【観戦記】東福岡12-3博多(選手権大会3回戦)




【観戦記】東福岡12-3博多(選手権大会3回戦)

毎回の14安打を放った東福岡が、7回コールドで博多に快勝した。

2回裏東福岡二死二、三塁 近藤が中前に2点適時打を放つ

▼3回戦(10日・久留米)
博 多 000 300 0=3
東福岡 224 040 x=
12
(7回コールド)
【博】関→神宮【東】高山→田中→藤岡

東福岡は初回一死後、永田が遊内野安打で出ると近藤が三塁線を破る二塁打で一死二、三塁。和田の三ゴロで永田は本塁憤死したが、5番川口の中前打で先制した。続く本林の当たりは打球の行方を見失ったライトの前に落ちるヒットとなり、さらに1点を加えた。2回は一死から9番高山が死球で出塁すると鶴田の左前打で一、二塁。永田は中飛に倒れたが(二走は三進)、打者近藤の時に鶴田が二盗を決めて二死二、三塁とし、近藤の中前打で2点を追加した。

3回は一死から川口、本林が連続四球、入井も死球を受けて無死満塁。ここで登板した博多の2番手神宮から8番眞弓が中前打を放ち、まず1点。続く高山の右犠飛で本林も生還し、鶴田四球で一死満塁。ここで2番永田が中前打を放ってさらに2点を加え8-0とリードを広げた。

8-3で迎えた5回は一死から中前打で出た鶴田が二盗を決め、永田四球で一、二塁。近藤の左前打でレフトが打球処理を誤る間に二塁から鶴田が生還、一塁走者の永田も三塁を狙い、レフトからの送球が自らに当たってファールグラウンドを転々とする間にホームインした(打者も二進)。なおも磯村四球、川口右飛(二走は三進)で二死一、三塁とし、本林の右中間二塁打で2点を追加した。

2回一死満塁の好機を逃した博多は4回、4番尾花が中前打で出ると、打者平の時に捕手の一塁牽制が乱れて二進。平の右前打、岡田の四球で無死満塁とし、ここで登板した2番手田中から今林は三ゴロ(本塁封殺)に倒れたが、代打・貞久の中前打でまず1点。さらに神宮も中前打を放って2者を迎え入れ、この回3点を返した。しかし5回6回は三者凡退に終わり、7回は3番手藤岡を攻めて二死一、二塁と粘りを見せたが得点できなかった。

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東福岡の先発・高山

春の福岡大会初戦で柳川・加峰に1安打に抑えられ0-7で敗れた東福岡。その時の先発メンバーから5人が入れ替わった打線が14安打を放ち、春までのイメージを一掃した。14安打のうち長打は実質2本(ライトが目測を誤ったものは除外)だけだったが、変化球を中心とした博多投手陣の術中にはまることなく、大振りせずにセンターを中心にコンパクトに打ち返した。

先発は2年生右腕の高山。130キロ前後(この日最速134キロ)の直球にスライダー、カーブを交えての投球だったが、直球の伸び、スライダーの切れとも春の柳川戦に比べると今一つに感じた。2回に2安打と四球で招いた満塁のピンチはスライダーでスクイズを空振りさせてしのいだが、4回連打と四球で無死満塁となったところで早くも降板。8点のリードがありながらの交代は、調子が今一つというベンチの判断もあったか。

東福岡・田中

2番手の田中(3年)は救援直後、一死をとったあと連打を許して3点を失ったが、後続を抑えると、5回6回は三者凡退で退けた。小柄な右腕だが昨春からマウンドを踏んでおり経験は豊富。120キロ台の直球(同129キロ)にカーブを組み合わせ、安定感のある投手。7回は3番手・藤岡がマウンドへ。右上手からの130キロ台後半(同138キロ)の直球が魅力。まだ2年生ということで、これから楽しみな投手。

博多・関

博多の先発は2年生右腕の関。サイドハンドに近いスリークォーターから110キロ台(同120キロ)の直球を見せながら、100キロ台の変化球を低めに投じてくる。この変化球でゴロを打たせて取りたかったが、東福岡の打者に大振りせずにうまく合わせられた。2回までに6安打で4失点。3回は四死球の走者3人を残して、1年生右腕の神宮にスイッチした。神宮は110キロ台(同117キロ)の直球ほぼ一本やりで東福岡打線に挑んだが、抑えることができなかった。

打線は3回に単打4本を集めて3点を返したが、全体的に力負けした印象。この日の先発メンバーのうち7人が2年生以下。投手陣も含めて若い選手が多く、秋以降に期待したいチームの一つだ。

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