【北九州市立3-1東筑紫学園(北九州市長杯2回戦)】
両校投手陣の好投で緊迫した投手戦となったが、3回に敵失をからめて挙げた3点を守り切った北九州市立が東筑紫学園に競り勝った。
北九州市立は3回、先頭の重住がレフト右を破る二塁打を放つと、松尾の一ゴロで三進。行岡は三振に倒れたが、坂口四球で二死一、三塁とし、5番田中の中前打で重住が生還。さらにセンターがファンブルする間にスタートを切っていた一走の坂口も一気に生還して2点を先制した。なおも二死二塁から吉原が投手を強襲する内野安打で一、三塁とすると、森の遊ゴロ失で田中が還り、この回3点を挙げた。
3点を追う東筑紫学園は6回一死後、1番富田が左越え本塁打を放ち2点差に迫ると、続く太田も右前打で出たが、代打岩下が三ゴロ併殺打に倒れて1点止まり。7回は先頭の4番小林が中前打で出塁したが後続が凡退するなど北九州市立のエース日高に5安打に封じられ、4回以降は北九州市立を無得点に抑えた投手陣を援護できなかった。
第50回北九州市長杯争奪高校野球大会2回戦 (2022年4月23日・土/北九州市民球場) |
一二三四五六七八九 計HE 北九州市立 003000000 360 東筑紫学園 000001000 153 北九州市立 打安点 東筑紫学園 打安点 ◆投手成績 (中)重 住 510 (捕)富 田 421 北市立 回 安球振責 (遊)松 尾 410 (三)太 田 410 日高 9 5281 (三)行 岡 300 (右)松 本 100 (一)坂 口 300 右 矢 竹 100 東筑紫 回 安球振責 (左)田 中 411 打 岩 下 100 梶原 6 5471 (右)吉 原 410 投 松 井 000 松井 3 1340 (二) 森 200 打 米 崎 100 (捕)麻 生 310 (一)小 林 410 試合時間 (投)日 高 310 (左)大 森 400 09:52~11:44 ーーーーーーーーーー (投右)梶原 300 ーーーーーーーーーー (二)川 越 300 ーーーーーーーーーー (遊)古 澤 300 ーーーーーーーーーー (中)大 野 110 振球犠盗残 打安点 振球犠盗残 打安点 1173111 3161 82004 3051 ※公式記録ではありません ※選手名はアナウンスだけで確認しているため、誤りがありましたらご指摘いただけると幸いです |
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北九州市立・日高は上背はさほどないが、体を大きく使ったフォームから直球にスライダ―、チェンジアップを交えた小気味よい投球。特に5人が並ぶ左打者の膝元に鋭く切れ込みむスライダーが有効だった。この試合で奪った8三振の大半がこの球。テンポもよく、危なげない投球を見せた。6回は富田に一発を浴び、続く太田にも右前打を許したが、代打岩下を三ゴロ併殺打に打ち取って流れを渡さなかった。得点圏に走者を置いての投球は3回裏だけ。二死から四球と富田の左前打で一、二塁とされたが、太田を中直に抑えてピンチを脱した。
守備陣も無失策で日高を支えた。6回は先頭の大野が左前打で出ると打者富田の時に二盗を仕掛けてきたが、これを捕手の麻生がきっちりと二塁で刺したのも、直後に富田の一発が出ただけに大きなプレーだった。
打線は3回二死一、三塁、カウント3-1の場面で一塁走者がスタート、田中の打球はショート定位置への当たりだったが、二塁ベースカバーに入ったショートの逆を突く形となり先制した。その後、敵失もからんで2点を加えたが、4回以降は四度にわたって得点圏に走者を進めながら追加点が奪えなかった点が課題として残った。
東筑紫学園は背番号10の梶原が先発。長身から伸びのある直球にチェンジアップを交え、緩急をつけての投球。直球で押し込む場面も多かった半面、球がややバラつき気味で4つの四球を与えた。3回に許した田中の適時打はベースカバーに入ったショートが逆をつかれたもので、定位置であれば遊ゴロだった当たり。さらに2つの失策がからんで2点を失うなど不運な3失点だった。その後も毎回のように走者を出したが得点を与えなかったのは、見事な粘りだった。
7回からはエース松井が登板、変化球を軸とした投球を見せた。3つの四球を与えるなど毎回のように得点圏に走者を背負ったが、鋭く曲がるスライダーなどで4つの三振を奪って得点を許さなかった。たた、3イニングスで54球を要するなど球数が多く、リズムに乗り切れなかった印象。
守りでは3回に2つのミスがいずれも失点につながったのが痛かった。それれも7回二死二塁ではレフト右を抜けようかという当たりを大森が好捕。8回二死二、三塁では一・二塁間のゴロを、セカンド川越がよく回り込んで抑えるなど好プレーも飛び出した。
5安打に抑えられた打線の中では富田、太田の1・2番コンビがよく振れていた。変化球を捕らえた富田の一発は打った瞬間それと分かる大きな当たりで、レフトは一歩も動くことができなかった。太田は3回二死一、二塁の好機ではいい当たりだったもののセンター正面へのライナー、8回にも左翼ポール際にあわやという大きな当たりを放ったが、もうひと伸びがなかった。
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