北部の2回目は東筑、小倉を追う私立勢の展望です。新人大会の北九州地区で優勝し、秋季大会でもベスト8に進出した九州国際大付、パート決勝で小倉に競り負けた真颯館がその筆頭格と言えそうです。両校とも素質ある選手が揃っていますので、ひと冬越えて大きくチーム力を上げてくる可能性を秘めています。

九州国際大付(新人大会=北九州地区優勝/秋季大会=ベスト8)
 公立の両校を追う一番手は九州国際大付でしょう。8月の北九州地区新人大会では自由ケ丘、真颯館などを破って優勝。秋は準々決勝で東福岡に敗れましたが、選手個々の能力の高さを感じます。前チームから4番に座る甲斐生海内野手(2年=左)は、182センチの恵まれた体格から放つ強い打球が魅力。ただ、夏秋と好機での凡退も目立ちました。
勝負強さが身に付けばさらに怖い存在となりそうで、県内屈指のスラッガーとなる素質を秘めています。チームとしても、夏秋とも敗れた試合では走者を出しながら一本が出ないという展開で、チャンスを作った後、得点につなげる攻撃が課題と言えそうです。
 投手陣は、秋季大会5試合で23失点とやや失点の多さが目につきます。エースの右腕・秋元悠希投手(2年=右)は最速140キロの直球にスライダーを交える投球スタイル。東福岡戦では甘く入ったところを痛打されましたが、厳しいところを突ける制球力がついてくると楽しみです。やや上半身に頼った投球フォームですが、下半身がもっと使えてくるとスピードはまだ出そうだと感じました。
 山本有希也
投手(2年=右)はテイクバックの小さなフォームから切れのある直球とスライダーを投げ込んできます。球速は130キロ前後ですが、表示以上に球が伸びている印象を持ちました。守備もよく鍛えられており、セカンド・中村貴浩内野手(2年=右)とショート・中川壱生内野手(1年=右)の二遊間コンビの機敏な動きが目に留まりました。
 例年、ひと冬越えてから戦力を伸ばしてくる同校だけに、来年も目が離せません。

真颯館(新人大会=北九州地区ベスト4/秋季大会=5回戦敗退)
 先日のプロ野球ドラフト会議で西武に育成で指名された高木渉選手をはじめ、和知巧大外野手、橋本龍二捕手など、この2年間の躍進を支えた主力選手が引退した真颯館ですが、新チームも8月の新人大会ではベスト4。秋季大会はパート決勝で小倉に敗れましたが、河浦投手から7点を奪うなど、引き続き力がありそうです。打線を牽引するのは櫻田晃生内野手(2年=左)。1年生からレギュラーとして活躍、これまでは2番打者で、どちらかというと小技に長けた俊足巧打の打者という印象でしたが、新チームでは4番に座ります。秋季大会パート決勝の小倉戦では9回に1点差と迫る2ランを、河浦投手から右翼スタンドにライナーで叩きこんでおり、非凡な打撃センスを見せています。
 投手陣では、背番号9の武内未来投手(1年=右)が主戦を務めました。細身で力強さはさほど感じませんが、切れのある直球にスライダーやカーブを右打者の外角低めに集めます。1年生だけに体がもう少しできてくると、球威も増してきそうです。
 丸林駿太外野手(1年=右)、森田拓斗内野手(1年=右)の1、2番コンビをはじめ1年生の活躍が目立つ若いチームといえ、来年だけでなく再来年にかけても上位をうかがってきそうです。

 両校とも選手の質、層の厚さはありますが、東筑とは完成度という点で差を付けられている印象です。ここからどこまでチーム力を底上げし、細かなプレーの質を上げていけるかが問われてきそうです。