30日から県大会、上位2校が九州大会出場へ




 第141回九州地区高校野球大会への出場をかけて、9月30日(土)から北九州市民球場で県大会が開幕します。県大会は地区大会を勝ち抜いた北部4校、南部4校の計8校によって争われ、決勝に進出した2校が10月21日から宮崎県で開催される九州大会に出場、来春のセンバツを目指します。

 今年の県大会出場校は、北部はすべて北九州地区、南部はすべて福岡地区のチームで占められました。それも北部は、8月の北九州地区新人大会優勝の九州国際大付にベスト4の小倉、南部は福岡地区新人大会のベスト4のうち3校(春日、福工大城東、東福岡)が勝ち上がっており、筑陽学園も同大会ベスト8。新人大会の上位進出校が県大会にコマを進めており、現時点で頭一つ抜け出しているチームが県大会に集結した印象です。

 夏の覇者・東筑は、石田ー北村のバッテリーのほか、阿部、田中、菊池といった野手も残っており、今夏の激戦を勝ち上がった高い経験値があります。北部大会4試合では失点がわずかに4。今夏から1試合当たり3点以内に抑えている石田投手の安定感は特筆するものがあります。その東筑と対戦する福工大城東は、今夏準々決勝で敗れた雪辱を期しての一戦となります。エース中村は回転のよい直球が武器の右本格派。投手戦が予想され、1点を巡る厳しい凌ぎ合いとなりそうです。
 2年ぶりの九州大会を狙う小倉は、140キロ超の直球を持つ河浦投手がチームの中心です。3回戦ではシード・育徳館を撃破。パート決勝では強豪の真颯館との打ち合いを制し、大きな自信になったはずです春日は、夏ベスト8の前チームから中軸に座る元田、重松を中心とした打線が好調。福岡地区新人大会では福工大城東、筑陽学園などを破って優勝。新チームになって公式戦負け知らずです。南部大会4試合で31得点を挙げており、河浦投手との対戦が見ものです。

 4回戦でシード・飯塚を破って勢いに乗る東筑紫学園は、左腕小堤、右腕池田の2本柱。3回戦の北筑戦(8-4)やパート決勝の小倉工戦(11-8)は乱戦となりましたが、前チームからの主力である井沢、芝、野瀬らを中心とした打線が援護しました。やや粗削りな印象はありますが、勢いを感じます。昨秋ベスト4の筑陽学園は昨年の大会も経験した大畑が、エースとして戻ってきました。キレのある直球に鋭いスライダーを交え、三振も取れる左腕です。打線も長打力に小技も絡めた攻撃ができ、投打のバランスがとれています。
 夏4連覇を逃し、新たなスタートを切った九州国際大付は4番甲斐をはじめ中村、菊田などの野手、1年生ながら正捕手として夏の大会に出場した梅崎らが新チームを牽引します。北部大会では危なげなく勝ち上がってきましたが目立った強敵が不在だったこともあり、真価が問われます。秋は3年ぶりの県大会となる東福岡は、6月に就任した下野監督が早くも結果を出しました。初戦でシード・大牟田に打ち勝つと、危なげなく県大会まで勝ち進みました。エース金光は力のある直球を投げ、制球も安定しています。打線も大型打者はいませんが上位から下位まで隙がなく、得点力があります。九州国際大付との一戦は、がっぷり四つに組んだ力勝負が見られそうです。

 こうして見てくると混戦ながら東筑、筑陽学園、東福岡を軸とした優勝争いが繰り広げられそうです。




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