2015年、福岡の高校出身のプロ野球選手




 福岡県の高校3校から5人がプロ志望届を提出した今年のドラフト会議でしたが、蓋を開けてみると育成枠契約が2人と、やや寂しい結果となりました。

◆山本武白志(九州国際大付/内野手/右投右打)横浜DeNA 育成2位・背番号「101」
◆渡辺健史(飯塚/投手/左投左打)ソフトバンク育成5位・背番号「137」九国・山本生還飯塚・渡辺健史

 夏の甲子園3本塁打という長打力を高く評価され、上位指名もささやかれていた山本選手でしたが、結果は育成での指名。本人も評価の低さにショックを受けていた様子でした。指名漏れの理由として考えられるとすれば、守備力・走力も含めた総合力で、やや評価が割り引かれたのかもしれません。あるいは打撃の好不調の波があるところが懸念されたのでしょうか。それでも気持ちを切り替えてのプロ入りを決断しました。ぜひ、心機一転頑張ってほしいと思います。
 投手では、飯塚の渡辺健史投手がソフトバンクから育成での指名を受けました。切れある直球と大きな軌道を描く変化球を武器に、今年の福岡を代表する左腕の一人でした。先輩で同じ左腕の辛島投手(楽天)に追いつき、追い越せるような活躍を期待したいと思います。

 かつて福岡県の高校に所属していた選手では、北筑出身の今永投手(駒大)がDeNAの1位指名を受けました。

◆今永昇太(北筑→駒大/投手/左投左打)横浜DeNA1位・背番号「21」

 今永投手は北筑時代の3年夏、3試合で1失点という素晴らしい投球を見せて、県大会に進出。初戦(4回戦)で小倉に1-2で敗れましたが、140キロを超える直球を武器に三振が取れる投手として、注目されました。駒大に進学して素質が開花し、一気にドラフト上位候補にまで成長しました。同校からは初めてのプロ野球選手ということで、地元の期待も大きなものがあることでしょう。

 ところで記事を書いていて、昨年の福岡県の高校からプロに進んだ選手たちの今年の成績はどうだったのか、少し気になったので、調べてみました。

<高卒>
小野 郁(西短大付/投手)楽天2位
…試合数=4/投球回数=5/勝敗=0勝0敗/防御率14.40
(2軍成績:試合数=22/投球回数=43・2/3/勝敗=3勝2敗/防御率3.09)
清水優心(九国大付/捕手)日本ハム2位
…試合数=1/打席=2/打率.000/本塁打=0
(2軍成績:試合数=83/打率.222/本塁打=3)
◆古澤勝吾(九国大付/内野手)ソフトバンク3位
…1軍出場なし(2軍成績:試合数=58/打率.201/本塁打=1)
◆山川晃司(福工大城東/捕手)ヤクルト3位
…1軍出場なし(2軍成績:試合数=69/打率.209/本塁打=2)
◆柿木映二(柳川/投手)ソフトバンク育成5位
…1軍登板なし(教育リーグ等成績:試合数=13/投球回数=23・2/3/勝敗=0勝4敗/防御率5.32)

<社会人>
◆竹下真吾(八幡→九共大→ヤマハ/投手)ヤクルト1位
…1軍登板なし(2軍成績:試合数=19/投球回数=18・2/3/勝敗=3勝1敗/防御率9.16)
福地元春(自由ケ丘→九共大→三菱日立パワーシステムズ横浜/投手)DeNA4位
…試合数=13/投球回数=15・2/3/勝敗=0勝0敗/防御率2.87

◆中島彰吾(大牟田→福岡大/投手)ヤクルト育成
…1軍登板なし(2軍成績:試合数=12/投球回数=13/勝敗=0勝0敗/防御率1.38)
◆松浦耕大(八幡南→MSH医療専門学校/捕手)広島育成1位
…1軍出場なし(2軍成績:試合数=5/打率.000/本塁打=0)

 一軍出場を果たしたのは、小野、福地の両投手と清水選手のみ。ただ、小野投手は4試合、清水選手は1試合にとどまっており、一軍に定着できたといえるのは中継ぎで13試合に登板した福地投手くらいでしょうか。二軍の成績だけを見ると、ヤクルトの育成選手である中島投手が12試合に登板して防御率1.38という数字が目を引き、支配下選手登録への期待が膨らみます。2年目の躍進を期待したいところです。

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