【観戦記】折尾愛真3-1戸畑(秋季大会2回戦)




【折尾愛真3-1戸畑(秋季大会2回戦)】

6回裏折尾愛真一死二塁 森が先制の左前適時打を放つ

6回に3本のヒットを集中させ相手のミスも絡めて3点をあげた折尾愛真が、在郷~桑平の継投で戸畑の追撃を抑えて逃げ切った。

両校無得点で迎えた6回裏、折尾愛真はこの回先頭の1番栗原が中前打で出塁。上村が送ったあと3番の森が左前打を放って先制した。さらに打者江崎の時に捕逸、暴投で一死三塁とし、江崎の中前打で森も生還して2点目。なおも一死一塁から江崎二盗、栗原四球で一死一、二塁とし、伊藤の右飛で江崎がタッチアップして二死一、三塁。続く7番長野の遊ゴロ失で江崎が還り、この回3点をあげた。

折尾愛真は得点圏に走者を進めたのはこの6回も含めて三度(1回と4回の二死二塁)だけだったが、数少ないチャンスを確実にものにした。

戸畑は3点を失った直後の7回、右前打で出た6番中山を石村が送り一死二塁。伊川は三振に倒れたが兼田の三ゴロ失で二死一、三塁とし、渡邊の左前打で1点を返した。さらに打者黒田の時に暴投で二死二、三塁と一打同点の好機を迎えたが黒田が三振。9回もこの回から登板した折尾愛真2番手の桑平から代打今井の右前打と捕逸で無死二塁としたが、後続が凡退。2~5回と毎回のように得点圏に走者を進めながら決定打を欠き、好投する黒田を援護できなかった。

第151回九州地区高校野球福岡大会2回戦(2022年9月16日・金/光陵グリーンスタジアム)
        一二三四五六七八九   計HE
  戸  畑  000000100 171

  折尾愛真  00000300x 383
 戸  畑  打安点  折尾愛真  打安点 ◆投手成績
(中)渡 邊 421 (一)栗 本 410 戸 畑 回 安球振責
(投)黒 田 400 (二)上 村 310 黒 田 8 8252
(三)石 田 400 (遊) 森  431 
(捕)本 田 400 (左)江 崎 311 愛 真 回 安球振責

(一)多田野 410 (捕)栗 原 310 在 郷 8 6110
(右)中 山 330 (右)伊 藤 310 桑 平 1 1000
走右 今井 110 (三)長 野 300 
(左)石 村 300 (投)在 郷 200 試合時間
(二)伊 川 200 投 桑 平 000 12:13~14:19
打 野 口 100 (中)村 山 300

(遊)兼 田 200
打 猿 渡  100
振球犠盗残  打安点  振球犠盗残 打安点
101218  3371  52215 2882
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※公式記録ではありません
※選手名は場内アナウンスのみの確認のため、誤りがありましたらご指摘ください

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折尾愛真・在郷

中盤まで折尾愛真・在郷と戸畑・黒田の見ごたえある投手戦が続いた。

在郷は前チームでは左腕エース・田端の陰にあって公式戦の登板機会に恵まれなかったが、右上手から130キロ超の直球に力のある投手。初回いきなり3者連続三振と快調な立ち上がりを見せた。スライダー、カーブのほかに少し沈む球も投げているように見えた。2回から5回まで得点圏に走者を背負ったが得点を許さず、3点の援護をもらった直後に味方の失策もあって1点は失ったものの、8回を投げて被安打6。制球も安定しており与えた四死球1、高めの力のある直球のほか沈む球でも三振を奪い、その数は10個にのぼった。

一方の黒田は細身の右腕。直球は120キロ台といったところだが、スライダー、チェンジアップをコーナー低めに決める制球力が持ち味。折尾愛真の打者はスライダーをひっかけての内野ゴロ、凡飛が目立った。8回を投げて四死球も2つだけと安定した投球を見せた。

戸畑・黒田

6回は先頭の栗本のセカンド左へのゴロに打ち取ったが、打球がイレギュラーしてセンターに抜ける不運なヒットとなり、犠打のあと森にはスライダーを三遊間に運ばれて失点。ここまではやむを得なかったが、惜しむらくは続く江崎の時の2つのバッテリーエラー。これで二進、三進を許し、江崎には甘く入ったスライダーをセンター前に運ばれた。さらに四球で栗原を歩かせると、伊藤の右飛で一、三塁とされ長野のショートへの強いゴロが失策となって3点目。他の回はキッチリと抑えただけに、悔やまれる投球となった。

3-1で迎えた9回表、折尾愛真は1年生右腕の桑平をマウンドへ送り込んだ。点差はわずかに2点、在郷は8回まで6安打1失点と好投を続け、8回も三者凡退に抑えていただけに、よほど信頼を置いているのだろう。桑平は細身だが球威は在郷と遜色ない速球派。先頭の代打今井に2-0からストライクを取に行った球を叩かれ、次打者の時に捕逸で無死二塁といきなりのピンチを迎えたが、落ち着いて後続を断った。

折尾愛真・桑平

折尾愛真打線は黒田の緩急をつけた投球に苦しんだが、その中にあって3番森(1年/右)の存在が光った。6回に三遊間を破る貴重な先制打を放つなど、3安打1打点。前チームから中軸に座る江崎(2年/右)も、甘いスライダーを見逃さずに2点目のタイムリーを放った。

戸畑では6番中山(2年/左)が3安打。2回は叩きつけた打球が一二塁間を抜け、4回の第二打席は投手の足元を抜く中前打。7回の第三打席では甘く入った直球を右前に運び、反撃のきっかけを作った。1番渡邊(1年/右)も2安打。7回二死一、三塁では高めの甘い直球を逃さず三遊間を破り、チーム唯一の打点をあげた。第三打席のサードゴロも芯で捕らえた一打で、今後の成長が期待される。

7回表戸畑二死一、三塁 渡邊が左前適時打を放つ
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