折尾愛真が中軸の活躍で北九州・渡辺を攻略、3投手の継投で北九州の追撃を退けて初の決勝進出を決めた。
 両校無得点で迎えた4回、折尾愛真は2番斉藤が右前打で出塁すると、二盗を決めて無死二塁。続く松井が中前打を放って先制した。さらに4番上地の右越え二塁打で松井が一気にホームに還って、この回2点をあげた。同点に追い付かれた直後の6回は斉藤が四球で出ると、松井の右前打で無死一、三塁。一死後、5番野元の中前打で勝ち越し。なおも一死一、三塁から岩見の一ゴロが併殺崩れとなる間に1点を加えた。8回には、死球で出た斉藤が二盗を決め送球が逸れる間に三進し、松井の左犠飛で生還。二死後、野元が右越え本塁打を放ってリードを広げた。
 北九州は2点を追う5回、6番矢野が中前打が出ると、続く木場の右中間二塁打で一気にホームを突いて1点を返した。6回は2番船越が右前打。桑名が三塁前にセーフティバントを決めて一、二塁とし、一死後、5番山下の左前打で同点に追い付いた。2点差を追う8回にも山下が遊内野安打で出ると、矢野の右前打で無死一、三塁とし、木場のニゴロ併殺打の間に1点を返した。しかし得点した直後に失点するなど、頼みのエース渡辺が折尾愛真打線につかまり、流れを掴めなかった。

▼準決勝(21日・北九州)
北九州  000 011 010=3
折尾愛真 000 202 02x=6

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 折尾愛真が得点したのは4・6・8回。そのいずれも出塁した2番斉藤を中軸が還して得点を重ねた。
 得点の起点になったのは斉藤。3回は右前打で出ると盗塁を決めて、松井の中前打で生還。6回は四球を選び、松井の右前打で一気に三進。8回は死球で出ると再び盗塁を決め捕手の悪送球を誘い三進、松井の左飛でホームを踏んだ。二度の盗塁はいずれも完璧に渡辺のモーションを盗んだもの。足を使って渡辺を揺さぶった。
 その斉藤のチャンスメイクに中軸が応えた。3番松井は4回に先制の中前打。6回はライト右へのヒットでつなぎ、8回は犠牲フライで貴重な追加点を加えた。準々決勝まで打率2割台で、4本塁打を放っている野元らの活躍の陰に隠れていたが、この日は2安打2打点で存在感を示した。4番上地も4回にライトフェンス直撃のタイムリー。そして二打席凡退していた野元も2人に負けじと6回の好機ではやや詰まりながらもセンター前に力で運び、8回には今大会5本目となる本塁打をライトスタンドに打ち込んだ。

 投手陣は、小野が序盤に得点を許さず試合を作った。5回一死から山根の救援を仰いだが、6回から再びマウンドに戻ると8回途中で降板するまで3失点。左サイドハンドから直球のスピードは110キロ台だが、スライダーを交えながら低めに集め粘り強く投げた。12安打を浴びながら四死球は1つしか与えず、最少失点で防げたのが大きかった。8回途中からは左腕の下柳が登板、9回先頭打者を歩かせたが、高めの力強い直球で三者連続三振に仕留めた。

 北九州の渡辺は140キロを超える直球と落差のあるチェンジアップを使って松井、岩見から三振を奪うなど、まずまずの立ち上がり。しかし蓄積した疲労もあったか、3回からは徐々にスピードは落ちて135キロ前後になり、直球や変化球も高めに浮き始めた。3回は2つの四球を出しながらも何とか切り抜けたが、4回以降は折尾愛真の中軸打者を抑えることはできなかった。
 打線も折尾愛真を上回る12安打を放って3点を奪ったが、勝負処であと一本が出なかった。5回、1点を返してなおも一死一、三塁では救援した山根に荒牧が三ゴロ併殺打に打ち取られ、7回二死満塁では村上のライト前への当たりを安永のスライディングキャッチに阻まれた。初回、4回といずれも先頭打者を出しながら得点につなげられず、ノーシードで勝ち上がってきた勢いを生かせなかった
 それでも東筑戦で石田攻略の先陣を切った荒牧、船越の1・2番コンビはまだ2年生。新チームでのさらなる活躍が期待される。