両校12安打ずつを記録し、序盤から中盤にかけて点を奪い合う打撃戦となったが、鞍手の4番・安田が9回にサヨナラ本塁打を放ち、熱戦に終止符を打った。
 2点を追う鞍手は初回、土井が中前打で出塁。魚住は送れず右飛に倒れたが米田が送って二死二塁。安田四球のあと、大森が中前打を放ってまず1点(この時センター失策からみ二死二、三塁)。続く池田が三遊間に内野安打を放って追いついた。2回は一死後、8番佐々木がセーフティバントで出ると小川が送り、土井の右翼線二塁打で勝ち越しに成功した。同点に追いつかれた4回は左前打で出た佐々木を小川が送り、土井の一塁内野安打で一、三塁。ここで魚住が右前にはじき返して再び勝ち越し。4-6となった6回には、佐々木四球のあと小川の三前バントをサードが一塁高投し、無死一、二塁。土井が送った後、魚住、米田が左前に連続タイムリーを放って、すかさず追いついた。

 八幡は初回、山上が四球で出ると、江頭が送って一死二塁。串尾四球、浜田三振の後、河村がセンター右に痛打を放ち先制。平仙が歩いて二死満塁から新井が三塁前内野安打で2点を先取した。1点を追う4回は9番追木が四球で出塁。山上の三遊間の当たりはショートがよく追いついたが二塁送球が逸れ、無死一、三塁。江頭、串尾はいずれも三振に倒れたが、浜田が左前打を放って追いついた。6回は山上が右中間に本塁打を放ち再び追いつくと一死後、串尾、浜田が連続四球。河村が右前打で続き一死満塁とし、平仙の遊ゴロ失で逆転。さらに二死後、古賀が押し出しの四球を選んで2点差にリードを広げた。
 しかし6回に追いつかれると、7回からマウンドに上がった鞍手の2番手・川原の前に二塁が踏めず、得点できなかった。最後は、疲れの見えたエース平仙がサヨナラ弾を浴び、昨秋ベスト8に進んだシード校が初戦で姿を消した。

▼2回戦(9日・北九州市民)
八幡 200 103 000=6
鞍手 210 102 001=7

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 鞍手は打線がよく振れていた。1番土井が3安打1打点、2番魚住が2安打2打点。8番佐々木も2安打1四球と敵失で4度の打席すべて出塁。その佐々木を9番小川が4度送り(一度はバントが敵失誘う)、好調の上位打線につなげた。8回までに放った11安打のうち長打はわずか1本だったが、いずれも甘く入ってきた直球や変化球をコンパクトに打ち返した。
 そして9回、ここまで無安打の4番安田がフルスイングした当たりはライナーで左翼ポール際へ飛び込んだ。それまでの打席でも鋭いライナーのファールを何度かレフト方面に放っており強打者の片鱗を見せてはいたが、最後に大仕事をやってのけた。
 投手・安田も6回まで10安打を浴びながらよく粘った。特に同点に追いついた直後の2回は一死一、三塁のピンチで3、4番を迎えたが、厳しい外角直球とタイミングを外すカーブを駆使して打ち取った。4回の無死一、三塁も1点でしのぎ、5回も無死から平仙に二塁打を浴びたが後続を抑えた。ただ5回で球数が100球を超え、6回には山上に本塁打を浴び、その後も1安打3四球に失策も絡んで逆転を許し、この回で降板した。
 2番手・川原は球威はさほど感じられないもののカーブの制球がよく、2安打は許したが7回からの3イニングスを無失点で抑えた。この好投が、最後に安田のサヨナラ本塁打につながった。

 八幡にとっては先発・平仙の不調が誤算だった。全体的に球が高く、特に高目に浮いた直球をことごとく捕えられた。6回に同点に追いつかれ、7、8回は切り抜けたものの8回途中には足がつり、一度ベンチに戻って応急処置を施して続投したが、球数が150球に迫った9回に力尽きた。守備も3失策と乱れ、うち2つは失点に結びついてしまった。
 打線は本塁打を含む3安打の山上をはじめ、4番浜田、5番河村の中軸も痛烈な当たりでタイムリーを放つなど、力のあるところを見せた。2回の一死一、三塁、5回の無死二塁で突き放すことができていれば、もっと楽な展開に持ち込めたが、鞍手・安田の気力あふれる投球の前にあと一本が出なかった。