【観戦記】星琳10-3福島(選手権大会5回戦)




 3回に長打攻勢で5点を奪った星琳が、8回コールドで福島を押し切り、夏の大会で初めてベスト8に進んだ。星琳・鬼塚適時打
 星琳は3回、この回先頭の8番・富山がレフトスタンドに本塁打を放って先制。薮も中前打で続くと、1番・京橋も四球で歩き無死一、二塁。三宅は三振に倒れたが紀伊、久保田が連続死球で1点を追加した。ここで福島は2番手・高橋に継投したが、菊地捕邪飛のあと、6番・鬼塚が左中間を破る走者一掃の二塁打を放って3点を加え、この回5点をあげた。
 4回は一死後、京橋が四球で出ると二盗を決め、送球が乱れる間に三進。2番・三宅の中犠飛で1点を加えた。3点を返された直後の8回表は、この回からマウンドに上がった福島・平田を攻め、一死から7番・吉岡が四球。暴投で二進すると原田の遊ゴロで三進し、薮の中前打で生還した。さらに京橋死球、三宅ショートへの内野安打で一死満塁とし、3番・紀伊の右前打で二者が還り、この回3点を加えて勝負を決めた。

 6回まで5安打を放ちながら得点できなかった福島は7回、9番・高橋の代打・岩田が左中間フェンス上段に当たる二塁打で出塁すると、池田の三前バントが内野安打となり、無死一、三塁。2番・平田の遊ゴロで1点を返すと、3番・入江の中越え三塁打でさらに1点。ここで代わった星琳の2番手・原田から4番・宮崎もセンター後方のフェンス上段に当たる大きな二塁打を放って、こ福島・入江正観の回3点を返した。
 だが、直後の8回から登板した平田が星琳打線につかまり、点差を広げられると、その裏は原田に三者凡退に打ち取られて力尽きた。

▼5回戦(25日・北九州市民)
星琳 005 100 04 =10
福島 000 000 30 =3
(8回コールド)

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福島・後藤 福島の後藤、高橋の投手陣と星琳打線の対決が大きなポイントだったが、好機にたたみかけた星琳打線が一枚上だった。
 福島の先発は、九産大九産を相手に5安打完投した背番号6の後藤。右のスリークォーターから130キロ前後の直球とスライダーを投げ込んでくる。直球はまずまず走っている感じだったが、星琳は初回から芯で捕らえてくる。アウトになった当たりも野手の正面を突いた鋭いライナーやゴロが多かった。そして3回に富山がレフトスタ福島・高橋ンドに一発を放つと、薮の中前打のあとは三振を挟んで上位打線に3連続四死球。ここで福島は早くもエースナンバーをつけた高橋にスイッチ。高橋は小柄ながら130キロ台前半の直球とスライダー、カーブを右打者の外角いっぱいに決めてくる。その高橋は菊地を打ちとったものの、鬼塚に左中間を破られて3点を許し、大きく星琳に流れが傾いた。
 軸となるエースが不在で継投で勝ち上がってきた星琳は、この日は背番号17の富山が先発。130キロ超の直球に変化球を交えて、6回まで被安打5、与四死球3。5回を除いて毎回のように走星琳・富山者を出しながら、決定打を許さなかった。7回に3安打を浴びて降板したが、先発の役割は十分果たした。
 福島打線は7回に大きな長打3本で3点を返した。いずれもフェンスオーバーかと思わせるような大きな当たりで、九産大九産から6点を奪った打線の威力は示した。ただ2回の一死二塁、3回の二死二塁、4回の二死一、二塁、6回の無死一、三塁など再三得点圏に走者を進めながら一本が出ず、反撃が遅かったのが悔やまれる。

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