秋季福岡大会を振り返る




 8月27日に始まった第139回九州地区高校野球福岡大会は10月10日、福岡大大濠の優勝で幕を閉じました。1カ月半にわたる戦いを振り返りたいと思います。

 優勝した福岡大大濠は、終わってみれば力が抜けていたという印象です。打線は大振りせず鋭いスイングでセンター中心にはじき返し、手堅く送っ%e5%a4%a7%e6%bf%a0x%e6%9d%b1%e6%b5%b7%e5%a4%a7%e7%a6%8f%e5%b2%a1%e3%82%a4%e3%83%a1%e3%83%bc%e3%82%b8て、単打一本で本塁に返ってくる攻撃で得点を重ねてきました。古賀、東、稲本の中軸は好機に強く、1番久保田の積極的な打撃、2番平野の巧みなバントも光りました。前チームから大舞台のマウンドを経験してきた三浦投手は、140キロを超える直球にスライダー、カーブをコーナーに決める本格派右腕に成長。四死球は1試合に数個程度と制球も安定しています。被安打がやや多いのが気になるところですが、優勝投手にふさわしい力投を見せました。自由ケ丘、筑陽学園など南北の強豪を下して堂々の優勝といえます。

%e6%9d%b1%e6%b5%b7%e7%a6%8f%e3%83%bb%e5%ae%89%e7%94%b02 準優勝の東海大福岡は、右サイドハンドの安田投手の好投で接戦をものにしてきました。球速は120キロ台ながら伸びのある直球と、三振も取れるスライダーをアウトコース低めを中心に集め、凡打の山を築きました。準決勝の小倉工戦では降雨ノーゲームとなった試合も含めて、2日間で18イニングスを投げて1失点と安定感が光りました。身体は決して大きくありませんがスタミナもありそうです。ただ、準決勝2試合と決勝で安田投手が3連投。2番手投手の育成が求められそうです。
 筑陽学園は、左スリークォーターの米井投手を中心に、九産大九産、東福岡などを破って県大会に進出しました。打線も4番藤原を軸に、その前後を固める左の川上、古川などの左打者が勝負強さを発揮。準決勝で敗れましたが福岡大大濠・三浦投手から11安打を放つなど、力のあるところを見せました。小倉工は、一発のある3番武田、4番江口を中心に破壊力ある打線で優勝候補の一角・真颯館などを破って、北部大会を勝ち上がってきました。県大会では、右腕・橋本が直球とスライダーを低めに集める粘りの投球が光りました。無死一塁の場面でも簡単に送らず、強打に出る攻撃型チームでしたが、県大会では再試合を含む3試合で3得点。県大会クラスの投手からいかに点を取るかが課題となりました。

 ベスト8に残った久留米商は、遠藤投手が好投を見せました。右サイドハンドから伸びのある直球とスライダーを外角低めに集め、安定した制球力%e4%b9%85%e7%95%99%e7%b1%b3%e5%95%86%e3%83%bb%e9%81%a0%e8%97%a42を誇りました。福島は右上手の秋山、右サイドハンドの後藤と、2人の投手を擁して夏に続いて県大会に進出しました。準々決勝では小倉工・橋本から10安打を放ちながら1点に抑えられましたが、宮崎、後藤、中島の上位打線は力がありそうです。自由ケ丘はエース・柳原投手抜きで戦い、九州国際大付などを下して県大会へ。その九州国際大付戦では、代打攻勢から逆転勝ちにつなげるなど、相変わらずの選手層の厚さを示しました。夏にかけて、大きく力をつけてきそうです。八幡は平仙投手を中心とした堅守で、シード・鞍手を破るなど北部大会を勝ち上がってきました。

 このほか北部では、九州国際大付がパート決勝で自由ケ丘に逆転負け。今夏甲子園メンバーの山脇、鳥井、市川などが残りますが、打線の迫力と%e4%b9%9d%e5%9b%bd%e3%83%bb%e6%a3%ae%e7%94%b0いう点は現時点ではいま一つでしょうか。ただ、投手陣では力のある直球を投げ込み、制球もよい左腕・森田が好投を見せました。ひと冬超してさらに成長してくれば、楽しみな存在になりそうで、昨年の今頃に比べるとチーム力は高いように思います。折尾愛真は、東海大福岡と延長戦の末、敗退。1年生の3番松井が本塁打を放つなど、安田投手から5点を奪うなど打線に力があります。制球に苦しんだ小野、堀田の2人の1年生左腕が力をつけてくれば、来夏は県大会も狙えそうです。前チームから野手が大幅に入れ替わった小倉は4回戦で敗れましたが、センターから右方向に逆らわない打撃を見せました。前チームからマウンドを守る好投手・中野を擁するだけに、チームの底上げが期待されます。今夏ベスト4の主力が残った真颯館も、小倉工に打ち負けて県大会出場を逃しました。力はありながら、上位の壁を打ち破れないもどかしさを感じます。シードとしてのぞんだ古賀竟成館も小倉に競り勝ち、東海大福岡と接戦を演じるなど、力のあるところを示しました。

%e8%a5%bf%e9%99%b5x%e5%8d%9a%e5%a4%9a%e5%b7%a5%e3%82%a4%e3%83%a1%e3%83%bc%e3%82%b8 南部では、橋本、渡辺という長距離打者を擁し、県大会の有力候補と見られていた西日本短大付が、三潴に9回5点差をひっくり返される大逆転負けで4回戦敗退。3試合で18失点と、こちらは投手陣の整備が急務のようです。パート決勝で筑陽学園・米井投手に抑えられた東福岡は、打線に迫力を欠きました。これで昨秋から4季連続で南部大会で敗退と苦しんでいます。福工大城東福岡第一と今夏上位進出を果たした2校は、選手が大幅に入れ替わり、早々と姿を消しました。来春どこまで戦力を整えてくるでしょうか。公立勢では福岡大大濠に善戦した福岡西陵の健闘が光りました。福岡大大濠戦で2本の三塁打を放った1番柴田の力強い打撃が印象に残りました。パート決勝で福島に惜敗した筑紫丘も4試合で5失点と、堅い守りを見せました。

 基本的に週末を使って行われる秋の大会は、比較的休養十分で試合にのぞめるため、今年も投手力の高いチームが上位進出を果たしました。県大会でもロースコアの試合が多かったのですが、そうした中で3試合で25点を挙げた福岡大大濠の打力は抜きんでいたように思います。現時点では投打とも充実している福岡大大濠が頭一つ二つ、抜け出している印象を持ちました。

 

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