10月20日(土)、第143回九州地区高校野球大会が熊本県で開幕します。開幕直前になりましたが、今年の九州大会を福岡勢を中心に簡単に展望したいと思います。

 まずは恒例の県別比較。各県のレベルを検証する材料の一つとして、秋季大会の成績を過去5年にさかのぼって一覧にしてみます。優勝校を赤文字、準優勝を青文字、ベスト4を緑文字に色分けし、優勝校を3ポイント、準優勝校を2ポイント、ベスト4を1ポイントとして数値化、その合計ポイントを県名表記下のカッコ内に記載したのが下の表です。

2017年秋 2016年秋 2015年秋 2014年秋 2013年秋
福岡
(7)
東筑
筑陽学園
福岡大大濠
東海大福岡
九産大九産
小倉
九産大九州
東福岡
八幡南
光陵
九国大付
西短大附
沖縄
(7)
沖縄尚学
興南
美来工科
興南
八重山
興南
中部商
糸満
美里工
沖縄尚学
八重山商工
宜野座
鹿児島
(3)
神村学園
鹿児島実
れいめい
鹿児島実
鹿児島実
鹿児島城西
樟南
大島
神村学園
鹿児島城西
神村学園
指宿商
宮崎
(3)
延岡学園
富島
宮崎日大
都城東
鵬翔
高千穂
日南学園
富島
延岡学園
聖心ウルスラ
日南学園
日章学園
熊本
(9)
文徳
九州学院
秀岳館
熊本工
秀岳館
九州学院
九州学院
熊本工
多良木
鎮西
大分
(0)
明豊
鶴崎工
明豊
杵築
大分商
大分西
臼杵
明豊
明豊
柳ヶ浦
杵築
大分商
長崎
(5)
創成館
長崎商
長崎日大
長崎東
海星
長崎総科大付
創成館
海星
創成館
波佐見
佐賀
(0)
佐賀学園
伊万里
佐賀北
佐賀商
佐賀商
神埼清明
佐賀学園
鳥栖工
早稲田佐賀
鹿島

 ポイントでは熊本、福岡、沖縄、長崎という順ですが、差はなく拮抗しています。3年ほど前までは鹿児島と沖縄の両県が双璧でしたが、沖縄勢はここ3年、鹿児島勢もこの2年ベスト4以上がなく、代わって熊本・福岡・長崎勢が台頭しています。ただ、熊本も一時代を築いた秀岳館の鍛治舎監督が退いた昨秋は、2校とも初戦敗退。今年もフレッシュな2校が代表になるなど過渡期を迎えている印象です。その中で福岡勢は過去2年でベスト4以上を3校輩出。今春も九州国際大付が優勝するなど安定した結果を残すなど、ここ数年は九州をけん引する存在で、今大会の筑陽学園と九州国際大付もベスト4以上を十分に狙える力がありそうです。

 筑陽学園の初戦は宮崎2位の小林西。九州大会は2002年秋以来、実に32季ぶりの出場です。今夏の宮崎大会では準々決勝まで進出。最後はセンバツ出場校の富島に敗れましたが、この時の先発メンバー5人がチームの中核となっています。
 秋の宮崎大会では5試合で得点34、失点12。夏も主戦として活躍した右の本格派・鶴田投手を擁し、打線は勝った4試合でいずれも2桁安打を記録。準々決勝の宮崎工戦では4本塁打を放つなど長打力もあります。ただ決勝で5失策、3回戦でも4失策を喫するなど守りに若干の不安も。筑陽学園の誇る3本柱が小林西打線を抑えていけば、勝機は見出せそうです。
 初戦を勝てば2回戦は熊本国府と興南の勝者ですが、左腕エース宮城をはじめ今夏の甲子園メンバーが複数残る興南は手強い相手。ベスト4に向けての大きな山場となりそうです。

 九州国際大付は同じ宮崎の1位校・日章学園。九州大会は5年前の秋以来10季ぶり。今夏の宮崎大会では決勝まで進みましたが日南学園に8-11で敗れ、あと一歩のところで甲子園出場を逃しました。夏のメンバーから平野、深草、森永、金子らが残り秋の宮崎大会で優勝、夏の悔しさを晴らしました。
 秋の宮崎大会では5試合で得点29、失点7。チーム打率は.315と特筆する数字ではありませんが、技巧派右腕の石嶋や夏の決勝マウンドを踏んだ寺原などを中心に失点の少なさが目を引きます。守りも堅く5試合で失策2。九州国際大付打線が日章学園投手陣をどこまで打ち込むことができるか、勝負のカギとなりそうです。初戦を突破できれば、ベスト4進出がぐっと近づいてきそうです。