【観戦記】希望が丘8-1育徳館(選手権大会2回戦)




【希望が丘-育徳館】3回表希望が丘二死二塁 岩田の右前打で浅田が先制のホームイン

【希望が丘8-1育徳館】
 序盤から着実に得点を重ねた希望が丘が、投げては先発・浅田が育徳館打線を3安打1点に抑えて快勝した。
 初回、2回と得点圏に走者を送りながら先制機を逃してきた希望が丘は3回、9番浅田が中前に落ちるヒットで出ると、鶴沢が送って一死二塁。清水は中直に倒れたが、3番岩田がライト右への安打を放ち先制した。続く藤岡も右前打で二死一、二塁とし、三者連続四球で2点を加えた。
 1点を返された直後の6回は、8番角屋がセンター右を破る二塁打を放ち、浅田の時に捕逸で無死三塁。浅田は遊ゴロに倒れたが、1番鶴沢のサード頭上を襲うライナーがグラブをはじいて左前に達し、角屋が生還した。
 8回は一死後、鶴沢、清水が連続四球の後、岩田がレフト左への安打を放ち、まず1点。なおも一死一、二塁から藤岡遊飛の後、5番瓜生が左翼線二塁打を放ち2者を迎え入れ、この回3点を奪った。9回は左前打で出た7番村上を角屋が送り、浅田三ゴロの後、鶴沢の遊ゴロが一塁悪送球を招いて村上が生還した。

【希望が丘-育徳館】育徳館5回無死、山本が左越え本塁打を放ちホームへ

 育徳館は希望が丘の左腕・浅田のスライダーに苦しみ4回まで無安打に抑えられていたが、5回に5番山本が初安打となる左翼越え本塁打を放って1点を返した。
 6点を追う8回は二死から9番松江が左前打で出ると、中家の遊ゴロが一塁悪送球を呼び二死一、二塁。さらに代打山口の右前打で満塁と詰め寄ったが、3番川崎が三振に倒れて反撃できなかった。

▼2回戦(8日・筑豊緑地)
希望が丘 003 001 031=8
育徳館  000 010 000=1

 


希望が丘・浅田

 希望が丘が投打で育徳館を上回った。
 初回から育徳館先発・山本を捕らえて好機を作りながら得点できなかった打線は、3回に岩田がカーブを逆らわずにライト右へ弾き返して先制。直球を狙われていると見たバッテリーはこの回変化球を多投してきたが、岩田の対応力が勝った。その後、山本の制球難もあって押し出しで2点を加えると、6回には角屋がやはりカーブをセンター右に運ぶ二塁打から追加点。8回は四球から得た好機に3番・岩田、5番・瓜生の中軸が左前にそれぞれタイムリーを放ち、ダメ押しとなる3点を挙げた。
 4番の藤岡を含めた中軸はよく振れており、いずれも複数安打を記録。いずれもいい当たりを左右に放っており、次戦は九州国際大付・下村に対してどのような打撃を見せるか注目される。

 先発の浅田は細身の左腕だが、右打者の懐に落ちてくるスライダーが効果的で、4回まで出した走者は味方の失策による一人だけ。テンポよくストライクを先行させ無四球で完投した。スリーボールになったのも二度だけと、制球の良さが光った。5回に山本に一発を浴びたが、失点はこの本塁打による1点だけ。唯一のピンチとなった8回二死満塁の場面でも、スライダーで3番川崎を三振に打ち取った。

育徳館・山本

 育徳館の先発・山本は直球で内外角を突き、チェンジアップ、カーブと緩い球を使いながら打たせて取ろうとする苦心の投球。1、2回は内外角の厳しいところに直球が決まっていたが、3回以降は希望が丘打線に直球、変化球とも捕らえられた。それでも7回までは11安打を浴びながらも併殺を2つ取るなど4失点で踏ん張っていたが、8回は2つの四球からピンチを招き岩田、瓜生に痛打を浴びて力尽きた。3回も1点を失った後、3連続四球で押し出しによる2点を与えるなど、四球がらみで失点したのが悔やまれる。

 スタメンに2年生以下が7人が並ぶ打線は、浅田のスライダーに手を焼いた。5回に数少ない3年生の山本が、低めの直球をすくい上げて左越え本塁打を放ったが、それ以外では8回を除いて走者を二塁に送ることができなかった。若いチームだけに、この経験を秋以降につなげることに期待したい。


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