来春センバツ目指し、26日から秋季大会




 夏の甲子園大会決勝が終わったばかりですが、福岡では早くも来春のセンバツを目指した秋季大会が26日(土)に開幕します。試合は土日祝日に行われ、順調に進めば10月8日が決勝、優勝校と準優勝校の2校が10月21日(土)から宮崎県で開催される九州大会に出場します。混戦が予想される今大会ですが、簡単に各パートの有力校をチェックしておきたいと思います。

【Aパート】
 北部のシードは今夏甲子園出場の東筑。新チームが発足してまだ2週間程ですが、優勝メンバーから石田―北村のバッテリー、阿部、田中の1・2番コンビ、中軸も打てる菊池らが残り、実力では一歩リードしています。ただ、県大会への道のりは平たんではなさそうです。まず立ちはだかりそうなのが折尾愛真。今夏ベスト16のチームから4番松井のほか、左腕小野、ショート岩見らが残ります。自由ケ丘も大島、立石の4・5番に、昨秋から主戦としてマウンドに立つ宇都宮など経験豊富なメンバーが揃います。その自由ケ丘と初戦で対戦する星琳も、1年生ながら夏は抑え役を担った原田投手のほか、松井、三木の二遊間も健在。新人大会では3試合で26得点、新チームも打力がありそうです。東海大福岡はセンバツを経験した主力選手は引退しましたが、選手層の厚いチームだけに、目が離せない一校です。その東海大福岡と初戦で当たる若松も新人大会ベスト8、前チームの野手が複数残り、侮れない相手です。
 南部は、福岡地区新人大会準優勝の福工大城東がシード。夏ベスト8の先発メンバーから4人の野手が残り、投手陣では戸次投手も前チームでたびたび投げています。ただ、このパートにも福岡大大濠、西日本短大附の強豪私立が同居する激戦区となっています。福岡大大濠は三浦、古賀、東など黄金期を築いてきた主力が去りましたが、稲本や樺嶋、西などセンバツを経験した野手がチームを引っ張ります。さらにU-15日本代表の星野投手、星子捕手ら逸材が揃う1年生の台頭も注目されます。西日本短大附にも同じくUー15代表で夏の大会では1年生ながらレギュラーとして活躍した近藤選手がいますが、主力が引退しただけに、どこまで新戦力が活躍するかが問われそうです。

【Bパート】
 北部のシードは福岡中央地区新人大会準優勝の育徳館ですが、有力校も多く混戦模様です。真颯館は高木、和知、橋本らの主力選手が抜けましたが、北九州市内新人大会でベスト4。選手層の厚さを感じさせます。小倉は直球に威力のある河浦投手が、投打の中心としてチームをけん引します。夏の大会はシードながら初戦敗退の八幡は1、2番を務めた山上、江頭が残り、夏の雪辱を期します。光陵は新人大会で育徳館と接戦を演じており、逆転を狙います。
 南部は福岡地区新人大会を制したシード・春日が、初戦でいきなり九産大九州と激突します。夏ベスト8の前チームから中軸に座る重松、元田らを中心とする打線が、今春福岡大会の決勝で西日本短大附を相手に完投した九産大九州の右腕・村上投手をどう攻略するか、見所となりそうです。この試合の勝者が県大会の有力候補ですが、対抗馬として上がってきそうなのは九産大九産。髙橋ー藤江のバッテリーのほか、夏の大会を経験した野手が複数残り、2年ぶりの県大会出場を狙います。

【Cパート】
 北部はシード・飯塚を中心に、東筑紫学園、北筑の三つ巴の争いとなりそうです。福岡中央地区新人大会を危なげなく制した飯塚は、夏ベスト16のチームから、野崎、片渕、大坪の中軸がそっくり残り、打線に力があります。東筑紫学園は夏の大会で九州国際大付を相手に好投した左腕の小堤に右の池田も控え、芝、井沢の中軸を始め複数の野手が残ります。北筑も左腕・鬼塚のほか、夏の大会で東海大福岡を相手に3失点と好投した右の秋山が健在。両投手の出来が上位進出のカギを握りそうです。
 南部は筑後地区新人大会を安定した強さで制した久留米商がシード。夏ベスト4のメンバーである平田、護山らを中心とした打線は、筑後地区新人大会4試合で44得点と力があります。修猷館は福岡地区新人大会でベスト4。特出した選手はいませんが、粘り強さが持ち味です。香住丘は夏の大会で3勝。その原動力となった香田投手の投球に期待が集まります。夏ベスト8の筑陽学園は夏の大会でも登板した左の大畑・米井、右の西、経験豊かな3人の投手を中心に4季連続の県大会を狙います。

【Dパート】
 北部は北九州市内新人大会を制したシード・九州国際大付が頭一つ抜けている印象です。4番甲斐をはじめ、中村、菊田、梅崎ら夏を経験したメンバーを中心とした打線は強力。これといった強敵も不在で、県大会候補の最右翼です。対抗馬は北九州地区新人大会の決勝で顔を合わせた常磐。強力打線を誇った前チームから中軸の藤原、吉村望が残り、新チームも打線に破壊力があります。北九州市立戸畑なども、九州国際大付への挑戦権争いに加わってきそうです。
 南部は筑後地区新人大会準優勝のシード・大牟田と、初戦で激突する東福岡の勝者が、県大会の有力候補です。一昨年夏に県大会に出場して以来、低迷の続く東福岡ですが、福岡地区新人大会では福岡大大濠などを破ってベスト4に進出、復活のきっかけを掴みました。夏からメンバーは一新しそうですが、この6月から指揮を執る下野監督がどのようなチームを作ってくるか楽しみです。県大会の切符は両校の勝者と、福岡第一との間で争われることになりそうです。

 

 




Pocket
LINEで送る

1 Trackback / Pingback

  1. アクセスランキングで振り返る2017年「福岡の高校野球」 | その他 | 福岡の高校野球

Leave a Reply

Your email address will not be published.


*