アクセスランキングと共に振り返る2022年「福岡の高校野球」




2022年も残すところ2日となりました。新型コロナによる入場制限が緩和された今年は、前年を上回る公式戦54試合の観戦記を残すことができました。2022年の「福岡の高校野球」を本サイトのアクセスランキングと共に振り返り、年内最後の記事としたいと思います。

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春のセンバツには九州国際大付が11年ぶりに出場。エース香西投手を中心とした堅い守りでクラーク国際(北海道)、広陵(広島)と連破してベスト8入りを遂げました。九州国際大付不在の中で争われた春の福岡大会は西日本短大附が制し、九州大会でも準優勝。県勢としては4大会連続で九州大会決勝進出となりました。

選手権福岡大会優勝を決めマウンドに集まる九国大付の選手たち

夏の福岡大会は九州国際大付が香西投手を大会途中に体調不良で欠きながら、2年生の池田投手が好投。さらに強肩で鳴らす野田捕手の好救援などもあり、苦しみながらも6年ぶりの優勝を遂げました。甲子園では明徳義塾(高知)に競り勝ったものの、3回戦で高松商(香川)に1-2で敗退。夏の甲子園で県勢は6大会連続で3回戦の壁を破れず、この20年でベスト8入りは一度だけ(2015年の九州国際大付)という状況が続いています。

秋は九州国際大付が初戦で北筑に敗れて早々と姿を消す中、西日本短大附が優勝。準優勝の東福岡と共に九州大会に出場しましたが、両校とも準々決勝で敗退。優勝した沖縄尚学の明治神宮大会での敗戦で九州地区で神宮枠も獲得できず、センバツ出場は厳しくなりました。21世紀枠として秋のベスト4・近大福岡が初めて推薦を受けましたが、九州地区の推薦校からは漏れ、同校のセンバツ出場もなくなりました。

大会運営では、無観客や入場制限付きの有観客で行われた過去2年に比べると今年は入場制限も緩和され、徐々にコロナ前の姿に戻りつつあります。ただ、陽性となった選手はベンチ登録を外れ、集団感染した春日が夏の大会で5回戦まで勝ち上がりながら出場辞退を余儀なくされるなど、コロナの影響はまだ暗い影を落としています。熱中症が危惧される夏の大会でさえもベンチ内でマスク着用を求められるなど首をかしげるような規定もまだ多く、来年こそ従来の形で開催されることを願ってやみません。

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本サイトの「観戦記事」のアクセスを見ると、夏の大会以外の試合が上位を占めました。1位は北部の伝統校対決となった北九州市長杯準決勝「東筑―小倉」。序盤に東筑がリードを奪い、小倉が終盤に追い付く接戦でした。東筑・高﨑、小倉・吉川の両エースの投げ合いも見ごたえがありました。

【北九州市長杯準決勝/東筑-小倉】1回裏東筑一死一、三塁 告坂が逆転の中越え二塁打を放つ

2位の「東筑ー福岡大大濠」は背番号2の東筑・堂満投手が福岡大大濠を5安打に抑えて完封、福岡大大濠の好左腕・森本投手に投げ勝った一戦でした。

3位の「福岡大大濠ー東海大福岡」は秋の福岡大会準々決勝。鯉川・松尾の右本格派2人を擁する福岡大大濠が、松尾のサヨナラ本塁打で劇的勝利を収めました。敗れはしたものの、東海大福岡の変則左腕・森田投手の巧投も目を引きました。

【観戦記アクセス トップ10】
1.東筑4-3小倉(北九州市長杯準決勝)
2.東筑3-0福岡大大濠(選手権大会5回戦)
3.福岡大大濠4-3東海大福岡(秋季大会準々決勝)
4.小倉4-2北筑(北九州市長杯2回戦)
5.北九州市立3-1東筑紫学園(北九州市長杯2回戦)
6.福岡大大濠3-1福工大城東(福岡地区大会準決勝)
7.柳川7-0東福岡(春季大会2回戦)
8.近大福岡6-5福岡(秋季大会準々決勝)
9.筑陽学園11-10大牟田(春季大会4回戦)
10.西日本短大附7-3武蔵台(秋季大会2回戦)

トップ10以外で個人的に印象に残った試合を挙げると、まず春の大会準決勝「西日本短大附ー東海大福岡」。終盤二度のリードを許しながら追いつき、逆転した西日本短大附の粘り強さが光りました。ここ数年の同校はリードを許しても終盤や土壇場で逆転する試合が目につきますが、「逆転の西短」の本領を発揮した一戦でした。

【選手権福岡大会準決勝/飯塚-筑陽学園】9回裏筑陽学園一死一、二塁 高木が左越えにサヨナラ本塁打を放ちホームへ

夏の大会では、菅野投手を中心に堅守を見せた糸島が西日本短大附を苦しめた「西日本短大附ー糸島」(3回戦)、山田、宇戸の両投手が9回表までゼロを並べた「小倉工ー西南学院」(4回戦)、果敢な打撃で序盤に九州国際大付から3点リードを奪った「九州国際大付ー小倉工」(準決勝)などが印象に残りました。個人的ベストゲームは、筑陽学園が5点差を8回にひっくり返すなど壮烈な打撃戦となった「筑陽学園ー飯塚」の準決勝。夏は投手力だけでは勝ち上がれないことを、如実に示した一戦となりました。

また、総合アクセスランキングでは、連日熱戦が繰り広げられた選手権福岡大会の関連記事が上位を占めました。

【総合アクセスランキング トップ10】
1.東海大福岡・大牟田が敗退、16強決まる~選手権福岡大会第13日
2.西短連覇ならず、飯塚・筑陽が4強進出~選手権福岡大会第17日
3.九国大付、東筑、高稜、明善など県大会へ~選手権福岡大会第6日
4.福岡・飯塚など県大会進出、柳川は敗れる~選手権福岡大会第8日
5.西短,自由ケ丘,真颯館,春日なども県大会へ~選手権福岡大会第7日
6.2022夏の大会展望➀~優勝候補・九国大付に迫るのは…!?
7.東海大福岡、福大大濠、福岡など快勝~選手権福岡大会第5日
8.秋季福岡大会の組み合わせ決定、来春センバツ目指し9/2開幕
9.折尾愛真,大牟田など快勝、北部16強決まる~選手権福岡大会第9日
10.2022夏の大会展望②Aブロック~打倒九国を狙う城東,東筑紫学園

今年も多くの方に本サイトを訪れていただき、またFacebookやツイッターなどにもコメントをお寄せいただき、ありがとうございました。また、内容に誤りがあった時にも温かくご指摘していただいた皆様にも、この場を借りてお礼を申し上げます。

2023年は、さらなる内容の充実を図っていきたいと思います。どうぞ、よいお年をお迎えください。

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