春の福岡大会 組み合わせが決定、3月21日に開幕




(赤字はシード校、緑字は当サイトが独断で選んだ有力校)

 2月26日(水)、第146回九州地区高校野球福岡大会の組み合わせ抽選が行われ、対戦相手が決まりました。全国で感染が広がる新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から福岡県高野連理事による代理抽選となった今年の大会ですが、現状では例年通りに3月21日(土)開幕、4月5日(日)に決勝および3位決定戦が行われ、上位3校が4月18日(土)から大分県(大分市、臼杵市)で行われる九州大会に出場するスケジュールとなっています。観客を入れて開催されるのかも含めて流動的な状況ですが、3月19日(木)に開幕する第92回選抜高校野球大会に続き、福岡でもいよいよ球音が響き渡ります。

九州国際大付・酒井

 抽選にあたっては、昨秋の福岡大会で県大会に出場した8校がシードされました。4年ぶりにセンバツ出場校が出なかった今年の大会は、例年にも増して混戦模様となりそうです。
 Aパートの北部は、昨秋ベスト4の八幡南が中心。比較的組み合わせにも恵まれた印象で、2季連続の県大会出場も十分に狙える位置にいます。南部では昨秋準優勝のシード・福工大城東が、初戦で春日と対戦します。昨秋も両校は激しい打撃戦(10-7で福工大城東が勝利)を演じており、好試合が期待されます。このパートには他にも大牟田、東福岡、祐誠、沖学園などの強豪私立が同居しており、激しい県大会争いが繰り広げられそうです。

 Bパートの北部では、シード・九州国際大付が初戦で強打の小倉工と激突します。昨秋準決勝でタイブレークの末に涙をのみ3季ぶりの九州大会を目指す九州国際大付ですが、初戦から難敵を迎えました。このパートも飯塚、東海大福岡、東筑紫学園などの強豪がひしめく激戦区となっています。南部では、シード・九産大九州のほか、筑陽学園、西日本短大附と昨夏の優勝校・準優勝校が3強を形成しています。筑陽学園は昨秋初戦で福岡大大濠に競り負けましたが、夏の甲子園から試合までの期間が短かったことを考えると、大きな上積みが期待できそう。前チームの主力は抜けた西日本短大附も昨秋はパート決勝で九産大九州と接戦を演じており、力の差はなさそうです。

福岡第一のエース石橋

 Cパートの北部は光陵がシードですが、力が突出している感じではなく、昨秋小倉工を破ってパート決勝に進んだ門司学園や秋2勝の星琳など、どのチームにもチャンスはありそうです。南部は昨秋王者の福岡第一と、深浦・山城・山下などのタレントを抱える福岡大大濠の一騎打ちが予想されます。
 Dパートの北部は、昨秋ベスト4まで勝ち上がり九州大会まであと一歩と迫った宗像と、実力校・真颯館が初戦でぶつかります。昨秋の真颯館は3回戦で鞍手に延長戦の末、敗れましたが潜在能力のある選手が多く、上位進出が期待できる一校。初戦屈指の好カードと言えそうです。北九州市立は昨秋パート決勝、九州国際大付を相手に8回まで5-4とリード。最後は逆転負けを喫しましたが善戦が光りました。南部は強打の久留米商が頭一つ抜けている印象です。香椎、筑前などの公立勢が逆転を狙います。

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【シード校の成績】過去5年における春季大会のシード校(のべ35校)の成績を見ると、県大会に出場したのは17校にとどまり5割に届きません。昨年こそ7校中6校が県大会に勝ち上がりましたが、総じて春は、秋の勢力図がそのまま当てはまらない傾向にあります。

<シード校のうち県大会に出場した数>
◇2019年 7校中6校
◇2018年 7校中3校
◇2017年 6校中1校
◇2016年 8校中5校
◇2015年 7校中2校

【夏の大会との関連性】過去5年における夏の優勝校の春の大会成績を見ると、5校中4校が5回戦(パート決勝)以上に進出しています。この春の大会でパート決勝以上に勝ち上がるというのが、夏の代表をうかがう目安となりそうです。

<夏の大会優勝校の同年春の成績>
◇2019年 筑陽学園・・・・不参加(センバツ出場)
◇2018年 折尾愛真・・・・パート決勝(5回戦)敗退
◇2018年 沖学園・・・・・初戦敗退
◇2017年 東筑・・・・・・ベスト8
◇2016年 九州国際大付・・パート決勝(5回戦)敗退
◇2015年 九州国際大付・・ベスト4

 センバツ出場校が出なかったこともあって例年よりも長く感じた冬も間もなく終わり、今年も高校野球のシーズンがやってきます。各パートの展望は時間が許せば、改めてアップしたいと思います。


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