西短大附は14日、2回戦で菰野(三重)と対戦~’24選手権大会




第106回全国高校野球選手権大会に出場し1回戦を突破した福岡県代表の西日本短大附は14日(水)、2回戦で菰野(三重)と対戦します。

菰野は1948(昭和23)年創立の県立校で野球部は1955年創部。2005年夏に初めて甲子園の土を踏み、これまで春1回・夏2回の出場があります。夏は16年ぶり3度目の今大会、1回戦で南陽工(山口)に勝って甲子園初勝利をあげました。

ベンチ入り20人のうち16人を占める2年生が背番号1ケタをすべて背負う若いチームです。今春は三重大会で準優勝。東海大会では享栄、県岐阜商を破り、決勝では中京大中京に敗れたものの準優勝を飾りました。第2シードでのぞんだ夏の三重大会は5試合中3試合を完封、失策もわずかに2つと堅守で頂点に立ちました。

チームの中心は左腕エースの栄田投手。カットボール、スライダーを投球の軸に据え、三重大会では準決勝、決勝と連続完封。南陽工戦でも9安打を許したものの2点に抑えました。防御率0.86と安定感のある栄田投手を、西日本短大附打線が攻略できるかが勝負のポイントとなります。

福岡大会で佐藤(東海大福岡)、田邊(近大福岡)、柴田・平川(福岡大大濠)など右の好投手を攻略してきた西日本短大附ですが、左投手との対戦はほとんどありませんでした。中継ぎで登板した4投手(浮羽工・倉富、自由ケ丘・本宮、宮武、近大福岡・永嶋)に対して13打数3安打3四球で打率.230。対戦数が少なく参考程度ですが、やや気になる数字です。6人いる左打者が、外に逃げていく栄田投手のカットボール・スライダーをどう捕らえていくかがカギとなりそうです。

菰野打線はここまでチーム打率.333。3番加瀬(.478)5番松山(.529)がよく当たっています。三重大会でバットが湿り気味だった4番森に代わって出場した野田も南陽工戦では2安打。7~9番打者の打率も3割5分を超えるなど打線が好調なだけに、ある程度の失点は覚悟しなければならないでしょう。

西日本短大附としては機動力をからめながら栄田投手を揺さぶり、初戦と同じようにコンパクトな打撃で得点を重ねていきたいところです。

今回の相手も公立校、さらに主力が全員2年生と話題性のあるチーム。リードして終盤を迎えた場合は、金足農戦のように観衆の手拍子が相手の攻撃を後押しすることも考えられます。ただ初戦でその経験をして「免疫」があるだけに、今度はもう少し落ち着いて対応できるはず。福岡には西日本短大附に声援を送るファンや関係者が多くいることに思いを馳せ、怯むことなく戦い抜いてほしいと願います。

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