中盤まで防戦一方だった筑陽学園が6回に押し出しで先制すると、8回にも3点を加えて九産大九産を突き放し、投げては古川投手が制球に苦しみながらも4安打完封した。
 5回まで九産大九産の先発・高橋に無安打に抑えられていた筑陽学園は6回一死後、9番隅がチーム初安打を左前に放つと、1番古庄は四球で一、二塁。続く伊藤が送った後、3番古川も四球で満塁とし、4番藤原が粘った末に押し出しの四球を選んで1点を先制した。8回には前の回から登板していた2番手・籾井から、この回先頭の古庄が四球を選ぶと、伊藤が送って一死二塁。ここでマウンドに上がった3番手・山口から古川が右前打を放ってまず1点。藤原も遊ゴロ失で出た後、川上の左前打(本塁送球間に二進)で古川が生還。なお一死二、三塁から、星山は浅い右飛に倒れたが、続く村野のショートへの当たりが内野安打となり、この回3点を加えて勝負を決めた。

 序盤から押し気味に試合に進めたのは九産大九産。4回一死後、3番松井の右前打、4番藤江の左前打で一、二塁。荒木三振のあと、木村も四球で満塁としたが瀧下が投飛に倒れた。5回にもこの回先頭の8番岩見が中前打で出て、高橋の犠打で一死二塁としたが後続が凡退。6回も一死から四球で出た藤江が暴投で二塁まで進んだが得点できなかった。6回以降は筑陽学園・古川の前に無安打に抑えられ、4安打完封を喫した。

▼南部パート決勝(3/28・小郡)
九産大九産 000 000 000=0
筑陽学園  000 001 03x=4

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 筑陽学園の左腕・古川投手の粘り強い投球が、勝利を呼び込んだ一戦だった。
 古川は7人が並ぶ九産大九産の右打者に対して外角に直球やカーブを集めたが、全体的に制球に苦しんだ。特に4~6回は直球、カーブともボールになる球がハッキリし、ファールでも粘られるなど、3イニングスだけで74球を費やした。それでも4回一死一、二塁で迎えた荒木は9球、5回一死二塁の場面では河野に7球を費やしながらも打ち取り、粘り強い投球で得点を許さなかった。
 バックも攻守で盛り立てた。6回は一死二塁で荒木の大きな中堅右への当たりをセンター池浦が好捕。さらに二死一、三塁となった後、瀧下の右中間への飛球を池浦がダイビングキャッチ。ピンチを救った。

 安定感では、九産大九産の先発・高橋が上回っていた。背番号10の右腕は、右打者への外角直球に伸びがあり、4回は4番藤原を外角直球で見逃し三振。5回はわずか7球で三者凡退に退けるなどテンポよく投げていたが、6回一死から隅に初安打を許した後、突如制球が乱れ3つの四球を出して先制を許した。この回でマウンドを降りたが、走者を背負ってからの落ち着き、粘りが課題といえそう。大半が直球での組み立てで、それは直球への自信の表れでもあるのだろうが、もう一つカウントを整えられる変化球がほしいところ。7回から登板した2番手の籾井は右サイドハンド。直球は走っているようにみえたが、高めに抜けるなど制球が不安定だった。8回は先頭打者を四球で歩かせ、追加点のきっかけを与えた。

 九産大九産は守りも悪くはなかったが、8回には1点を追加された後の一死一塁で、藤原の遊ゴロを併殺を焦ったか、ショートがファンブル。1点勝負のこの場面では併殺で攻撃を絶っておきたいところで、直後に川上の左前打でダメ押しの3点目を許す結果となった。さらに二死三塁となって、村野のショートへの緩いゴロが内野安打となって4点目。何でもないゴロのように見えたが少し待ってさばいた分、間に合わなかったか。こうしたわずかなプレーの差も、勝敗を分けるポイントとなった。打線は古川の前に散発4安打。4~6回はいずれも得点圏に進めながら決定打を欠き、高橋を援護できなかった。