【観戦記】九産大九産10-2筑紫台(選手権大会3回戦)




【観戦記】九産大九産10-2筑紫台(選手権大会3回戦)

▼3回戦(12日・小郡)
筑 紫 台 000 100 1=2
九産大九産 152 101 x=10
【筑】漆谷(3)→高松(3)【九】吉川(5)→近藤(2)
〈三〉五島(九)〈二〉田中、五島、遠藤、鈴木、細井(九)

2回裏九産大九産二死二塁、吉川が中前適時打を放ち6点目

序盤に大量リードを奪った九産大九産が、そのまま押し切った。

初回、四球で出た鶴が二盗を決めると、鈴木の三塁前バントが内野安打となり、田中四球で無死満塁。五島は遊ゴロ(本塁封殺)に倒れたが、5番遠藤が押し出しの四球を選んで先制した。
2回は二死から鶴が四球を選び、鈴木の右前打で一、二塁。3番田中の時に暴投で二、三塁とし、田中が左中間二塁打を放ってまず2点。続く五島も三塁線を破る二塁打で1点を加えると、遠藤も左越え二塁打で五島が生還、さらに吉川も中前打で遠藤が還って、この回5点を追加した。

4回表筑紫台二死三塁、畑石が右前打を放ち1点を返す

3回にも7番新留が遊内野安打で出ると、細井の三ゴロで二進し、9番浜野の一ゴロをファーストが後逸して生還。さらに鶴が送って二死二塁とし、打者鈴木の時に浜野が三盗、捕手の悪送球を誘って一気にホームを陥れ、この回2点を加えた。
4回はこの回から登板した2番手の高松から4番五島が四球を選び、遠藤が送って一死二塁。打者吉川の時に暴投で三進し、吉川左邪飛、新留四球で二死一、三塁から細井がライト前に落として1点を追加した。
さらに6回は先頭の五島が左越え三塁打、遠藤の四球と盗塁で無死二、三塁とし、近藤三振のあと、新留の左犠飛で五島が10点目のホームを踏んだ。

筑紫台は4回、3番高松が四球、続く漆谷の中前打で無死一、二塁。渡辺は6-4-3の併殺打に倒れたが、二死三塁から畑石が右前打を放って1点を返した。
6回はこの回から登板した2番手・近藤から漆谷の四球と7番馬渡の左前打などで二死一、二塁としたが、後続が凡退。7回は9番古賀野の中前打とボークで無死二塁。麻生のニゴロで三進し、代打田島は投ゴロに倒れたが、3番高松の左前打で古賀野が生還した。
しかし、反撃もここまで。4~7回に7安打を集めて2点を返したが、序盤の失点が大きすぎた。

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九産大九産・吉川

筑紫台の先発は左腕の漆谷。上背がある左腕だが、直球で押すというより、カーブ、スライダーと変化球を軸とした投球を見せた。
だが立ち上がり、その変化球の制球に苦しみ、押し出しを含む3つの四球を与えて先制点を献上。2回は簡単に二死をとったあと、鶴を追い込みながら四球を与え、そこから5連打を浴びた。田中には4球、五島には3球ファールで粘られ、甘く入ったスライダー、高めに浮いた直球を叩かれた。
3回は内野陣の2つの失策がいずれも失点に絡んで2点を失い、3回を終えて0-8と大勢が決してしまった。

筑紫台・漆谷

九産大九産の先発は、背番号3の右サイドハンド吉川。初回二死から2つの四球を与え、5番渡辺には右前打を浴びるが、ここはライト鶴が好返球を見せ本塁タッチアウト。このプレーでリズムに乗ったか、2回からは力のあるストレート、スライダーを使って好投。5回を投げて被安打5の1失点にまとめ、6回からはエースナンバーをつけた近藤にマウンドを譲った。

近藤は右上手からの直球にスライダー、チェンジアップを交えながら6回は3つアウトすべてを三振で奪った。2回を投げて3安打を許し1点を失ったが、大量点にも守られて余裕をもって投げ切った。

九産大九産・近藤

打線は2回の集中打は見事だった。ファーストストライクから積極的にスイングをかけ、ファールで粘りながら、甘く入ってきた球を逃さず叩いた。5連打は全て芯で捕らえた快心の当たり。猛打賞の2番鈴木、長打2本の4番五島など、6回まで長打5本を含む10安打と好調なことろを見せた。

筑紫台は初回の先制のチャンスをライト鶴の好返球に阻まれてからは、防戦一方の展開となった。4回からは捕手の高松をマウンドに送ったが、その高松も四球から失点するなど流れを変えることができなかった。打線は8安打を放って反撃を試みたが序盤の失点が大きく、九産大九産の猛打の前に屈した。

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