北部の2回目は東筑、小倉を追う私立勢の展望です。新人大会の北九州地区で優勝し、秋季大会でもベスト8に進出した九州国際大付、パート決勝で小倉に競り負けた真颯館がその筆頭格と言えそうです。両校とも素質ある選手が揃っていますので、ひと冬越えて大きくチーム力を上げてくる可能性を秘めています。
◆九州国際大付(新人大会=北九州地区優勝/秋季大会=ベスト8)
投手陣は、秋季大会5試合で23失点とやや失点の多さが目につきます。エースの右腕・秋元悠希投手(2年=右)は最速140キロの直球にスライダーを交える投球スタイル。東福岡戦では甘く入ったところを痛打されましたが、厳しいところを突ける制球力がついてくると楽しみです。やや上半身に頼った投球フォームですが、下半身がもっと使えてくるとスピードはまだ出そうだと感じました。
山本有希也投手(2年=右)はテイクバックの小さなフォームから切れのある直球とスライダーを投げ込んできます。球速は130キロ前後ですが、表示以上に球が伸びている印象を持ちました。守備もよく鍛えられており、セカンド・中村貴浩内野手(2年=右)とショート・中川壱生内野手(1年=右)の二遊間コンビの機敏な動きが目に留まりました。
例年、ひと冬越えてから戦力を伸ばしてくる同校だけに、来年も目が離せません。
◆真颯館(新人大会=北九州地区ベスト4/秋季大会=5回戦敗退)
丸林駿太外野手(1年=右)、森田拓斗内野手(1年=右)の1、2番コンビをはじめ1年生の活躍が目立つ若いチームといえ、来年だけでなく再来年にかけても上位をうかがってきそうです。
両校とも選手の質、層の厚さはありますが、東筑とは完成度という点で差を付けられている印象です。ここからどこまでチーム力を底上げし、細かなプレーの質を上げていけるかが問われてきそうです。