【観戦記】真颯館14-2八幡南(春季大会4回戦)




 中盤以降、打線が爆発した真颯館が16安打の猛攻で14点を奪い、八幡南を圧倒した。

 真颯館は3回一死後、四球で出塁した末松を小田が送った後、和知の左前打で先制。レフトが打球の処理を誤る(記録は失策)間に二塁へ進んだ和知が、続く桜田の右前打で生還し、この回2点をあげた。同点で迎えた5回は末松がセカンド内野安打で出ると、小田の送りバントは二塁で封殺されたが二盗を決め、一死二塁。和知が左飛に倒れたあと、桜田の中前打で勝ち越すと、続く橋本の左中間二塁打で桜田が一気に本塁を陥れ2点目。さらに高木の左中間二塁打で橋本が生還、浦川の中前打で高木も還り4点目。なおも堀口左前打、松本右前打で1点を加え、この回5点を奪った。

 6回も2番手・青柳を攻め、小田の投前セーフティバントが一塁悪送球を誘い、和知の左前打で無死一、二塁。桜田が送った後、橋本の右越え二塁打、高木の左中間二塁打、浦川三振を挟んで、堀口も左中間二塁打を放ち、あわせて4点を追加した。7回は末松のセカンド左への内野安打のあと、小田の三ゴロ一塁悪送球で、無死一、三塁。和知死球で満塁とし、桜田の中犠飛で1点。橋本の時、暴投でさらに1点。橋本も左犠飛を放ち、この回も3点をあげて試合を決めた。

 八幡南は2点を追う3回、この回先頭の松本が右前に落とす安打で出塁。沖部も右前打で続き、佐藤のバントが内野安打となって無死満塁。続く朝倉のニゴロで二塁封殺、さらに一塁に転送しようとした送球が一塁走者に当たり、ボールが外野を転々とする間に三塁走者に続き二塁走者も還って同点とした。だが続く4回の二死一、二塁の好機を逃すと、5回以降は1安打に抑えられ沈黙した。

【選手名に関しては場内アナウンスのみでの確認のため、誤りがありましたらご指摘いただけると幸いです】
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 真颯館自慢の強力打線が爆発した。トップの和知から桜田、橋本、高木と続く昨夏ベスト4の舞台を経験した1~4番は、いずれも複数安打。この4人で10打点をあげ、橋本は左中間、右越えと大きな当たりを連発。高木も左中間に高々と上がった打球が、グンと伸びていく大きな当たりを2本放った。さらに6番堀口も2本の二塁打を含む3安打。5回は4連続タイムリーを含む6連打を浴びせるなど、チャンスでの集中打も鮮やかだった。16安打に2四死球、3つの敵失を得ながらも残塁が6しかないのは、好機でタイムリーや犠牲フライが効率よく飛び出したことを証明している。早いカウントから積極的にスイングしてくる思い切りのよさが好結果につながった。

 先発のマウンドはエースナンバーをつけた高木ではなく、背番号9の末松剛。左腕からのスライダーがいい投手で、低めにコントロールされると三振も取れる。内角を突く直球にも威力があり、6回までに6安打・2四死球を許したが、危なげない内容だった。
 守備ではショート桜田の軽快なプレーが目を引いた。強い打球がショートバウンドとなって襲ってきた打球もグラブをうまくさばいて軽快に処理。思わず溜息がでるような動きだった。

 八幡南の先発・右サイドハンドの沖部は切れある直球とスライダーを使い、2回までいずれも3人で攻撃を退ける上々の立ち上がり。ただ、2巡目に入った3回に和知、桜田の1、2番に痛打を浴びてから、徐々に見極められてきた感があった。そして5回は6連打と、嵐のような猛攻を受けた。左打者に対しては直球とスライダーを使って内角を際どく攻め、4回は高木、浦川をこの内角球で右飛にうちとっていたが、わずかでも甘く入ると真颯館打線は見逃さなかった。2番手の青柳も右上手から投げ下ろす直球を軸に挑んだ。球威はあったものの、その直球が続いたところを狙われた。

 打線は2回に2本の右前打とバントヒットで満塁とし、併殺崩れの間に2点を奪ったが、以降は散発2安打に抑えられた。特に3番・4番が無安打4三振と完璧に抑えられ、反撃の糸口がつかめない中にあって、2安打を放ち、アウトになった3打席目も鋭い遊ゴロと、唯一タイミングがあっていた6番兵道の打撃が目を引いた。
 




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