【観戦記】東福岡12-0福岡第一(春季大会2回戦)




 東福岡が打っては16安打で12点、投げては平本、金光の継投で福岡第一打線を5安打完封し、7回コールドで快勝した。
 東福岡は初回、先頭の木村が遊内野安打で出ると野瀬が送り、村上四球、福田左前打で一死満塁とし、大西が押し出し四球を選んで先制した
。3回には木村がレフト右への二塁打、野瀬死球、村上のセンター前へのポテンヒットで無死満塁。福田が追い込まれながら四球を選んで、まず1点。続く大西の走者一掃の右中間二塁打で3点を加え、一死後、松木の中前打で大西が生還。なおも暴投、寺岡右飛、平本四球、木村中前打で再び満塁とし、野瀬の左前打でさらに1点を追加し、この回6点を奪ってリードを広げた。
 5回は松木の遊内野安打、寺岡の右中間二塁打で無死二、三塁とし、一死後、木村の二ゴロの間に松木が生還。7回は立花右前打、松木レフト右への二塁打で無死二、三塁とすると、寺岡の右翼線二塁打、代打・泉の右翼線三塁打、さらに木村の左犠飛で4点を加えて勝負を決めた。

 福岡第一は初回一死後、吉田が四球を選び二死後、二盗を決め二死二塁としたが藍が三振。3回も四球で出た8番政木を山本が送ったが、後続が続かなかった。4回は3番山田が中前に初安打。二死後、呉の時にヒットエンド・ランが決まって(左前打)一、三塁としたが柴田が三振。6回は2番吉田が四球を選んだが、続く山田が二ゴロ併殺打に倒れるなど、走者を出しながら得点が奪えなかった。
 7回はこの回からマウンドに上がった金光から陳が三塁内野安打、二死後には政木が一塁線を破る二塁打を放って二死二、三塁と詰め寄ったが、代打・森が三振に倒れ、完封を喫した。
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 東福岡が投打に福岡第一を圧倒した。
 先発はエース・金光ではなく、背番号10の右腕平本。全身を使ったダイナミックなフォームから130キロ超の直球でグイグイ押し、スライダー、カーブを織り交ぜながらタイミングを外してくる。フォームの大きさ、直球の回転の良さもあってか、球速表示以上に直球は速く見えた。力んで直球が浮くなどボールになる球も多かったが、大きく崩れることもなく6回を3安打3四球でまとめた。
 7回は金光が登板。2安打は許したがスライダーの切れもあり、最後は138キロの直球で三振を奪った。昨秋は金光が一人でマウンドを守ってきたが、粗削りながら球に勢いのある平本が好投したことで、課題だった投手陣にも目途が立った。
 持ち味の打線も、投手の平本を除く先発全員の16安打。昨秋3番を打っていた中島が控えに回るなど、厚みを増した打線が右に左に鋭い打球を飛ばした。3回は2つの四球を挟んで3連打、7回も4連打が飛び出すなど集中打も見せて大量得点につなげ、昨秋ベスト4の貫録を示した。

 福岡第一は投打に精彩を欠いた。先発の呉は平本とは対照的に力みのないフォームから130キロ超の直球を投げ込む右腕。投球の軸としていたのはスライダーやナックル?といった変化球だったが精度を欠き、3回までに5つの四死球を与え、大量失点につながった。
 守備ではショート・吉田の動きの良さが目に留まった。打線も4番藍、6番呉がクリーンヒットを放ったが、全体的に東福岡・平本に力負けした印象。上位をうかがうには投打の底上げが必要になってきそうだ。


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