【観戦記】春日2-1祐誠(選手権大会4回戦)




 序盤に2つのスクイズでリードを奪った春日が、山本投手の力投で祐誠の追撃をかわし、県大会出場を決めた。
 春日は2回、先頭の4番元田がショート内野安打で出塁すると、鶴田も四球を選び、古賀が送って一死二、三塁。ここで7番頼田がスクイズを決めて先制した。4回は一死後、鶴田が左前打。古賀のライト左への二塁打で一死二、三塁とすると、頼田が再びスクイズを決めて1点を追加した。

 1~3回、さらに6回と得点圏に走者を進めながら得点できなかった祐誠は7回、先頭の4番立花がセンター左を破る二塁打で出塁。大森遊直、青木三振で二死となったが、代打・江藤がセカンド右への内野安打を放って1点を返した。8回も一死一、二塁と一打同点の場面を作り、9回も一死から江藤が左前打で出たが、春日・山本翔の粘りの投球の前にあと一本が出ず、5年連続の県大会出場はならなかった。

▼4回戦(17日・小郡)
祐誠 000 000 100=1
春日 010 100 00x=2

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 再三塁上を賑わしたのは祐誠の方だったが、春日が数少ないチャンスでスクイズを確実に決め、山本投手が祐誠の追撃を振り切った。
 春日は2回、先頭の元田の当たりはスライダーを引っかけたショートやや左のゴロ。何でもないゴロのように見えたが、バウンドを合わせようと少し下がって捕った分、元田の足が勝った。鶴田は送りバントの構えを見せながらもボールを見極めて四球。古賀も簡単には送らず2-1まで見極めたうえで送りバントを決めて二、三塁。頼田は初球空振りのあと1球見送り、3球目でスクイズを決めた。
 4回は鶴田が左前に快心の当たりを放って出塁。続く古賀のライト左を襲う飛球にライトは一度打球から目を切って背走、その後前進しようとしたところで足を滑らせてしまい、二塁打に。頼田は初球ファール。2球目はスクイズを警戒してウエストしたが、ここは無反応。その後、ファールなどで2-2となった後、5球目をスリーバントスクイズ。胸元のボール球だったが、三塁前にうまく転がした。

 先発の山本翔は力のある外角直球にスライダー、カーブを交えながら好投。1回、2回と四球で出した走者を二塁まで進められるが、ここを抑えると、3回は二死二塁から窪山に中前打で本塁を狙った二塁走者を本塁で刺す味方の好守もあり、得点を与えない。6回は一死三塁まで迫られるが一直併殺でしのいだ。7回は1点を返された後の一死一塁からエンドランを決められ二死一、三塁と同点のピンチを背負うが、原をカーブで見逃し三振に仕留め、1失点で切り抜ける。8回は味方のエラーで出した走者に盗塁を決められるが、最後は大森を外角直球で見逃し三振。終盤はボールになる球がハッキリするようになり疲れも見えたが、気迫でしのいだ。

 祐誠の先発・原も、山本に劣らない好投を見せた。細身の右腕だが直球、スライダーでコーナーを丁寧に突き、許した安打は内野安打2本を含む6安打。5回から7回までは三者凡退に抑えてリズムを作り、味方の援護を待った。8回には足がつりかけたか、一死満塁のピンチを背負うと一度ベンチに下がって治療を受けたが、マウンドに戻ると後続を打ち取り追加点を与えなかった。
 祐誠打線は山本のスライダーに苦しみながらも四球に盗塁、内野安打などを絡めて再三のチャンスを掴んだが、一本が出なかった。強いライナーが野手の正面を付くことも多く、あと一押しができなかった。9回は一死一塁から、この日2つ成功させていた二盗を思い切って仕掛けたが、古賀の好送球に阻まれ、最後の賭けも実らなかった。




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2 Comments

  1. こんばんは。

    春日高校は久しぶりの県大会進出ですね。新チームの春日高校は4月15日に春日グラウンドで行われた福岡第一戦を観戦しました。その時の山本翔投手は5回からマウンドに立ち5回を投げ4安打3四死球2失点でした。やはり直球で押すタイプでスライダーを織り交ぜ打者を抑えていました。只、走者を出すと肩に力が入りカウントを悪くした所を第一打線に狙われていました。次戦は東海大福岡を下した折尾愛真。山本投手が先発するか分かりませんが、タイプの違う投手をいかに折尾愛真打線が攻略するか楽しみと共に山本投手の成長した姿も球場で見てみたいです。

    • 明太子ぼうや さん

      コメント、ありがとうございます。
      春日は5回戦も山本投手が完投し、ベスト8ですね。
      ここからは疲労との勝負にもなってきますが、
      ぜひ頑張ってほしいと思います。

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