両校とも再三にわたって得点圏に走者を進めながらも決定打を欠き、無得点のまま延長戦に入ったが、10回にタイムリー2本で先制した小倉が祐誠の反撃を辛うじて振り切った。
小倉は10回、先頭の河野が死球で出塁すると山崎が送って一死二塁。石橋は三ゴロに倒れたが、3番・河浦が詰まりながらもレフト前に落として均衡を破った(本塁への送球間に河浦は二進)。さらに土田敬遠で二死一、二塁となった後、5番・堀がセンター右にはじき返して2点目を挙げた。
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9回までに小倉は6度、祐誠は5度、得点圏に走者を進めながら、あと一本が出ない。じりじりするような展開の中で、両校
小倉の先発・中野は右上手から130キロ前半の直球が走り、スライダーもよく切れていた。3回までに5つの空振り三振を奪ったように、直球で追い込みスライダー、またスライダーと見せての直球と祐誠打線に的を絞らせなかった。制球もすぐれ、6回を投げて死球一つと安定していた。祐誠も右腕の橋爪が先発したが、こちらも120キロ台後半の直球とスライダー、カーブを低めに集めて内野ゴロの山を築いた。
7回表の攻撃で中野に代打が出て小倉の投手が河浦に交代、祐誠にとってはチャンスと思われた。実際、7回、8回と先頭打者が安打で出たが、7回は一死一
小倉は3・4番が得点源だが、下位打線の打力強化が一つ課題だろう。6回に無死一塁で4番に強攻させたのも、下位打線への期待度がそれほど高くないことの表れか。祐誠は1~3番がよく振れており3人で6安打を放ったが、得点圏に走者を置いて4、5番が5打数無安打と抑えられた。夏の大会準々決勝の小倉戦でも1~4回に得点圏に走者を出しながら得点できなかったように、好機にいかに点を取るかが今後の課題と言えそうだ。