両校あわせて28安打、4本塁打が飛び出す打撃戦となったが、東福岡が打ち勝った。
 東福岡は初回、2番村上の左越え本塁打で先制。4点を追う4回は、5番大西、6番立花の連続四球で無死一、二塁。中島三振のあと、寺岡のライト前へのライナーをライトがダイレクトキャッチを試みるも後逸(記録は二塁打)して、まず1点。なお一死二、三塁から森の一ゴロの間にさらに1点を返すと1番木村の中前適時打で1点差に迫り、村上が中越えにランニング本塁打を放って一気に逆転した。
 続く5回も一死後、立花の右中間三塁打、中島の右翼線二塁打で1点。寺岡三ゴロ失で一死一、三塁とし、森のスクイズが内野安打となる間に中島が生還してリードを広げた。8回には村上が左前打で出ると金光は三ゴロ(二塁封殺)に倒れたが、福田の右中間二塁打でまず1点。大西も左前適時打で続くと、田中、中島の連続左前打でダメ押しの3点を奪った。

 大牟田は3回二死後、1番秋吉が中前打で出ると林山四球のあと、3番田中献の左越え本塁打で逆転。さらに今村左前打、河野右前打で二死一、二塁とし、6番江口の中前打、江崎の左前打で2点を追加した。しかし4回の一死二塁、5回の二死一、二塁で得点を奪えず、9回秋吉の左越え本塁打で1点を返すにとどまった。
 東福岡の先発・金光は3回に集中打を浴びて5点を奪われたが、4回以降は走者を出しながらも粘り強い投球で9回の1失点にとどめ、11安打を浴びながら完投した。

————————————————–

 東福岡が17安打を放ってシード・大牟田を破り、3年ぶりの県大会そして九州大会に向けて一歩を踏み出した。
 大型選手がいるわけではないが、上位から下位まで隙のない打線で6回を除く毎回安打。さらに途中出場の田中も含めて全員安打を記録。ここ数年の東福岡は、機動力を使って少ないチャンスを生かして挙げた得点を
守り切るというイメージがあったが、この日は送りバントはゼロ(バントを試みての投邪飛は1つ)。2番打者の村上が2本塁打を放ったのをはじめ全ヒットの半分以上を占める9本の長打が飛び出すなど、強打の印象を強くした。

 先発の金光は、スピードの乗った直球にスライダーを織り交ぜて力投。リリースの時に首が揺れるのが気になるところだが、力感あふれるフォームで1回から3回にかけて5つの三振を奪った。3回はスライダーを大牟田打線に捕らえられ、田中献には内角直球が高く浮いたところをスタンドまで運ばれた。ただ、この回以外は走者を出しながらも大崩れすることはなかった。四死球も1つだけで、スリーボールになったのもわずか2回のみ。制球が乱れる場面もなかった。

 大牟田の先発・金栗も、直球のスピードはまずまず。これに縦に落ちる変化球を使って組み立てる投球だったが、序盤からボールが先行する場面が目につき、6回を除いて毎回のように走者を背負う苦しい内容。4回は連続四球から3本の長短打を浴びて5失点。5回も2本の長打とバントヒットで突き放された。4回の村上のランニングホームランとなった中越えの当たりや5回の立花の右中間への一打は、いずれも強い風に乗った感じで、ポテンヒットなどの不運なヒットもあったが、全体的に東福岡打線に捕らえられた感は否めないところ。

 大牟田打線も3回に二死から四球を挟んで6連打を放つなど、力のあるところを見せた。秋吉、河野は金光のスライダーをセンターから右方向にはじき返し、田中献は高めに入ってきた直球を逃さず強振した。大牟田とすれば、このリードを守り切りたかったが、金栗が東福岡打線を抑えることができなかった。 

 雁の巣球場で初観戦となったが海に近い球場のせいか、バックネットからセンター方向へ強風が吹き、外野に高く上がった飛球は風に乗って飛距離を伸ばしているように感じた。この球場で試合をする時は、風を十分に頭に入れておく必要がありそうだ。