2016夏の大会を展望する⑧Cパート～西短大付と九国大付が激突へ

　Ｃパートには、春の福岡大会優勝校・西日本短大付と、夏の大会３連覇を狙う九州国際大付が入りました。

　九州国際大付は秋春ともベスト16、北九州地区大会では星琳に初戦で敗れるなど、新チームになってから結果が残せていません。エース・藤本投手は快速球の持ち主ですが、ここまではやや制球に苦しんでいる印象です。打線は昨夏甲子園を経験した１番・中山、４番・立石を中心に機動力も使った攻撃を見せますが、長打力という点では昨年、一昨年と比べると物足りなさが残ります。総合力の高さから県大会出場の最有力候補ではありますが、今年は他校との力差はそこまでないように感じます。
　嘉穂、豊国学園、東筑紫学園などが県大会出場を虎視眈々と狙います。昨夏の主力が多く残る嘉穂は春季大会で２勝、４回戦で東筑に敗れましたが１点差の接戦を繰り広げました。福岡中央地区大会でも飯塚に１－４と健闘しています。大里、益田などの好投手を揃え、大崩れしない強みがあるだけに、打線の奮起が上位進出のポイントになりそうです。豊国学園は北九州地区大会でベスト４。戸畑工、八幡南、東筑紫学園と力のあるチームを連破してきました。春季大会も含めると６試合で１１点しか許しておらず、点を与えない野球で接戦に持ち込み勝機をうかがいます。東筑紫学園は北九州地区大会ベスト８。昨夏からエースナンバーをつける右サイドハンドの堀渕（＝写真）をはじめ、複数の投手を擁しますが、春季大会、地区大会とやや失点が目立ちました。軟式から硬式に変更して２度目の夏を迎える大和青藍は、公式戦初勝利を目指します。

　南部は西日本短大付が、順当に勝ち上がりそうです。三宅、中島、吉無田と足も使える上位打線から、橋本、渡邊と長打力のある中軸につながる打線は県下屈指。エース・谷口も鋭いスライダーを武器に三振の取れる好投手です。控え投手陣の経験不足がやや気になりますが、それでも県大会までは大きな問題にはなりそうにありません。
　その西日本短大付に食い下がりそうなのは、まず初戦で対戦する博多工。秋はパート決勝まで進出しました。右腕・平野、サイドハンドの大川（＝写真）らが粘り強く投げ、出塁した走者を犠打で確実に得点圏に送る手堅い攻めでリードを広げながら、焦りを誘いたいところ。修猷館は昨秋、初戦で福岡大大濠に敗れましたが１－４と善戦しました。春も３勝、福岡地区大会でも２勝するなど、実績はこのパートでは上位。昨夏のマウンドも経験した左腕・星野を中心に守りを固め、勝機をうかがいたいところです。秋は東福岡に１－２、春は福工大城東に４－６と健闘した実績のある三井が、県大会をかけて西日本短大付に最後の挑戦を目指します。

Tweet

Pocket