アクセスランキングと共に振り返る　2015年福岡の高校野球 |

　２０１５年も気が付けばあと１週間となりました。今年は春、夏、秋の各大会を中心とした記録と観戦記をメーンに、初めて１年間を通してサイト運営を行った年でもありました。おかげさまでサイトを見たいろんな方々からお声を掛けていただき、他の媒体で記事を書く機会にも恵まれました。FACEBOOKを通して、多くのコメントもいただきました。この場を借りて、お礼申し上げます。そんな２０１５年の福岡の高校野球を、本サイトのアスセスランキングをご紹介しながら振り返ってみたいと思います。

　夏の選手権大会に関連した記事が、トップテンのうち６本入っています。県大会出場校の決定（３位、８位）、南部大会におけるシード校の相次ぐ敗退（３位、９位）などが関心を集めたようです。特に今年は有力校が秋、春の大会で振るわずに相次いで夏のシードから漏れる結果となり、混戦に拍車をかけることになりました。
　そんな中で夏の福岡を制したのは、昨年に続いて九州国際大付でした。若生前監督からバトンを引き継いだ元プロ野球選手でもある楠城監督が、選手たちの才能をうまく引き出した、そんな印象を持ちました。プロ野球選手２人を輩出した前チームより、打線はやや小粒になった印象でしたが、富山、野木、中村の３人を中心とした投手力の高さで混戦の福岡大会を勝ち上がりました。甲子園では覚醒した主砲・山本選手が３本塁打と爆発し、鳴門、大阪偕星、作新学院という強豪を連破して同校としては初、福岡県勢としては１５年ぶりに夏ベスト８に進出しました。
　この他では飯塚や九産大九州も夏の甲子園で戦える力は持ち合わせていたと思いますが、いずれも打線が抑えられて涙をのみました。秋季大会に入ってからも投手のレベルの高さは目につきますが、全体的に打線に今一つ迫力を欠く印象を持ちます。最後は今年の九州国際大付のように一定の打力を持つチームが、来年夏の頂点を掴むように思います。

　観戦記では、意外にも秋季大会のものが上位を占めました。トップは秋季大会で優勝した九産大九産の初戦、筑陽学園との試合でした。福岡大大濠の試合も４本がトップテン入り。九産大九産・梅野、福岡大大濠・濱地の両投手の注目度の高さがうかがえます。
　ちなみに私が個人的に印象に残っているのも福岡大大濠の試合が多く、ベスト３を選ぶとしたら、①センバツ出場の九産大九州を破り「福岡大大濠に濱地あり」の名を轟かせた夏の大会３回戦（福岡大大濠２－０九産大九州）。試合後、九産大九州・岩田投手がいつまでもうなだれていた姿が印象的でした。②その濱地を飯塚が見事な攻撃で攻略した夏の大会５回戦（飯塚３－２福岡大大濠）。飯塚の選手層の厚さ、野球の質の高さが凝縮された試合だったと思います。③梅野投手との本格的投手戦を演じた秋季大会準決勝（九産大九産１－０福岡大大濠）。「剛」の梅野と「柔」の濱地、それぞれが持ち味を存分に発揮したハイレベルな投手戦を久々に目の当たりにしました。
　２位にランクインした朝倉ー星琳は、１－５から終盤２イニングスで５点を奪った朝倉の見事な逆転劇でした。今夏は公立校の活躍が目立ちましたが、その中でも準々決勝で九州国際大付を９回まで３－０と追い詰めた朝倉の健闘ぶりは特筆ものでした。

　今年の記事アップはこれで終了となります。これから春季大会が始まるまでのオフ・シーズンは、サイト内のデータ拡充に力を入れていきたいと考えています。そして来年は、今年以上に多くの試合を観戦したいと思います。また、このサイトを通して、さらに多くの方と出会えることを楽しみにしています。それでは皆さん、よいお年をお迎えください。