、若松打線は満行の前に三振を重ね、北筑は走者を出しながら決定打を欠く展開が続き、試合の主導権は北筑が握っていた。若松は大庭が何とか踏ん張っていたが、6回に失策も絡んで一気に試合が決まってしまった。

6回裏北筑一死二、三塁 兼竹の三ゴロ失の間に手島が生還

この試合で大庭は7安打を許したが、そのうち少なくとも3本は投手からすると捕ってほしかっただろうな、と思わせる外野への飛球。いずれも打球の滞空時間の長い当たりだった。若松外野陣の守備範囲がもう少し広がると失点はぐっと減らせそうだ。少人数のため練習環境に難しさはあるだろうが、来年に向けては内外野の守備を鍛え、大庭の制球力を生かしたい。

攻撃では三度の送りバント失敗もあり、リズムがつくれなかった。そのなかで3番小西が2安打。初回は直球を右前にはじき返し、4回はスライダーをしっかりと呼び込んでセンター前にクリーンヒットを放った。守りではミスもあったが上背のある選手で、チームの中心的存在といえそうだ。

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