2019春季大会展望⑦南Dパート~九産,大濠,筑紫台など集う激戦区




 南部Dパートはシード・九産大九産のほかにも昨夏南福岡大会4強の福岡大大濠、昨秋パート決勝進出の筑紫台、筑後地区の強豪・大牟田、祐誠などが終結。好投手も多く、最大の激戦区となりました。
 昨秋ベスト8のシード・九産大九産は、左腕の古山巧投手(2年)が躍進の立役者。直球のスピードは120キロ台半ばですがスライダー、カーブを低めに集める制球力が光ります。スライダーは三振も奪えるウィニングショットでもあります。打線は長打力はさほど感じませんが、積極的に足を絡めた攻撃を見せてきます。
 昨秋は4回戦で福工大城東に完封負けを喫した福岡大大濠ですが、小柄ながらパンチ力のある4番星子海勢捕手(2年=右)、3番溝田翔内野手(2年=右)を中心に上位打線に厚味があります。二人は共に、昨夏南福岡大会準々決勝で一発を放つなど長打力があります。投手陣では1年生ながら昨夏は主戦として活躍した深浦幹也投手(1年=左)が、新チームを背負います。130キロ台半ばの直球にチェンジアップを低めに集め、打たせて取る投球が持ち味。ただ、秋季大会では直球が高めに浮いてボールが先行するシーンも散見されました。このあたりがどう修正されているでしょうか。5番打者として昨秋3回戦の福翔戦ではライナー性の本塁打を放っており、その打撃にも注目です。

 筑紫台丸林塁投手(2年=左)は小柄なサウスポーですが、120キロ台後半の直球にカーブを駆使し、内外角を広く使った丁寧な投球を見せます。昨秋はパート決勝で筑陽学園に敗れましたが3失点に抑える粘り強い投球を見せました。普段はショートを守る岸本舞菜斗投手(2年=右)は130キロを超える直球にスライダーがあり、フィールディングもよく、投手としても十分通用しそうな素材。この2人を中心に、昨秋は4試合で6失点と堅い守りを誇ります。

 その筑紫台と初戦で対戦する春日には、長身右腕の坂元創投手(2年)がいます。昨夏南福岡大会2回戦では丸林投手と投げ合って完封勝利。長身から投げ下ろす最速140キロの直球にスライダーをテンポ良く投げ込みます。打っても筑紫台戦では本塁打、二塁打を含む3安打と大暴れ。投打の柱としてチームを引っ張ります。昨秋は初戦で博多に1-2と競り負けましたが、上位を狙える力があります。

 福岡轡水俊理投手(2年=左)も好投手。昨春は、東福岡などを破って県大会に進出する原動力となりました。細身の左腕ですが、球の出所が見づらいフォームに加え、右打者の胸元に大きな軌道で落ちてくる変化球を使いながら、直球でコーナーを突いてきます。昨秋は初戦で糸島に1-3で敗れましたが、打線の援護があれば上位進出も十分に狙えそうです。その福岡と対戦するのは昨夏南福岡大会を制した沖学園。メンバーはがらりと変わりましたが、どのような戦いぶりを見せるか楽しみです。
 昨秋パート決勝まで勝ち上がった祐誠は、安延光司外野手(2年=左)の長打力が目に留まりました。同じ筑後地区の強豪・大牟田との初戦は、いきなりの好カードです。博多の恵良俊介投手(2年=右)は、外角直球を軸にスライダーを使って昨夏好投。安定感のある投球で注目したい投手の一人です。

※校名の赤字はシード校、緑字は本サイトの独断による有力校


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