【観戦記】九産大九州10-0糸島(春季大会4回戦)




【九産大九州10-0糸島(春季大会4回戦)】

1回表九産大九州一死満塁 佐藤が左犠飛を放つ

九産大九州が14安打の猛攻で10点を奪い、5回コールドで快勝した。

九産大九州は初回渋田が四球で出ると、重松中飛のあと、渋田が二盗を決めて一死二塁。緒方中前打、竹本四球で満塁とし、佐藤の左犠飛で先制した。4回は井上が右前打、轟が中前打で続くと園田の捕手前バントが内野安打となって無死満塁とし、渋田の押し出し四球でまず1点。さらに重松が走者一掃の右翼線三塁打を放ち、緒方の中犠飛で重松も生還。なおも竹本が中前打で出塁すると佐藤三振のあと、久木の右中間三塁打で竹本が生還、この回6点を追加した。

5回はこの回から登板した3番手の菅野から轟がセカンド左への内野安打で出塁。園田はスリーバント失敗で一死となったが、渋田が右前に落として一、二塁。重松はショート強襲安打で轟が還り、バックアップしたセンターが打球処理にもたつく間に渋田も本塁を陥れた。なおも一死二塁から緒方がセカンド左への内野安打で出ると二盗を決めて一死二、三塁。最後は竹本の右飛をライトが落球して重松が生還、コールドゲームとなった。

糸島は2回、先頭の中園が左前打で出ると長尾が送って一死二塁としたが、後続が連続三振。4回は一死から中園が四球を選び、長尾三振のあと、和田の三ゴロ失で一、二塁とチャンスを広げたが、森田が三振。九産大九州・轟の前に2安打に抑えられ得点できなかった。

第150回九州地区高校野球福岡大会4回戦 (2022年3月27日・日/久留米市野球場)
         一二三四五六七八九  計 HE
  糸   島  00000      00023

  九産大九州  10063      11141
 糸 島   打安点  九産大九州 打安点 ◆投手成績
(遊)三 坂 300 (二)渋 田 211 糸 島  回 安球振責
(二)福 田 200 (中)重 松 434 小金丸篤 2 2211
(中)岩 元 210 (三)緒 方 321 小金丸誠 3 8116
(右投)小金丸200 (二)竹 本 310 菅野  0.1  4011

投 菅 野 000 (一)佐 藤 211 
(左)中 園 110 (右)久 木 311 九 州  回 安球振責
(捕)長 尾 100 (左)井 上 310  轟   6 2270
(一)和 田 200 (投) 轟  330 
(三)森 田 200 (遊)園 田 310 試合時間
(投右)小金丸200  --------- 13:41~14:50
振球犠盗残  打安点  振球犠盗残 打安点
72105  1720  33238 2614
※公式記録ではありません

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九産大九州・轟

九産大九州の先発は、背番号10の右腕・轟。スリークォーター気味から投じる直球は130キロ前後(この日最速134キロ)で、これに120キロ前後のスライダーを交える投球。右打者の外角低めで安定してストライクが取れ、テンポよく投げ込んできた。外角いっぱいの直球、スライダーを決め球に5回で7奪三振とアウトの半分近くを三振で奪った。右打者にスライダーを拾われて2本のヒットを許したが、危なげない投球だった。

打線は先発全員の14安打で、毎回のように塁上を賑わせた。3回無死一、二塁では得点できなかったが、4回は四球、犠飛を挟んで5連打で一気に勝負を決めた。無死で出た走者を送らずヒットエンドランをかけてくるなど積極的な攻撃を見せた半面、送りバントを決められず、スリーバント失敗や追い込まれて強攻に出て併殺という場面もあり、課題として残った。

糸島の先発・小金丸(篤)

糸島は背番号9の小金丸(篤)が先発。右サイドから80~90キロ台の緩い変化球を見せながら、110キロ前後の直球を投げ込んできた。初回は2つの四球を与えて1点を失ったが緩急を生かし、ひと回り目を1点に抑えて役目は果たした。

3回からはエースナンバーをつけた小金丸(誠)がライトからマウンドへ。120キロ前後の直球(同125キロ)に、やはり90キロ台のカーブを交える投球を見せた。3回無死一、二塁は併殺打で切り抜けたが、4回に九産大九州打線につかまった。投球時、身体の開きが少し早いように感じ、打者からは見やすかったかもしれない。

糸島・菅野

点差が開いた5回は背番号11の右腕・菅野が登板。130キロ超(同135キロ)の直球、110キロ台のスライダーで打者に向かっていく、投げっぷりのよさを感じた。球威もまずまず、スライダーは外角低めによくコントロールされていた。内野安打3本にポテンヒット、味方の失策などで4点を失ったが、打ち込まれたという感じではない。もう少し投げるところを見たかったが、夏に向けてエース格への成長が期待される投手だ。

 

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