2017年に誕生した福岡の高校出身のプロ野球選手




 プロ野球界では、各球団で新人選手入団発表を終えました。今年度、福岡県の高校を経てプロの世界へ羽ばたいた選手たちをまとめておきたいと思います。

 高校生は昨年、梅野雄吾(九産大九産→ヤクルト)、濱地真澄(福岡大大濠→阪神)の両投手が指名されましたが、今年は西武の育成で指名され高木渉選手(真颯館)一人にとどまりました。なお、Uー18ワールドカップ日本代表に選出された三浦銀二投手(福岡大大濠)は法大、古賀悠斗捕手は中大への推薦入試に合格したと報じられています(日刊スポーツ/主な大学野球部推薦入試合格者一覧より)。
 大学や社会人からは3人の投手が指名を受けました。右サイドハンドの井手亮太郎投手(九産大=九産大九州)は、九産大九州が2013年夏にベスト4進出した時の主戦投手として活躍、記憶に新しい方も多いのではないでしょうか。大学時代には全日本選手権、明治神宮大会の大舞台も踏んでいます。
 寺岡寛治投手(石川ミリオンスターズ=東海大五)は高校時代、2009年秋の九州大会にエースとして出場をした実績があります。その後、故障もあり大学時代は野手に転向しましたが、150キロ超の直球を武器に、再び投手としてプロの舞台に挑みます。
 谷川昌希投手(九州三菱自動車=筑陽学園)は寺岡投手と同学年。エースとしてのぞんだ2010年夏は5回戦で飯塚に敗れましたが、東農大を経て九州三菱自動車では都市対抗野球で活躍、今年のアジア選手権で日本代表にも選ばれました。威力ある直球に加えて多彩な変化球を持つ即戦力として期待されます。

<高校>
 ◆高木渉(真颯館/外野手/右投左打)西武育成1位・背番号「121」
<大学>
 ◆井手亮太郎(九産大九州→九産大/投手/右投右打)楽天育成1位・背番号「132」
<独立リーグ>
 ◆寺岡寛治(東海大五→九共大→九州三菱自動車→石川/投手/右投右打)楽天7位・背番号「56」
<社会人>
 ◆谷川昌希(筑陽学園→東農大→九州三菱自動車/投手/右投右打)阪神5位・背番号「34」

 これまで本ブログでプロ入団を紹介してきた、福岡の高校出身の選手たち(2014年以降)の今季の成績も、振り返っておきたいと思います。
 昨年入団した選手では、小野泰己投手(阪神=折尾愛真)が1軍に定着、先発の一角として起用され2勝を挙げています。尾仲祐哉投手(DeNA=高稜)もリリーフとして11試合に登板しプロ初勝利を挙げました。オフにはFA移籍した大和選手の人的補償として、阪神に移籍しました。高卒新人では梅野投手が1軍デビューを飾りましたが、濱地投手は2軍で6試合の登板にとどまりました。野手では田中和基選手(楽天=西南学院)が代走や守備固めを中心に51試合に出場。本塁打も記録し、ファイナルステージにも出場するなど、来季はさらなる活躍が期待されます。大村孟選手(ヤクルト=東筑)、張奕選手(オリックス=福岡第一)は1軍出場がありませんでした。
 2014年~15年入団の選手では、2年目を迎えた今永昇太投手(DeNA=北筑)がレギュラーシーズンで2桁勝利を挙げ、日本シリーズでも活躍するなど、名実共に一流選手の仲間入りを果たしました。清水優心選手(日本ハム=九国大付)は61試合でマスクを被り、前年の5試合から大きく出場機会を増やしました。10月にはプロ初本塁打も記録しています。小野郁投手(楽天=西短大附)は3年連続で1軍のマウンドを踏みましたが、登板は前年より減って2試合にとどまっています。前年に育成から支配下登録を勝ち取った中島彰吾投手(ヤクルト=大牟田)は、2試合の登板に終わりました。
 その他の選手は一軍出場がなく、厳しい一年となりました。オフには中島投手のほか、2014年ドラフト1位・竹下真吾投手(ヤクルト=八幡)、柿木映二投手(ソフトバンク=柳川)、松浦耕大選手(広島=八幡南)が戦力外通告を受けました。


<投手>
◆梅野雄吾【ヤクルト】(九産大九産)2016年3位
〔2017〕試合数=2/投球回数=8/勝敗=0勝1敗/防御率6.75(2軍:試合数=15/投球回数=65/勝敗=1勝3敗/防御率3.32)

◆小野泰己【阪神】(折尾愛真→富士大)2016年2位
〔2017〕試合数=15/投球回数=78.2/勝敗=27敗/防御率4.35(2軍:試合数=5/投球回数=23.2/勝敗=1勝2敗/防御率4.18)

◆濱地真澄【阪神】(福岡大大濠)2016年4位
〔2017〕1軍登板なし(2軍:試合数=6/投球回数=12.0/勝敗=1勝1敗/防御率6.00)

◆尾仲祐哉【DeNA】(高稜→広島経済大)2016年6位 →2017年オフ 阪神へ
〔2017〕試合数=11/投球回数=19.1/勝敗=11敗/防御率6.52(2軍:試合数=25/投球回数=32.2/勝敗=1勝5S/防御率1.38)

◆今永昇太【DeNA】(北筑→駒大)2015年1位
〔2017〕試合数=24/投球回数=148/勝敗=117敗/防御率2.98(2軍:試合数=1/投球回数=6/勝敗=1勝0敗/防御率0.00)
〔2016〕試合数=22/投球回数=135.1/勝敗=8勝9敗/防御率2.93(2軍:試合数=3/投球回数=10/勝敗=0勝1敗/防御率1.80)

◆児玉龍也【ソフトバンク】(九州国際大付→神奈川大)2015年育成2位
〔2017〕1軍登板なし(2軍:試合数=18/投球回数=16/勝敗=0勝0敗/防御率5.63)
〔2016〕1軍登板なし(3軍:試合数=25/投球回数=25.1/勝敗=1勝1敗/防御率4.26)

◆渡辺健史【ソフトバンク】(飯塚)2015年育成5位
〔2017〕1軍登板なし(3軍:試合数=41/投球回数=66.1/勝敗=1勝2敗1S/防御率4.21)
〔2016〕1軍登板なし(3軍:試合数=14/投球回数=14.1/勝敗=1勝1敗/防御率5.65)

◆福地元春【DeNA】(自由ケ丘→九共大→三菱日立パワーシステムズ横浜)2014年4位
〔2017〕1軍登板なし(2軍:試合数=30/投球回数=29/勝敗=0勝1敗2S/防御率3.41)
〔2016〕試合数=6/投球回数=6.2/勝敗=0勝1敗/防御率12.15(2軍:試合数=29/投球回数=36.2/勝敗=2勝1S/防御率0.74)
〔2015〕試合数=13/投球回数=15.2/勝敗=0勝0敗/防御率2.87

◆小野 郁【楽天】(西日本短大附)2014年2位
〔2017〕試合数=2/投球回数=2/勝敗=0勝0敗/防御率9.00(2軍:試合数=26/投球回数=33.2/勝敗=2勝2敗1S/防御率4.01)
〔2016〕試合数=11/投球回数=13.1/勝敗=0勝0敗/防御率8.78(2軍:試合数=7/投球回数=15.2/勝敗=2勝2敗/防御率3.45)
〔2015〕試合数=4/投球回数=5/勝敗=0勝0敗/防御率14.40(2軍:試合数=22/投球回数=43.2/勝敗=3勝2敗/防御率3.09)

◆竹下真吾【ヤクルト】(八幡→九共大→ヤマハ)2014年1位 2017年オフ戦力外通告
〔2017〕1軍登板なし(2軍:試合数=20/投球回数=22.1/勝敗=0勝0敗/防御率10.88)
〔2016〕試合数=1/投球回数=2.2/勝敗=0勝0敗/防御率13.50(2軍:試合数=43/投球回数=53/勝敗=2勝5敗/防御率3.74)
〔2015〕1軍登板なし(2軍:試合数=19/投球回数=18.2/勝敗=3勝1敗/防御率9.16)

◆中島彰吾【ヤクルト】(大牟田→福岡大)2014年育成 →2017年オフ戦力外通告
〔2017〕試合数=2/投球回数=4.2/勝敗=0勝0敗/防御率13.50(2軍:試合数=39/投球回数=69.1/勝敗=5勝6敗/防御率4.41)
〔2016〕試合数=3/投球回数=3/勝敗=0勝0敗/防御率6.00(2軍:試合数=49/投球回数=48.2/勝敗=1勝5敗2S/防御率3.74)

〔2015〕1軍登板なし(2軍:試合数=12/投球回数=13/勝敗=0勝0敗/防御率1.38)


◆柿木映二【ソフトバンク】(柳川)2014年育成5位 →2017年オフ戦力外通告
〔2017〕1軍登板なし(3軍:試合数=21/投球回数=18.1/勝敗=0勝1敗/防御率5.40)
〔2016〕1軍登板なし(3軍:試合数=5/投球回数=8/勝敗=0勝0敗/防御率1.13)
〔2015〕1軍登板なし(教育リーグ等:試合数=13/投球回数=23.2/勝敗=0勝4敗/防御率5.32)


<野手>
◆田中和基【楽天】(西南学院→立教大)2016年3位
〔2017〕試合数=51/打席=51/打率.111/本塁打=1(2軍:試合数=42/打率.295/本塁打=6)

◆大村孟【ヤクルト】(東筑→福岡教育大→九州三菱自動車→石川)2016年育成1位
〔2017〕1軍出場なし(2軍:試合数=99/打率.268/本塁打=5)

◆張奕【オリックス】(福岡第一→日本経済大)2016年育成1位
〔2017〕1軍出場なし(2軍:試合数=59/打率.091/本塁打=0)

◆山本武白志【DeNA】(九州国際大付)2015年育成2位
〔2017〕1軍出場なし(2軍:試合数=31/打率.054/本塁打=0)
〔2016〕1軍出場なし(2軍:試合数=60/打率.143/本塁打=0)

◆清水優心【日本ハム】(九州国際大付)2014年2位
〔2017〕試合数=61/打席=120/打率.198/本塁打=1(2軍:試合数=31/打率.250/本塁打=3)
〔2016〕試合数=5/打席=8/打率.250/本塁打=0(2軍:試合数=66/打率.266/本塁打=4)
〔2015〕試合数=1/打席=2/打率.000/本塁打=0(2軍:試合数=83/打率.222/本塁打=3)

◆古澤勝吾【ソフトバンク】(九州国際大付)2014年3位
〔2017〕1軍出場なし(2軍:試合数=41/打率.120/本塁打=0)
〔2016〕1軍出場なし(2軍:試合数=64/打率.220/本塁打=0)
〔2015〕1軍出場なし(2軍:試合数=58/打率.201/本塁打=1)

◆山川晃司【ヤクルト】(福工大城東)2014年3位
〔2017〕1軍出場なし(2軍:試合数=58/打率.149/本塁打=0)
〔2016〕1軍出場なし(2軍:試合数=65/打率.135/本塁打=0)
〔2015〕1軍出場なし(2軍:試合数=69/打率.209/本塁打=2)

◆松浦耕大【広島】(八幡南→MSH医療専門学校)2014年育成1位 →2017年オフ戦力外通告
〔2017〕1軍出場なし(2軍:試合数=9/打率.000/本塁打=0)
〔2016〕四国アイランドリーグplusでプレー
〔2015〕1軍出場なし(2軍:試合数=5/打率.000/本塁打=0)




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