両校投手の投手陣がピリッとせず、合わせて33安打・18四死球が乱れ交う大味な試合となったが、小倉工が三度目の逆転でリードを奪うとそのまま押し切った。
 初回に2点を失った小倉工はその裏、一死から丸本が右翼線二塁打、武田死球のあと、4番江口の飛球をレフトが一瞬前進した後、後退して捕ろうとして落球するヒットで一死満塁。常軒の遊ゴロで6-4-3の併殺を狙った一塁送球が乱れる間に二者が生還した。なおも二死二塁から、成重が三塁強襲安打で一、三塁とすると7番橋本の左前打で1点を追加。さらに米谷の右中間二塁打で2点を加え、この回5点を奪って逆転した。再逆転された3回裏は一死から成重中前打、橋本四球、米谷左前打で満塁とし、山下のニゴロで4-6-3での併殺を狙った一塁送球が再び乱れ、二者が還って再び逆転した。
 3点を追う6回は武田中前打、江口右前打、常軒左前打で無死満塁とし、成重の左前打でまず1点。一死後、米谷も左前打でさらに1点を加えると二死後、1番宇都宮が走者を一掃する左越え二塁打を放ち、この回5点を挙げて三たびリードを奪った。

 福岡工は初回、片山死球の後、野村の一二塁間のゴロをセカンドが追いつきながらこぼし(記録は失策)、さらに一塁送球が逸れる間に走者がそれぞれ進塁し、無死二、三塁。藤原の遊ゴロの間に片山が生還して先制した。さらに毎熊四球で一死一、三塁とし、福田がセンター前に落としてさらに1点を加えた。逆転された直後の2回は中前打で出た8番前田を送り、片山四球、野村一塁内野安打で一死満塁。ここで藤原がレフトポール際に満塁本塁打を放って逆転に成功した。6-7で迎えた4回は一死から四球で出た野村が盗塁を決め、藤原のセンター前に落ちるヒットで一、三塁。毎熊四球、福田三振で二死満塁となった後、吉岡が三塁キャンパスに当たる内野安打で1点。さらに福岡の左前打で2点、前田の左前打で1点を加えた。
 しかしその後は5回二死満塁、6回無死一塁、7回二死一、二塁とチャンスを作りながら得点を奪えず、9回も2つの四球と安打で二死満塁まで詰め寄ったが、あと一歩及ばなかった。

▼5回戦(20日・小郡)
福岡工 240 400 000=10
小倉工 502 005 00x=12
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 小倉工は先発・橋本が初回から苦しいマウンドとなった。投球の生命線であるスライダーがとにかく決まらない。ストライクを取りにきた甘い直球、スライダーをことごとく福岡工打線に捕らえられた。2回の藤原の満塁本塁打も内角高めの直球を振りぬかれ、レフトポール際に運ばれた。4回までに9安打6四死球で10失点。5回にも3つの四球で二死満塁とされ、ここは何とかしのいだが、すでに球数は100球を超えており、点差はまだ3点であることを考えると交代が妥当かと思われたが、ベンチは橋本にすべてを託しているのか動かない。味方が逆転した後の7回は二者連続三振でリズムが出てきたようにも見えたが、死球と右前打を浴びて苦しい投球は続く。勝利目前の9回も2つの四球と安打で二死満塁と一打同点の場面を迎えるが、最後の打者を辛うじて三塁ゴロに仕留めて175球で完投した。

 打線は21安打を放ち、その力を見せつけたが、序盤は福岡工の守備の乱れに助けられた。初回は一死満塁から、常軒の強烈な遊ゴロを捕られ6-4-3の併殺でこの回無得点で攻撃を終えるところが、一塁悪送球で2点が転がり込み、そこから三連打が飛び出して結果的に大量点が入った。3回も同じように一死満塁から山下ニゴロで4-6-3と転送されたが、一塁への送球が低くなりファーストが後逸、逆転の2点が入った。
 こうなると勢いが止まらない。4~5回は4安打を放ちながら得点できなかったが、6回にその鬱憤を晴らすように4連打などで2点を返すと、宇都宮がレフトフェンスラバー直撃の二塁打で満塁の走者を一掃して逆転した。上位から下位まで切れ目がなく5人が猛打賞を記録。バットを振ればヒットになる、そんな感じさえした。

 福岡工は先述のように2つの送球ミスが痛かった。先発した背番号6の前田は、直球とカーブを低めに集めて打たせて取る投球をしたかったが、高めに浮いた球を捕えられ1回もたず降板。エースナンバーをつけた吉岡はサイドハンドから外に逃げるスライダーを武器に、2~5回まで6安打4四死球を与えながらも味方の失策による2点だけに抑えてきたが、6回に猛攻にさらされると再び前田がマウンドへ。7回途中には今度は吉岡が再登板するなど、目先を変えながら小倉工の猛攻をしのぐ苦心の守りとなった。
 打線の方は、小倉工・橋本の乱調があったとはいえ、甘く入ってくる球を上から叩き12安打を放った。ただ、5回以降も8回を除いて毎回のように得点圏に走者を進めながら、追加点を奪えなかったのが最後まで響いた。

 小倉工の次の相手は、福岡大大濠。この強力打線が福岡大大濠の三浦にどのような打撃を見せるのか注目される。