秋季大会で見た気になる選手③(野手編~左打者)




 投手編に続いて今回は野手を見てみようと思います。野手の場合、1試合でせいぜい4回しか打撃を見ることができませんので、なかなか判断するのは難しいのですが、第一印象をもとに印象を述べてみたいと思います。

—————————

◇日高佐輔(東福岡・内野手・右投左打)東福岡・日高生還
 俊足巧打のトップバッター。好球必打タイプで甘い球が来れば初球から果敢に振りにいき、センターから左方向に鋭い当たりを飛ばします。足も速く、三遊間の緩いゴロや叩きつけた二遊間へのゴロであればヒットにしてしまうため、内野陣にかなりプレッシャーを与えます。塁に出ると、隙あらば走ってきます。秋季大会でも3回戦の柏陵戦で3つ、準決勝の光陵戦でも2つの盗塁を決めました。機動力野球を見せる東福岡の中でもキーマンと言え、彼の出塁が東福岡の得点力を左右するといっても過言ではないと思います。

◇古川裕大(久留米商・捕手・右投左打)久留米商・古川
 久留米ボーイズ時代の昨年、U-15日本代表に選出された大型捕手です。夏の大会以降、先発のマスクをかぶるようになり、秋季大会初戦の久留米戦では桧原運動公園野球場の右中間にいきなり特大アーチを放ちました。1年生とは思えないがっしりとした体格もさることながら、リストが柔らかく、遠くに飛ばすセンスを感じます。当初は8番だった打順も県大会では4番に座るなど、今後の久留米商を引っ張っていく打者になりそうです。

◇武富章剛(西日本短大付・投手・左投左打)
 小野投手がいた前チームでも中軸を務めました。夏の大会2回戦の九産大九産戦、大牟田延命球場のライト場外まで飛ばした本塁打は圧巻でした。新チームでは背番号1をつけてマウンドに上がっていますがその打棒は健在で、県大会の八幡南戦でも追撃となる一発を放ちました。左の長距離打者として今後注目したい選手です。

◇尾崎誓哉(九産大九州・外野手・右投左打)九産大九州・尾崎
 秋季大会の終盤からスタメンに名を連ねるようになってきましたが、この選手が3番に入るようになってから、九産大九州打線につながりが出てきたように思います。秋の九州大会では3試合で実に14打数8安打。甘い球は逃さすコンパクトな打撃でセンター中心に打ち返します。尾崎・片倉・大野と続く九産大九州の中軸はいずれも振りが鋭く強い打球を飛ばす中距離打者が揃っています。

◇片倉瑛紀(九産大九州・内野手・右投左打)
 九産大九州の4番打者。一発を狙う長距離打者タイプではなく、確実にミートしてくる打率型の4番です。投手の左右、変化球とストレート、いずれも苦にする様子はなく確実に捕らえ、左に右に痛烈な打球を飛ばします。凡打というのが少なく、アウトになっても芯で捕らえた当たりが多い印象を受けました。

◇阿部充(沖学園・投手・右投左打)沖学園・阿部2
 エースナンバーを背負う1年生投手ですが、左打者としての打撃センスも印象に残りました。投手だけあってリストが強そう。秋季大会4回戦の祐誠戦で、好投手の中村投手から右翼へ放った強烈な犠牲フライを見てそう感じました。現在は下位打線を打っていますが、将来は中軸を打っても不思議でないと思います。

———

 この他では、こうしてみると、南部の選手ばかりになってしまいました…。北部にもまだまだ多くの左の好打者がいるのだと思います。来年はもっと多くの選手が紹介できるよう、観戦にも力を入れたいと思います。右打者編はまた次回に。

 ※西日本短大付・光安選手の記述がありましたが光安選手は右打者ですので、この欄での記述は削除し、改めて右打者編で記述します。ご指摘、ありがとうございました。

 

Pocket
LINEで送る

Be the first to comment

Leave a Reply

Your email address will not be published.


*