2017夏の大会を展望する⑨Ｇパート～九産大九州を追う東筑、三潴

　Ｇパートは、春季大会優勝の九産大九州に対して南部では三潴、糸島、北部からは東筑、戸畑工、戸畑などが絡んできそうです。

　九産大九州は左腕・吉田を中心に堅い守りを誇り、春季大会は７試合で失点は１２。いずれの試合も４点以内に相手を抑え、福岡大会を制しました。決勝では右腕・村上が西日本短大付を１失点に抑えて完投しており、左右の２枚看板である程度、失点を計算できる強みがあります。打線はセンター返しの堅実な打撃を見せる一方、春季大会では４番権藤、５番石川などに一発が出るなど長打力も秘めています。
　ただ、３回戦での対戦が予想される三潴は手強い相手となりそうです。九産大九州とは春季大会の初戦でぶつかり延長戦にもつれる試合を演じました。秋は西日本短大付、４月の筑後地区大会では大牟田に勝つなど、強豪私立相手にも互角の戦いをしています。昨夏のマウンドを経験している後藤を始め、野手も複数が前チームから残っており経験も豊富です。
　糸島は春季大会でシード・福島に競り勝ち、パート決勝では福工大城東と接戦を繰り広げました。吉村（＝写真）は直球に威力があり、走者を背負っても粘り強く投げてきます。競り合いにもちこみ、ワンチャンスを生かして逃げ切りたいところです。

　北部はシード・東筑、４月の北九州市内大会準優勝の戸畑工、これに戸畑を加えた３校の争いとなりそうです。
　春ベスト８の東筑は、機動力に頼らず、強打で得点を挙げていく打力のチームで、水上、盛田、菊池の中軸には長打力があります。投手陣では２年生の石田（＝写真）が急成長。右サイドハンドからの伸びのある直球が武器で、５月の招待野球では日大三を相手に好投しました。石田の投球に安定感が出てくれば、春季大会はコールドで敗れた九産大九州と好試合が期待できそうです。
　戸畑工は右スリークォーターの高橋が、直球やスライダーを使ってコーナーを突く丁寧な投球を見せます。打線も４番中山を中心によく振れており、北九州市内大会準決勝では小倉工相手に７点差をひっくり返すなど、粘りもあります。その戸畑工と初戦で当たる戸畑は、春季大会でシード・八幡を破っています。左腕エースの田中は、変化球を交えながら緩急をつけた投球が持ち味。打線では、コンパクトなスイングを見せる尾首がキーマンとなりそうです。

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