【観戦記】真颯館6-0嘉穂東(春季大会パート決勝)




※本記録は公式記録ではありません

 嘉穂東の2人の投手から15安打を放って得点を重ねた真颯館が、投げては武内投手が11個の三振を奪って完封した。
 真颯館は初回一死後、原野が中前打で出塁すると暴投で二進。丸林は遊ゴロに倒れたが、武内四球で二死一、二塁とし、岩崎の中前打で先制した。2~4回は得点圏に走者を進めながら追加点が挙げられなかったが、5回二死から3番丸林が左越え本塁打を放って2点目。6回は一死から7番松尾翔が右前打で出ると続く高市がファースト左へのセーフティ気味のバントが内野安打となり一死一、二塁。ここで9番菊池が左翼フェンス直撃の二塁打を放って2点を加えた。
 7回はこの回から登板した2番手大谷から一死後、丸林が遊ゴロ失で出ると、武内が右前打で続き、ライトがジャッグルする間に丸林が三進(記録は失策)して一死一、三塁。5番岩崎が中前打を放って1点を追加した。8回も一死から森田が右翼線三塁打を放ち、原野の中犠飛でリードを広げた。
 嘉穂東は3回、中前打で出た7番山下を内山が送り一死二塁。西村三振のあと、1番吉永の遊内野安打で一、三塁としたが古谷が投ゴロに倒れ無得点。6回には9番西村が中前打。吉永が送って一死二塁としたが、続く古谷の投ゴロで飛び出した西村が二・三塁間で挟殺されて好機を逃した。8回は二死から西村が左中間二塁打、9回にも一死から3番福田が中前打で出たが、いずれも後続が倒れ、武内から得点を奪えなかった。

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 嘉穂東の先発・山下が毎回のように走者を背負いながらも踏ん張ってきたが徐々にリードを広げられ、そのまま真颯館に押し切られた。
 山下は右上手から130キロ前半の直球にスライダー、カーブを使った投球。直球には力があり、真颯館の打者は直球に詰まる場面も見られた。3回は2つの四死球でピンチで招いたが遊ゴロ併殺で切り抜け、5回も先頭打者をバントヒットで出したが、バスターからの強打を三ゴロ併殺に仕留め、ここも切り抜けたと思われた直後、丸林の一発を浴びた。6回はバントヒットを含む3連打で2失点。ファーストストライクから積極的に振ってくる真颯館打線の勢いを止められなかった。
 7回から登板した大谷はがっしりした体格から、130キロ超の直球にスライダーを投げ込んできた。スライダーを低めに集めたが真颯館の打者に巧く合わせられ、3イニングスで6安打を許して2失点。流れを止められなかった。

 真颯館の先発はエース武内。130キロ中盤、最速140キロの直球がコーナーに決まり、スライダーも冴えて11個の三振を奪った。常にストライクが先行し四死球はゼロ。制球を乱す場面もなく、安定感も抜群だった。5安打を許したが詰まったポテンヒットや内野安打も多く、外野に飛んだのは5度だけ。危なげなく完封した。
 打線は15安打。丸林の左越え本塁打、菊池の左翼フェンス直撃の二塁打など大きな当たりに、セーフティバントを2度決めるなど小技も絡めた攻撃を見せた。試合中盤以降は、早いカウントから一気にたたみかけて、試合を支配した。


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