来春センバツを賭けて19日から秋季九州地区大会




 明日19日(土)から第145回九州地区高校野球大会が佐賀市で開幕します。初日の19日は福工大城東が佐賀ブルースタジアム(佐賀市立野球場)の第2試合で沖縄尚学(沖縄1位)と対戦します。福岡1位校・福岡第一の初戦は20日(日)、同じく佐賀ブルースタジアムの第2試合で、同じく沖縄の八重山農林が相手です。

 秋の福岡大会を制した福岡第一は、準々決勝の九州国際大付戦以外の全試合で6点以上をあげている強打が売り。一発のある4番岸本を軸に上位から下位まで切れ目がなく、ビッグイニングを作れる集中打があります。5回戦では速球派の左腕花田(大牟田)、準決勝では軟投派の右サイドハンド中村(宗像)と、タイプの違う投手を攻略しているのも強みです。投手陣は主戦の石橋と、リリーフの久場が中心。石橋は右サイドハンドから力強い直球とスライダーをコースに集める制球力、久場は左腕からの伸びのある直球と大きなカーブが武器。両投手ともリズムに乗ると攻略は容易ではありませんが、立ち上がりや登板直後にやや不安を残すだけに、早く自分の投球のぺースを掴みたいところです。

 対戦相手の八重山農林は初の九州大会出場。石垣島に学校があり、部員12人と話題性に富むチーム。九州大会に出場したことで21世紀枠でのセンバツ出場も有力視されます。6試合で44得点とこちらも打力があり、準々決勝では6-8の8回裏に3点を奪って逆転勝ち。準決勝も7回に逆転、決勝では9回に5点差を追いつく粘りを見せるなど、競り合いにも力を発揮します。投手陣は小柄な右サイドハンドの親里、左腕の垣本の2本柱。ともに打たせて取るのが持ち味の軟投派で、親里投手は宗像・中村投手のイメージでしょうか。打力のある両校だけに点の取り合いとなりそうですが、福岡第一としては早めに得点を奪い、投手陣に自分のリズムで投げさせたいところです。

  福岡第一 八重山農林 福工大城東
沖縄尚学
1回戦 11-0⑤北部農林   10-0⑥南部商
2回戦 8-0⑦福大若葉 10-0⑤前原 7-0⑦八女 7-2 浦添商
3回戦 7-2 博多工 4-0 沖縄工 6-0 三潴 7-0⑦豊見城
4回戦 6-3 筑前 12-2⑥福岡
5回戦 16-7⑦大牟田 10-7 春日
準々決勝 3-2⑭九国大付 9-8 宜野湾 7-0⑦光陵 5-3 本部
準決勝 6-5 宗像 3-2 具志川 7-5 八幡南 11-0⑤嘉手納
決勝 14-7 福工大城東 7-8⑩沖縄尚学 7-14 福岡第一 8-7⑩八重山農林
平均得点 8.57 7.33 8.00 8.00
平均失点 3.71 3.00 4.00 2.00

 福工大城東も全7試合で6点以上をあげており、打線に力があります。4番誉田を中心に一発もありますが、どちらかと言えば内外野の間を抜く鋭い当たりでつなぎ、犠打も交えながら得点を重ねる攻撃が持ち味です。準決勝では八幡南の好投手・濵本から12安打、決勝も福岡第一の石橋、久場から15安打を放つなど打線は好調です。投手陣は軟投派右腕の藤木から、右サイドハンドの西野につなぐ継投を見せます。いずれもコーナーを突いて打たせて取るタイプですが、制球が甘くなると春日戦や八幡南戦のように打ち込まれるだけに、最後まで丁寧にコーナーを突く投球が求められます。

 沖縄大会優勝の沖縄尚学は、今夏の甲子園を経験した島袋、與谷を中心にやはり打力のあるチームで、6試合で48得点。打ち合いは必至となりそうです。投手陣は今夏の甲子園でマウンドを踏んだ永山のほか、大湾、嘉陽など複数の投手が登板して3試合で完封勝ち。九州大会でも継投が予想されます。沖縄尚学は右投手が多いだけに、福工大城東としては1番内田、3番竹之内ら左打者が攻略の糸口をつくり、持ち前の粘り強い攻撃でしぶとく得点を重ねていきたいところです。

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