秋季九州大会第3日~東筑が神村学園を破りベスト4進出




 大会3日目を迎えた第141回九州地区高校野球大会は25日、準々決勝4試合が行われベスト4が出そろいました。福岡1位の東筑は、優勝候補の神村学園(鹿児島1位)と対戦し、2-0の完封勝ちを納め準決勝に進出。来春のセンバツ出場に向けて大きく前進しました。

 SOKKENスタジアムの第2試合は、東筑・石田、神村学園・中里、両エースの先発で試合開始。この試合も2回戦の興南戦と同じように投手戦となりました。東筑は3回に先制すると、5回にも追加点を挙げて2-0とリードを広げます。石田投手は序盤からヒットは許しますが、決定打を与えず、終わってみれば強打の神村学園を6安打完封。センバツ選考の目安とされるベスト4入りを果たしました。東筑の九州大会でのベスト4入りは1997(平成9)年秋以来、実に20年ぶりとなりました。

 その他の準々決勝3試合は、KIRISHIMAサンマリンスタジアム宮崎の第1試合で創成館(長崎1位)が、沖縄尚学(沖縄1位)に逆転勝ち。準優勝した2014年春以来となる準決勝進出となりました。第2試合では、富島(宮崎2位)が3-2で迎えた7回裏に一挙6点を奪って、長崎商(長崎2位)にコールド勝ち。初のベスト4進出を決めました。SOKKENスタジアムの第1試合は、激しい点の取り合いとなりましたが、延岡学園(宮崎1位)が今夏甲子園ベスト8の明豊(大分1位)に打ち勝って、2006年春以来となるベスト4入りを果たしました。これで地元の宮崎勢が2校、ベスト4に名を連ねました。
 ベスト4に残ったのは福岡、長崎、宮崎2。ここ数年、九州大会で上位進出の常連であった鹿児島、熊本、沖縄は1校も残らない結果となりました。

 東筑の躍進は、昨年の福岡大大濠と重なるところがあります。福岡大大濠も初戦不戦勝のあと、連戦を制してベスト4入り。三浦投手は大分商、鹿児島実を相手に連続完封でしたが、石田投手も興南、神村学園という強豪相手に2試合で失点1という、堂々たる内容です。その後、福岡大大濠は秀岳館をも完封で破って、東海大福岡との福岡決戦を制して優勝。今年も東筑が同じような歩みをしてくれるものと、期待が膨らみます。
 準決勝の相手は富島。ここ数年で力をつけてきた公立校です。九州大会では2試合を完投している黒木投手の活躍が目立ちますが、宮崎大会では5試合で33得点54安打と打線も活発。敗れた試合も含めて5試合のうち4試合が1点差ゲームで、2回戦では2点差を9回にひっくり返し、3回戦は9回に2点差を追いつき、延長戦でサヨナラ勝ち。粘り強さも持ち合わせており、どこか東筑と似たチームカラーを感じさせますが、これまでの試合のように一戦必勝の気持ちで戦えば自ずと勝利はついてくると思います。怖いのは油断だけでしょう。

 大会4日目は休養日を挟んで27日(金)に、サンマリンスタジアムで準決勝2試合が行われます。東筑は第2試合で富島と対戦します。

【大会第3日の結果】
◆準々決勝(サンマリンスタジアム)
沖縄尚学 000 100 101=3 (H)8
創成館  000 003 41X
=8 (H)14
【沖】知念→奥浜→元→知念【創】戸田→川原

◆準々決勝(サンマリンスタジアム)
長崎商 000 002 0=2 (H)
富 島 000 030 6=9 
(H)
<7回コールド>
【長】桝屋→山田→藤本→桝屋【富】黒木将

◆準々決勝(SOKKENスタジアム)
明  豊 000 006 000=6  (H)8
延岡学園 105 001 12X=10 
(H)10
【明】寺迫→工藤→前田→中島→上野→表【延】上野

◆準々決勝(SOKKENスタジアム)
神村学園 000 000 000=0 (H)6
東  筑 001 010 00X=2 (H)6
【神】中里【東】石田

【大会第4日の試合予定】
 <KIRISHIMAサンマリンスタジアム宮崎>
  ◆準決勝 創成館(長崎1位)ー延岡学園(宮崎1位)
  ◆準決勝 富島(宮崎2位)ー東筑(福岡1位)




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4 Comments

  1. 管理人様
    夜遅くすみません。

    東筑の戦力ですが、県大会では投手力、打撃と申し分なかったのですが、守備、走塁に少し雑な面もあり不安視されていました。初戦の興南戦では少ないチャンスを確実に点に結び付け、失策は1つでした。7回1死から遊撃手の送球エラー(内野安打でもよい)がありましたが、次打者を二直の併殺で切り抜けました。石田を中心とした守り勝つ野球で初戦突破でした。神村学園戦も粘り強く東筑らしい野球だったようですね。

    ②東筑、小倉のアベック出場の可能性。
    おそらく福岡県からの21世紀枠の推薦校は小倉。宮崎県からは富島。九州地区の推薦校は現段階では富島でしょうが、まだ分かりません。色々と条件はありますが、21世紀枠の推薦校はほとんど公立校。今大会の出場校で公立校は鶴崎工、長崎商(市立)、伊万里、富島の4校。4校共に準優勝。その中で鶴崎工は平成18年、長崎商は昨年の選手権に出場していますので外され、甲子園出場のない伊万里、富島の2校に絞られるのではないでしょうか。伊万里は平成19年選抜の小城以来佐賀県勢の出場がない為有力であったが初戦で沖縄尚学に0ー8で大敗。中国、四国地区等との高校と比較された場合推薦されることは難しく九州地区の推薦は厳しいでしょう。富島は2勝しベスト4に入った為申し分ありません(準々決勝敗退なら小倉はアウトでした)。只今日仮に富島が東筑に勝って決勝進出した場合一般枠からの出場が濃厚になり推薦から外される可能性も。その場合県大会で東筑と接戦を演じた小倉が浮上するかも知れません。富島が東筑に接戦で負けた場合は宮崎県から推薦されるかは微妙ですね。一般枠よりも先に21世紀枠が選考される為保険として推薦するかも知れません。逆に富島がコールドで東筑に負けた場合は必ず宮崎県高野連は推薦し、九州地区の推薦も勝ち取り21世紀枠からの出場可能性が高い。一般枠の4校目に神村学園が浮上して来る。
    東筑がコールドで負けた場合は福岡県勢ゼロもしくは21世紀枠で小倉かも知れません。
    まぁ創成館対延岡学園の試合や他地区の動向によって変わりますので分かりませんが、まずは今日の準決勝ですね。白熱した試合を期待します。

    • 明太子ぼうや 様

      詳細な分析、ありがとうございます。
      東筑は残念ながら準決勝敗退。センバツは堅いと思われますが、
      明治神宮大会に行ける力はあったと思いますので、残念です。

      21世紀枠については、ここ数年、秋の大会でもっともよい成績を残した公立校が
      福岡県で推薦されていますから、その流れだと小倉になりそうですね。
      今年推薦されると、この5年間で3回が小倉ということになります。

      九州地区推薦は、他の県の推薦校を見てみないと何とも言えませんが、
      九州大会に出場した公立校のほか、2013年の大島(鹿児島)のように、
      県大会8強でも選ばれた実績がありますので、なかなか予想するのは難しいところですね。
      実績プラス、話題性や地域性などが加味されることになると思われます。

      ちなみに、21世紀枠についてまとめたページも作っていますので、
      参考までにお知らせします。
      http://fk-kokoyakyu.com/record/21seikiwaku/

  2. 管理人様
    こんばんは。
    返信有難うございます。
    東筑対富島戦、今日は録音しながらラジオ観戦していました。東筑惜しかったですね。同点の8回雨で中断、再開後決勝タイムリーを打たれ万事休す。今夏の甲子園の済美戦も中断後に逆転されましたかね。
    東筑はまだ上を狙える戦力だっただけに残念です。
    21世紀枠の件ですが仰るように一般枠とは違い成績だけではありませんからね。
    昨日の投稿は地元福岡勢に出場してほしい、福嶋一雄さんがご健在の間に出場してほしい願望が入っています。福岡県の推薦校の発表、九州地区の推薦校発表まで楽しみが出来ました。
    明日の決勝戦、天気が心配ですが優勝と共に明治神宮の切符を賭けた試合になりますが熱戦を期待しています。

    • 明太子ぼうや 様

      こんばんは。
      メッセ―ジ、ありがとうございます。

      小倉の甲子園出場は、関係者はもとより、
      ファンにとっても待ち望まれていることは、
      このサイトの読者の反応などからも伝わってきます。

      センバツ21世紀枠の期待もありますが、
      来年の選手権大会は100回記念大会で福岡の出場枠が2となり、
      北部地区から1校出場できますので、
      実力で甲子園出場をつかみ取るチャンスだと思います。

      特に今年は河浦君という好投手がいますので、期待も膨らみます。
      現時点で北部は、東筑・小倉・九国大付を軸とした優勝争いとなりそうですが、
      十分、北福岡の代表を狙える位置につけていると思います。

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