3、4回に長打攻勢で大きくリードを広げた沖学園が、西日本短大附の追撃を振り切った。
 1点を先制された沖学園は直後の3回、先頭の9番平川が左前打で出塁。阿部の一塁左のゴロはファーストの好守で二塁封殺されたが、市川の遊ゴロで二死二塁とし、三浦四球のあと、4番吉村の中前打で同点。なおも二死一、二塁から、続く吉田が左中間三塁打を放ち2者が生還して逆転に成功した。4回は一死後、8番斉藤の三ゴロが悪送球を誘い、平川も一ゴロ失で出ると、阿部が四球を選んで一死満塁。ここで2番市川が左越え本塁打を放って4点を加えてリードを大きく広げた。
 西日本短大附は2回二死後、8番堤が四球で出ると佐藤も右前に落として一、三塁。さらに荻本の死球で満塁とし、森上が押し出しの死球を受けて1点を先制。6回は二死から2番森上の右越え本塁打で1点を返した。7回もこの回から登板した2番手の石橋から6番遠山がセカンド左への内野安打で出ると、一死後、堤、江崎が連続四球で一死満塁。ここで再登板した斉藤から1番荻本が中犠飛を放ち、遠山が生還した。しかし8回以降は単打の走者を一人出すにとどまり、追撃もここまで。12四死球を得ながら14残塁に泣いた。

▼3回戦(13日・春日公園)
沖学園 003 400 000=7
西短附 010 001 100=3

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 強打をうたわれた西日本短大附だったが、自慢の打線が不発に終わり3回戦で姿を消した。
 西日本短大附の先発は右サイドハンドの佐藤。初回、2回とヒットの走者を二塁に背負ったが、両コーナーを直球とスライダーで丁寧に突いて得点を与えなかった。球威がない分、コーナー・低めを意識した投球を見せていたが、3回はその制球力が甘くなったところを痛打されて3失点で降板、2番手・江崎にマウンドを譲った。ただ2点差なら、西日本短大附打線の力をもってすれば十分に追いつける点差のはずだった。
 痛かったのは4回の守り。一死から何でもない三ゴロを一塁低投で出塁を許すと、続く平川も高いバウンドの一塁ゴロで併殺打と思われたが、一瞬早く打球から目を切ってしまったか、打球はグラブの下を抜けてライトへ。これで動揺したか、江崎は続く阿部にストレートの四球を与え満塁。市川への初球も外れ、ストライクを取りに来た2球目を狙われた。レフトが一、二歩で追うのを諦めた特大の一発で4点が入る。これで6点差、失点の内容も悪かったことで西日本短大附は一気に苦しくなってしまった。
 ただ、2年生右腕の江崎は、ここから粘った。本塁打を打たれた後も連打で二死一、二塁をピンチを背負うが追加点は許さず、5回の二死二塁も切り抜けた。6、7回も先頭打者に安打を許したが後続を断ち味方の反撃を待つ。

 沖学園先発は背番号10の斉藤。右腕から力のある直球に縦に落ちてくるスライダーを交えながらの投球で、6回まで毎回の7奪三振。しかし一方で細かな制球力を欠き、同じく6回までに10個の四死球を与え毎回のように走者を許した。1回二死一、二塁。2回は押し出し死球を与えた後の二死満塁。5回も3四球で二死満塁。6回は森上の本塁打の後、2つの四球で二死一、二塁…再三のピンチを背負いながら、最後までタイムリーを許さなかった。
 6回までに130球を超えて疲れが見えたところで7回からエース石橋に交代したが、その石橋も制球に苦しみ内野安打と2つの四球で満塁となったところで、再びライトから斉藤がマウンドへ。ひと波乱ありそうな雰囲気だったが、荻本の中犠飛1点に踏みとどまった。8、9回は四死球を与えず4点差を守り切った。
 西日本短大附は12四死球を得て、8回を除いて毎回のように走者を出したが安打は6本だけ。特に3~5番が無安打に抑えられ、塁上を賑わせた走者を還せなかった。ボール球が多く狙いがしぼりにくかった面もあっただろうが、斉藤の力のある直球、落差あるスライダーを最後まで打ち崩せなかった。
 それにしても7回一死満塁となったところで、この回から登板したばかりのエース石橋を諦め、斉藤を再び登板させる采配には驚かされた。点差はまだ5点あったうえ、斉藤が与えたそれまでの四死球の数、130球を超える球数などから大量得点につながる懸念もあったが、結果的にはこの判断が吉と出た。猛暑の中での連戦で、特に夏は投手起用が難しいが、その一瞬の判断が試合を左右することも、夏の大会ならではのものだと感じた。