2017夏の大会を展望する⑩Hパート～Ｖ4狙う九国に雪辱期す城東

　Ｈパートは昨年優勝校で夏の大会４連覇を目指す九州国際大付が主役となります。その九州国際大付と昨年の決勝で激戦を演じた福工大城東も同じパートに入り、５回戦で再戦が実現しそうです。

　九州国際大付は昨夏の甲子園を経験した俊足巧打の山脇、長打力のある鳥井、守備の要・市川に、甲斐、中村、菊田らの伸び盛りの２年生も加わり、今年も機動力を絡めた攻撃を見せます。投手陣では前田が直球・スライダーの切れ、精度とも磨きがかかり、昨年からひと回り大きくなって堂々のエースに成長。超高校級の選手はいませんが個々の能力が全体的に高く、総合力は今年も高いものがあります。強烈なライバルも見当たらず、県大会までは順当に勝ち進みそうです。
　初戦で対戦する嘉穂は、春季大会で常磐などを破ってパート決勝まで進出。守りを固め、ロースコアでの競り合いに勝機を見出したいところです。八幡南はエース沖部が、右サイドハンドからの直球とスライダーを両サイドにうまく投げ分ける投球ができれば面白そう。右上手から投げ下ろす青柳も含め、投手陣の踏ん張りが期待されます。

　南部もシード・福工大城東が頭一つ抜けており、九産大九産との県大会争いが予想されます。
　福工大城東は昨夏準優勝メンバーの伊藤を中心に、盗塁やセーフティバント、エンドランなど多彩な攻撃を見せます。投手陣では右本格派の赤木が切れのある直球、スライダーを投げ込んできます。鶴澤や戸次などの救援陣の層も厚く、投手陣は今年も細かな継投が見られそう。堅い守りから試合の流れを掴み、試合運びに安定感があります。
　九産大九産は秋春とも３勝を挙げましたが、いずれも筑陽学園に惜敗。２年生右腕の高橋は外角低めに威力のある直球を投げ込んできます。春季大会では筑陽学園を５回まで無安打に抑えながら、四球から崩れて失点。ピンチでの投球がポイントになりそうです。この両校による決戦が有力ですが、４月の筑後地区大会でベスト４の南筑、福岡地区大会で沖学園を破った香椎などが一発逆転を狙います。

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