【観戦記】筑陽学園6-0筑紫丘(秋季大会南部2回戦)




第135回九州地区高校野球福岡大会 南部2回戦 (2014年8月30日・土/桧原運動公園野球場)
TEAM  一 二 三 四 五 六 七 八 九 十  R  H E
筑 陽             11 
筑紫丘              7 

【筑陽学園】打安点 【筑紫丘】打安点
⑧ 斎藤雄 401 ④鈴 木 410
⑤ 松本仁 531 ⑥岩 下 310
① 斎藤銀 400 ① 島  310
③ 工 藤 431 ⑦石 橋 310
⑨ 笹 原 421 ②友 添 400
⑦ 大 坪 510 ⑧引 野 410
④ 立 岩 200 ⑤井上将 300
② 光 岡 300 ③有 吉 200
⑥ 上 杉 421 ⑨米 村 320
振四犠盗残     振四犠盗残   
54019     72108   
   ※先発メンバーのみの記録。公式記録ではありません。
【試合経過】
 筑陽学園・斎藤銀が筑紫丘打線を完封、打線も11安打を放って快勝した

 筑陽学園は1回一死後、松本仁が中前打、斎藤銀の死球で一、二塁とし、工藤が一、二塁間を破るタイムリーで先制。3回も一死から松本仁が中前打で出塁。斎藤銀は中飛に倒れたが、工藤の左前打をレフトが後逸する間に松本仁が一気に生還。さらに二死二塁から笹原の右翼線二塁打でこの回2点を加えた。
 4回には大坪の左前打、立岩四球のあと光岡の投前バントが失策を招き無死満塁。上杉は5-2-3の併殺に倒れたが、斎藤雄の二ゴロ失で1点を追加、さらに松本仁がこの日3本目となる安打を左前に運んでさらに1点を奪った。
 中盤は立ち直った筑紫丘・島の前に抑えられていたが、8回一死後、四球で出た立岩が盗塁を決め、二死後、上杉の左中間二塁打でダメ押しとなる1点を加えた。

 筑紫丘は1回一死後、岩下が遊ゴロ失で出るが牽制死。2回も一死から引野が三塁線を破る二塁打で出塁したが後続が倒れた。3回は先頭の木村が中前打で出るが鈴木の送りバントが二塁封殺。続く岩下が三遊間を破って一死一、二塁としたが、島が二ゴロ併殺打に倒れるなど序盤の好機を得点に結びつけることができなかった。その後も5、6、8回と得点圏に走者を進めたが筑陽学園・斎藤銀の前にあと一本が出ず、完封負けを喫した。

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 筑陽学園は前チームで背番号7ながら主戦としてマウンドに上がってきた斎藤銀が、エースナンバーを背負って秋初戦に臨んだ。夏の大会で見た時から下半身が少し大きくなったように感じた。投球後のフィニッシュにも躍動感が出てきた。直球は相変わらず重そうでスライダーもよく制球されている。ただ、この日は投球が単調になったところを筑紫丘打線に狙われた。それでもピンチになると、ギアを上げていたようでまだ余裕を持っての投球だったか。与四球2つと相変わらず制球も安定している。【写真下=筑紫丘打線を7安打完封した筑陽学園・斎藤銀投手】

筑陽・斎藤銀

 打線では2番・松本仁、4番・工藤がいずれも3安打、5番・笹原が2安打とよく振れていた。3番の斎藤銀はヒットこそなかったが、第4打席ではレフトポール際に大ファールを放ち長距離打者の片りんを見せた。ただ11安打を放ったうち長打は2本だけで、全体的には単打に犠打を絡めて得点をあげていくオーソドックスな攻撃スタイル。【写真下=筑陽学園1回表一死一、二塁、工藤が右前に先制のタイムリーヒットを放つ】

DSC_2038

 筑紫丘のマウンドは左腕の島投手。小柄だが左打者の外角低めに決まるカーブが武器。カーブは一度軽く浮きあがってから鋭く落ちてくる感じ。ブレーキが利いている。この球が低めに決まれば、直球とのコンビネーションで三振も取れる。【写真下=筑紫丘・島投手】

筑紫丘・島

 筑紫丘は4失策だったが、うち2つはバント処理を誤ったもの。内野陣は鋭い打球を体で止め、セーフティバントにサード・井上将は素早いフィールディングを見せた。キャッチャー・友添も5回無死一、二塁からの送りバントを2-5-3の併殺に仕留めた。島投手が低めを突いて打たせて取る投球を見せ内野陣がこれを盛り立てていけば、十分戦えそうだ。【写真下=ピンチでマウンドに集まる筑紫丘内野陣】

筑紫丘伝令

 打線は7安打を放ち、そのほとんどがクリーンヒット。力のあるところを見せた。再三塁上を賑わせながらあと一本が出なかったが、これは筑陽学園・斎藤銀の踏ん張りを褒めるべきだろう。0-6と点差は開いたが、この冬の過ごし方如何によっては来年夏の県大会も狙える素地はあるように感じた。

筑紫丘ベンチ

 

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