2018夏を展望する②北福岡C・Dパート～東筑紫,愛真に迫る真颯館

　北福岡大会のＣ・Ｄパートは、シードの東筑紫学園、折尾愛真の両校が中心ですが、真颯館や折尾など力のあるチームも多く混戦模様です。

　昨秋、今春とも県大会出場を果たした東筑紫学園は、左腕エース小堤の出来が大きなカギを握っています。サイド気味のフォームから投じる１３０キロ後半のキレのある直球、鋭いスライダーを武器に、春の大会３回戦の常磐戦で１３個、パート決勝の折尾愛真戦で１２個の三振を奪うなど、２桁三振を奪える投手です。ただ突如制球を乱すことがあり、安定感という点では不安を残します。それでも春の大会では投手陣の不調を打線がカバーし、ベスト４を勝ち取りました。勝負強く長打もある芝、センスを感じさせる打撃を見せる小堤、巧打の富田などを中心に集中打で大量得点を挙げる爆発力があります。乱戦を制するタフさもあり、小堤投手が乗ってくるようだとあっさりベスト４まで突き進む力があります。
　折尾愛真は春の大会でパート決勝まで勝ち上がると、北九州地区大会では自由ケ丘、九州国際大付などを破って優勝。春の大会では東筑紫学園・小堤から野元が一発を放つなど松井、上地、野元の中軸には長打力があります。もともと打力優位で打ち勝つ試合が多かったのですが、左腕小野が安定したことで失点も減り、試合運びに安定感が出てきました。小野は球威はさほど感じさせませんが、スリークォーター気味のフォームから直球、スライダーを低めに集めます。投打のバランスが整い、上位を狙えるチームとなってきました。

　真颯館は昨秋、パート決勝で敗れはしましたが、小倉の好投手・河浦から７点を奪いました。ただ今年は、春は折尾に初戦で敗れ、北九州地区大会は準々決勝で東筑に打ち負けるなど、結果が出せていません。１年からレギュラーを張る桜田はセンスの良い打撃を見せ、昨秋には河浦から本塁打を放つなど長打力もある好打者。２年生の丸林も鋭い振りで打線をけん引します。野口、木村、武内ら投手陣の出来が上位進出のカギを握りそうです。折尾は、その真颯館に今春初戦で競り勝ちました。粘り強く戦い接戦に勝機を見出します。
　このほか、春の大会で小倉と接戦を演じた直方や鞍手、春２勝の古賀竟成館や青豊、昨秋パート決勝まで進んだ北九州市立なども展開次第で上位を狙える力を持っています。遠賀・筑豊・行橋・西田川の連合チームの戦いぶりにも注目です。

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