元ヤクルト・安田猛氏が小倉高コーチ就任へ




 小倉のエースとして昭和40年のセンバツに出場、大学・社会人を経てプロ野球・ヤクルトで活躍した安田猛氏が、来年1月から母校の小倉のコーチに就任することが夕刊フジ「zakzak」、日刊スポーツなど複数のメディアで報じられ、22日には朝日新聞紙上にも掲載されました。報道によると来年秋には監督にも就任予定とのことで、報道の通りであれば福岡県の高校における元プロ野球選手の監督就任は九州国際大付・楠城監督、東筑紫学園・奥宮監督に次いで3人目ということになります。
 ちなみに楠城監督も同じ小倉高出身で、安田氏が出場した4年後、昭和44年にセンバツに出場しています。また奥宮監督(九州工出身)は昭和43年から51年までヤクルトに所属しており、昭和47~56年に在籍した安田氏とは数年間、同じチームでプレーしていたことになります。

 平成25年に学生野球憲章が改定され、教職免許がなくてもプロ側とアマ側の定める研修と書面による適性審査のみで学生野球資格回復を認める「学生野球資格回復制度」が実施されるようになってから、元プロ野球選手の高校野球部監督が増えています。九州でも定岡智秋氏(柳ヶ浦)、榊原聡一郎氏(宮崎日大)、新里紹也氏(普天間)などの元プロ野球選手が、平成26年から今年にかけて監督に就任しており、今後もこうした流れは全国的に進んでいくものと見られます。ただ、学生野球資格回復制度による資格回復者が、公立校の監督に就任するケースはかなりレアケースといえます。
 昭和53年のセンバツ以来、甲子園から遠ざかる古豪・小倉としては、安田氏の手腕に復活を託すことになるわけですが、元プロ野球選手の技術、一軍投手コーチとしての指導力はもちろん、スカウトやスコアラー、編成担当として人材発掘・チーム編成・戦略立案などの経験も豊富。球界とのネットワークも当然あるでしょうから、有力選手の獲得にもプラスに働くでしょう。九州国際大付、自由ケ丘、飯塚、東海大福岡などの私立強豪に加えて、北部のレベルがますます上がることになりそうです。
 戸畑時代に監督として二度のセンバツを経験している牧村監督は、来年夏が監督としての最後の指揮となるのでしょうか。昨秋九州大会出場の原動力となったエース・中野投手を擁する上位進出の有力候補でもあり、来年の小倉の戦いぶりは、いろんな意味で注目されそうです。




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